メンバーズレビュー一覧

シューベルト: 交響曲第4番「悲劇的」/ブリテン: セレナード/シベリウス: 交響 曲第2番 / ジョン・バルビローリ、他

これは大変な名演の記録である。音質も秀逸。バルビ特有の粘っこいレガートやカンタービレが健在で,3曲いずれも名演だ。シューマンを思わせる劇性の強いシューベルトはユニークである。シベ2は魂のこもった熱い熱い演奏を繰り広げ,情熱の吐露ともいうべき壮絶で圧倒的なクライマックスを築き上げる。バルビの過去の演奏とは次元の異なる高みに達し,唯一絶対無二の経験をさせてくれる。SACD化されれば飛びついて購入する。

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パヴァンヌさんが書いたメンバーズレビュー

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(全46件)

正に名演中の名演だが,音質が劣るためにその真価が正しく評価されたことのない録音である。当時のソ連の録音技術の遅れが残念である。特にチャイコフスキーは,オケとピアノがバチバチ火花を散らし合う凄演だが,低音不足や高域の歪みのために,演奏の熱さが割り引きされて提示される。両録音ともきちんと音質調整されてSACD化されれば,きっと感銘深い名盤となるに違いない。

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低域が緩みがちだがCDとは次元の違うしなやかな音質に改善している。音が良くなるといろんなことに気づかされる。それは当時のウィーンをイメージさせる甘い歌声やふんわりとした音響などだが,父クライバーの指揮で意外にもアンサンブルの緩いところもある。それも含めてあらゆる要素がウィーンの雰囲気に満たされており,オールドファンにはたまらないだろう。次はベーム/VPOの魔笛やコシのSACD化を是非お願いしたい。

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正に名盤中の名盤,直球ど真ん中どストライクの名演SACD化に狂喜乱舞!!ただ音質はハイ上がり気味かな?マスタリングの難しさを思う。高音を少し絞ると,CDでは聴き得なかったリアルさが姿を現す。バーンスタインの肉厚な「大地の歌」には,音楽を熱く語っていた時代の情熱のほとばしりがまざまざと存在し,「告別」を聞き終わるとポッカリと心の奥底に穴が開いている。感慨深し。名盤のSACD化を今後も進めるべし!

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待ちに待ったドレスデンのブラ全SACD化。CD発売時とは桁違いの音質改善ぶり。ドレスデンの各楽器が自然で美しい音色で聞ける。特に木管をイメージさせるホルンの特徴的な音色が大変魅力的である。ドレスデン・シュターツカペレの魅力が十分に引き出されている。今回改めてマスタリングし直したことがその成功要因であろう。臨場感が増し,このスタンダードなブラ全の存在価値が高まっているのは間違いない。

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タワレコ企画で次々SACD化されるのは大変嬉しい。このベートーヴェン序曲集はその中でも注目すべき逸品だ。余興のような演奏が珍しくないベートーヴェン序曲集だが,このセルの演奏は違う。スリムで鋭い刃物のような切れ味があり,一瞬たりとも弛緩することがない。ゴリゴリとした筋肉を思わせる逞しい音楽の流れは一遍のドラマを築き上げ,一曲聴き終わった後は相応の充足感に満たされる。勿論音質も秀逸。是非買わねば!

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凄い!!素晴らしい!LP,CDと発売されたセルのベートーヴェンで最良の音質だろう。これまでクセのある音質に演奏の本質を見失いがちだったが,そのストレスはこのSACDにはない。このSACDではセルがどこで何を行っているか手に取るようにわかる。セルの解釈は率直だが極めて攻撃的。火花の飛び散る白熱ぶりを究極の音質で,ステージかぶりつきで味わえる。ブックレットも驚異の充実ぶり。タワレコさんやったねww。

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このSACDは,音質改善ぶりを味わうのにうってつけの存在である。CH盤特有の少し荒さのある音質だが,SACDのつやのある滑らかな音によって実在感が増しているのが嬉しい。これまでベールに隠されていた部分も浮き彫りとなり,それが演奏のアラも明らかにしてしまい,これまでとやや印象を異にするところがあるが,感銘の深い演奏であることに変わりはない。 シューリヒトの他のSACDにも手を伸ばしたくなった。

