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ギュンター・ヴァント指揮の ハイドンのオラトリオ『天地創造』!
🎵ハイドン:オラトリオ『天地創造』Hob.XXI-2 ガブリエル/エヴァ:ジャネッテ・ファン・ディエク ウリエル:ペーター・シュライヤー ラファエル/アダム:テオ・アダム ケルン・ギュルツェニッヒ合唱団 ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団 指揮:ギュンター・ヴァント レチタティーヴォの伴奏はチェンバロとチェロ。 チェンバロ:フリッツ・レーハン、チェロ奏者の記載はありません。
1964年のレコード用のステレオ録音です。 録音年度に対しては、思った以上の音で聴くことができます。ただ、私の聴いているACCORD盤では、合唱の強奏のところで歪み気味なところが残念でした。
中庸なテンポで、声楽と器楽のバランスの取れた見事な演奏(録音)に仕上がっています。ソロの3人はスコア通りの模範的な歌唱を聴かせてくれます。シュライヤーの安定感と美声は この録音の白眉ともいえるでしょう。 ヴァントの指揮は、大きなオーケストラと合唱を使ってはいるものの、しっかりとした構築の端正なハイドンの音楽を 室内楽のような緻密さをもって聴かせてくれます。 描写音楽の箇所は、木管楽器なども旋律の一部分というように、それとなくさらっと聴かせています。
LP 時代から (日本では)話題にのぼらなかった録音ですが、1970年代までの『天地創造』のレコードでは 間違いなく 3本の指に入る素晴らしい録音と言えます。
CD 化に際して、第2部の途中で2枚目のディスクに交換という編集が残念です。できれば ストーリーに合わせて、1枚目に第2部の最後までを収録してもらいたかったです。
大きめのオーケストラと合唱で『天地創造』を勉強をする目的で聴くのであれば、とても良い教材となるアルバムです。またそれは 教科書的で没個性的な演奏とも捉えられます。でもこれが1960~70年代のヨーロッパの音楽の目指していた方向てすので、時代を反映した当時の姿を聴ける素晴らしい録音とも言えるでしょう。
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