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SACDのこのシリーズには賛同するが,このマスタリングには疑問がある。ブックレットに「最小のマスタリング」とあるが,このふやけた音で演奏家の意図が十分に伝わってくるだろうか。我々の望みは「最小」ではなく「最適のマスタリング」によって演奏会場のS席へ連れて行ってもらうことである。たしかにネット上には「昔の音と違う」とのレビューも存在するが,この際音源を再創造して新たな世界を提示してほしい。

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残念!サイズが少し小さいです。2枚組や見開きジャケットが入りません。拙宅の劣化したレコード保護カバーを刷新するために購入しましたが、1枚のレコードがピチピチにしか入りません。昔のカバーは十分な余裕のあるものでした。あと5mm大きくしてもらえませんかね。

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メンゲルベルクといえば他に類例のないロマンチックで個性的な演奏で知られるが,このセット,音質改善とあり,確かに3番を除いてこれまでよりバランスのよい方向に調整されている。かなり意気込みが伝わって来やすくなっている。メンゲルベルクファンは是非耳で確かめるべし!一般向けでないゆえ評価は4としたが,一時代を画した超個性的演奏に興味がある人は所有する価値大いにあり。SACD化は無理かな?

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フルトヴェングラーのつくる大きなうねりの中で,音楽が深遠な意味と躍動感を獲得している。今の耳で聞くと技術や解釈について不満や違和感を覚えるかも知れないが,現代では失われたロマンティックな音楽性をたっぷりと味わうことができる意味で,かけがえのないBOXである。音質はORFEO特有のややとげの感じるものだが,EQで調整すればかなり鑑賞に堪えるものになる。適切なリマスタリングによる再発を期待したい。

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これは素晴らしい!ギレリスとセルのコンビですから演奏に文句のつけようはないんですが,SACDの音質がとりわけ素晴らしい。まるで眼前で演奏を聞いているような臨場感です。以前のグールドのSACDが期待したほどではなかったので,今回のこのSACDで納得です。ベートーヴェンのピアノ協奏曲はかくあるべし!このシリーズ,次は何が出てくるんでしょうか。楽しみです。

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今20%割引なんですね。割引なしの時に購入しました。確かに高いですが,演奏,音質ともに素晴らしいです。ヘンスラーのバッハ全集のカンタータと聞き比べました。同じ曲でありながら,まったく別物ですね。このSACDの方が圧倒しています。もちろんリリングの方もいいのはいいんです。でもこのSACDはまるで教会で聴いているかのような心地にさせてくれます。素晴らしいです。言葉がないくらい。

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バルビ晩年の驚異的に濃密な名演集。音質も鮮明で柔らかく,最推薦盤の1つである。バルビは驚くことにハイドンにあたかもロマン派のような強い説得力を与えている。全曲約56分の「幻想」の彫りの深さはどうだろう。重い足取りの中でバルビは緩急を自在に操り,コッテリとした演出を施す。その意味深さは比類がない。大音響で圧倒する力演とは違う,これこそ芸術表現の極地と言える名演。SACD化を願わずにはいられなかった。

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タワレコ企画SACDシリーズの英断に感服。クリュイタンスのベートーヴェンはこんな音で聴きたかった。CDとは音の次元が違う。マスに埋もれていたニュアンスが聴き取れるようになり,しなやかで生き生きとしたベートーヴェンであることが明らかとなる。カラヤンの力で押すベートーヴェンとは違う,のびやかなセンスの光るベートーヴェンである。このシリーズ,次は歌劇「ヘンゼルとグレーテル」を是非お願いしたい。

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後年ほど緩やかなテンポはとらないが,ジュリーニ特有のしなやかなカンタービレが垣間見られる。それが軟弱に感じるところでもあり,人によって好悪を分かつ。ベト8&9などはなかなかの聴きもの。音質は従前のものとさして変わらないようだ。ブリテンの「四つの海の間奏曲」などLP発売時と同様の冴えない音なのでEQの使用が必要だった。

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Mahler: Symphony No 5

ボストン交響楽団、他

3:
☆☆☆☆☆
★★★★★

決して下手な演奏ではありませんが,この曲の数々の名演の中にあってラインスドルフのものは違和感が少なからずあります。なぜここで間をあけないのか,なぜここでしなやかに鳴らさないのかと拍子抜けすることが多々あります。ストレートな表現と言えば聞こえはいいですが,あまりに率直で異端な表現はこの曲の魅力を伝えることはできていないようです。特にこの演奏を選んで聴く意義は見当たりそうにありません。

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バルビらしい熱い熱い名演である。このようなバルビのLIVEが発掘されるのは喜ばしい。解釈は自在にして入念。これほど魂を抉られる「復活」を演奏できるのは,バルビの他に何人いるかと。感銘深さゆえ,終演後の拍手に続いて聴衆による足踏みの音も会場に轟く。ベルリン盤やシュトウットガルト盤と解釈の基本は同じだが,表現はより若々しくストレートで,受ける感動もよりストレート。ただ音質がやや劣るところが難。

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この演奏は素晴らしい。バルビらしく大変ロマン的で濃密なトゥーランドットを味わうことができる。当時の音楽家の演奏がどれほど鬼気迫るものであったのかを思い知らされる。ただ,1937年録音はあまりに音質が酷く,このままでは一般向けにはほど遠い。EQで思いっきり調整すると鑑賞に耐えうるものになる。自分自身は大いに満足しているが,音質の分,低い評価となった。バルビファンなら音質調整して聴くべきだろう!

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演奏は完璧でフィラデルフィアO.の音色も綺麗である。しかしテンポ変化に乏しいオーマンディのあまりにも円満な解釈は,これらの曲から郷愁や白熱,緊張感を遠ざけてしまっている。音によるドラマがないのだ。断っておくが,決して悪い演奏ではない。たっぷりとした量感があり,ハーモニーも美しい。実演を耳にすると良いと感じるかもしれないが,ドヴォルザークからはもっと違ったものを聴きたい。

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これは素晴らしい復刻!モーツァルト交響曲演奏のエバーグリーン。夢のモーツアルトが聴ける。録音も演奏もモーツァルト交響曲の最高位に位置し、そのふくよかさは類例がない。この集成の再発を決断したタワレコ担当者の方には限りない賛意を表明したい。ただ一言,なぜSACD化しなかったのか?もしSACDなら1万円でも、いやそれ以上でも即買うのだが。

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バルビローリがラヴェル等で見せた濃密な表現がここでも健在。やはりバルビのフランス音楽は凄かった。いずれの曲も粘っこいカンタービレで聴き応えがあるが、バルビのフォーレ「ペレアスとメリザンド」が聴けるとは何という幸せ!サン-サーンスの「動物の謝肉祭」も楽しさの極み。ただ、音質が低音過剰気味。音質評価は3~4と言う所。EQで調整すれば、問題ない。願わくばSACDで聴きたかった。SACD化を強く希望する。

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これほどの名演奏が、バルビ盤のオススメの中でなぜこんなに順位が低いのか。バルビローリはVPOとブラームスのシンフォニーの全集を完成しており,そこでも第2番は味わい深い名演を繰り広げていた。このCDは、バルビが亡くなる年のライブ。VPO盤からさらに深みを増し、ゆったりとしたテンポでバルビ節を聴くことができる。表現は濃厚。しかも鮮明なステレオ録音は公式録音に劣らない。バルビファン必携。

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これは本当に素晴らしい演奏です。これほど心を揺さぶられる陶酔的なマラ4は他にありません。私は所有していますが、多くの人たちに聴き継がれるべき名演なので、是が非でも復活させてほしい。できればSACDで!

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これは大変な名演の記録である。音質も秀逸。バルビ特有の粘っこいレガートやカンタービレが健在で,3曲いずれも名演だ。シューマンを思わせる劇性の強いシューベルトはユニークである。シベ2は魂のこもった熱い熱い演奏を繰り広げ,情熱の吐露ともいうべき壮絶で圧倒的なクライマックスを築き上げる。バルビの過去の演奏とは次元の異なる高みに達し,唯一絶対無二の経験をさせてくれる。SACD化されれば飛びついて購入する。

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セルがかけがえのない芸術家であったことを思い知らされる一枚。正直音質はザラつきがあり(LPもそうだった)最良とは言えないが、8番の緩やかなテンポをとりながらも常に高まり続けるこの緊張感はどうだろう。ブルックナーの信仰吐露をここまで荘厳に表現し得た例は希なのではあるまいか。セルの来日ライブの圧倒的感動につながる熱い表現がここにはある。できれば源テープに戻った適切なマスタリングSACD化を望みたい。

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うまいオケを上手に鳴らすとブルックナーはこうなるお手本。音質にややクセがあるためEQで調整するとフィラデルフィア本来の鮮やかな木管等の音が鳴り始める。オーマンディはインテンポ基調の折り目正しい解釈をしており,VPOなどのような香り立つブルックナーは期待できないが,オケの力量が高く鳴りっぷりも十分。絶対的なお薦めではないが,こんなブルックナーもありだと思う。タワレコ企画は音質の改善が有るのが嬉しい。

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タワレコによる好企画。今の耳では確かに音質に難があるが,丁寧な復刻と詳しい解説は資料的価値が高くしかもこの値段なので,メンゲルベルクに惹かれるなら是非購入すべき。EQで音質調整するとかなり潤いのある音に回復する。ポルタメントやめまぐるしい緩急を操るメンゲルベルクによる心をとろけさせる表現は他に類例がなく,極めて貴重。できればNOノイズを使ったSACDでの復刻であってほしかった。音の分だけ1点減点。

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このセットはチャイコフスキーの魅力を味わうのに絶好の貴重盤。「くるみ割り人形」はLP発売時に高評価だったが,どういうわけかこれまでCD化されなかった。録音は会場にふんわりと広がる響きもとらえ,演奏の素晴らしさを余す所なく伝え得ている。CD復刻の音質も素晴らしく,「くるみ割り人形」がやや高域が過剰気味ながらしなやかさが感じられる。序曲集の素晴らしさは周知のとおりである。チャイコ好きは是非購入を。

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この素晴らしい録音が、SACDとしてまだ手に入るのですね。CD盤では「金と銀」の名演に感銘を受けましたが、SACDでは、収録曲すべてがニュアンス豊かな魅力的演奏であることがわかりした。この貴重盤、今のうちに手に入れるべきだと思います。

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これはすごい。演奏が素晴らしく美しい。また、録音が演奏の素晴らしさを余すことなく伝えている。SACDなので、臨場感たっぷりにフォーレを味わえる。都響の恐るべきニュアンス豊かな演奏に、絶句。買って後悔することはない。売り切れる前に是非手に入れるべし。

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他のレビューが厳しいが,このセットをいじめないで。88ページにも及ぶ充実したブックレットは読み応えがあり,朝比奈の人となりもうかがい知れるのが嬉しい。ごつごつした肌触りの演奏は一流の楽団には一歩譲るが,独特の味わいがある。一般向きではないが,特別収録も含み,朝比奈/大フィルを愛する者にとっては懐かしい貴重なセットと言える。というわけで,甘く☆5つ。

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本来キングコングが出演するはずだったところ、権利の関係でゴジラ映画になったとか。コングのタッチの演技をするゴジラがあちこちで見られます。加山雄三のまねをする所などはお笑いです。エビラは、巨大エビそのものです。これは恐怖映画としてのゴジラではなく、ひとつのエンターテイメントとして楽しめる作品。

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拙宅ではグライコ調整して聴くことがあり,当盤の高低音を若干調整しての感想です。これはこのコンビがかつて米のドル箱コンビと呼ばれたことを思い知らされる,圧倒的な一組ではないでしょうか。弦が鳴きまくり,金管が咆哮し,木管の音色が際立ち,「あたかも絵の具をチューブから直接カンバスに塗りたくったかのような」と表現されたフィラデルフィア・サウンドがここには健在です。その意味ではRCA盤を凌いでいます。

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日本人にもこんなモーツァルト演奏が可能なのですね。ジュピターは34分を超え、悠然とした流れの中で曲にしなやかでふくよかな生命力を与え、ゆったりとモーツァルトを楽しむ音空間を提供してくれます。いずれの曲もゆとりのあるテンポ設定で、ピリオド楽器演奏等ではあり得ない伸びやかさがあり、ワルターやクリップスのモーツァルトに通じる雅が感じられます。アナログ録音であってほしかった。タワレコSACD企画に星5つ。

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旧盤より音の鮮度向上があるが,高音強調で薄めの響きなのが残念。高音を絞って聴く。演奏は晩年ミュンシュのもの故悪かろうはずはない。「田園」は明確なメリハリの中で豊かな起伏を築き,聴き手をうっとりさせる含みにも欠けていない。特に2楽章の自然な息吹の中で繰り広げられる柔らかな歌や,迫力ある4楽章から5楽章のクライマックスへと次第に高揚させていくさまは聞き物。この演奏の真価が伝わる音質であってほしかった。

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タワレコ企画初のSACDは、大変な名演で登場した。ヤマカズのチャイ5の解釈はカラヤン/BPOの70年代のものと類似するが、それに日本人特有の細やかさが加わり,より情緒的。精緻にして情熱的、しかもスケール感のある曲作りは,誰をもうならせるだろう。こんなにいいとは思わなかった。SACD化によって演奏意図がよくわかるのがうれしい。しかもこの値段。評価は文句なく星5つ。

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タワーレコードさん応援してます!フリッチャイのモーツァルトの久々の復活は嬉しい限りです。私の手元にあるグラモフォン盤よりも鮮明な音質で、フリッチャイのふくよかなモーツァルトを味わえるとは。しかもこの価格!!これからも名演の復活をお願いします。できればSACD化も検討して欲しいです。是非!!!

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人類の至宝とも言うべき当録音が、眼の前で演奏されているかのような鮮明な音質で蘇った。SACDの実力をまざまざと思い知らされると共に、カザルスの人間的魅力にまで思いを馳せることになる。カザルスの演奏と共に自分の心も動き、時のたつのも忘れて聴き入り、終演後には深い満足感が心にしみ渡る。演奏するとはどのような行為かを分からせてくれる名演。これはあらゆる人に聴いてほしい究極の一品ですね。

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SACD化でこんなに印象が変わるとは。フランス音楽のエスプリここに極めり!モントゥー/ロンドン響はこんなに表情豊かでユーモアたっぷりに演奏していたんですね。「スペイン狂詩曲」終曲の弦楽器のおどけた上下行に思わずクスッ。どの曲も豊かなニュアンスをたたえた名演。夢の世界へ連れて行ってくれます。時のたつのも忘れて聞き惚れる名盤。このSACDを聴くべし。

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ライヴ・イン・東京 1970

ジョージ・セル

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

「セルは冷たい」との風評を完璧に振り払った熱く感動的な名演奏。SACDにより、CDとは次元の違う臨場感があり、終演時の「ブラボー」には思わず共感。ライブとは信じがたい完成度の高さと表現の生々しさ。「オベロン」、40番も緻密な名演だが、シベリウスの終楽章の大胆なブレーキに心を揺さぶられ、圧倒される。感動したけりゃ、これを聴け。

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SACDではCDの音の硬さがとれ、自然なプレゼンスが感じられる。演奏は、ベーム/VPOの持ち味が生かされた感銘深いもので、特に『田園』が名演である。また、一日のプログラム全体が1枚に収まっているので鑑賞上都合がよい。ただし、CDに比べて音量が3dB以上弱く、SACDのダイナミックレンジが生かされていない。どんな考えで音量設定したのかはなはだ疑問がある。改善を求めない。

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このSHM-CDはSACDほどではないが従来盤CDの音質をかなり改善している。従来のモヤッと感が一掃され、ベーム/VPOが創り上げたブラームス像の真価が明らかになった。VPOはきらびやかで美しく、ベームは奇をてらわず堅実に曲を構築している。しかし本音はSACDでの発売である。ついでにここのコメントの制限字数も増やしてほしい。

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SACDの世界には、CDとは桁違いの素晴らしさがある。ボレロの最弱音から最強音まで難なく再生でき、しかもミュンシュ/パリ管が目の前で演奏しているかと錯覚してしまうほど。ミュンシュによる解釈はダイナミックで鮮やか、そして他に類を見ないほどの柔軟性があり、これを聴けばフランス音楽のエスプリに浸る心地よさを存分に味わえる。

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これはいい!!このSACDでこれらの演奏の真価を初めて理解できました。ハイフェッツのグイグイ弾き込む流れにCDでは「速すぎる」と感じていましたが、目の前で演奏しているように聴こえるこのSACDではこのテンポの必然性が分かる。強い説得力で聴く者の気持ちを鷲づかみにして離さないのです。これがハイフェッツなのか!素晴らしい!!

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「ウラニアのエロイカ」がハイブリッド盤によって見違える音質で復活しています。これまでの中で最善の音質ではないでしょうか。従来盤は如何にも古い音でしたが、十分鑑賞に堪える音質に改善され、劇的なエロイカを生々しく再生できます。緩急自在で、猛烈なアッチェレランドや迫力のあるスフォルツァンド、思わず聞き入るラレンタンド等で聴く者の心をぐいぐいと引きつけて離しません。「ウラニアのエロイカ」の最終盤はこれ?

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