カスタマーズボイス一覧

ドヴォルザーク: 交響曲第9番「新世界より」, 他 (60年代の録音) / ジョルジュ・プレートル指揮, パリ管弦楽団<タワーレコード限定> / ジョルジュ・プレートル、他

意外に?大胆なテンポで楽しめた。最近になって、プレートルのマーラーが話題になっているが、この頃から実は…だったのですね。それにしても今再評価している著名評論家諸氏も70、80年代にはプレートルは小物扱いでしたが。タワーの担当者の慧眼に脱帽。録音は歪みが少ないものの、マスターテープの保存状態が悪かったのか、高音の劣化やホワイトノイズが少し目立つ。

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erotoさんが書いたカスタマーズボイス

(全77件)

温かく誠実な岡本氏を優れたテクニックの反田氏が支える。火花を散らす自己主張ではなく温かく協力する若者2人の音楽はほほえましい。やはり、このコンビの演奏会を聴いたが、今後も続けてほしい。

ヴィルトゥオーゾ的なイメージで売っていたころの若い反田氏が、路線転換?して地味な曲を繊細な表現を追求している。このアルバム発売時の演奏会を聴きにサントリーホールにいった。今から思うと、ショパンコンクールにむけて表現力を磨く試みだったのかも、と考える。ブラームスやシューマンなども録音してほしい。

この録音の2日後のNHK交響楽団定期公演で、アシュケナージ氏は指揮棒が手に刺さるアクシデント(交響曲第3番「ポーランド」演奏中)にあい、N響が指揮者なし(アシュケナージは病院に運ばれ治療)でコンマス堀正文氏のリードで演奏会後半の4番を演奏したというエピソードがある。指揮者としてのアシュケナージ氏への辛口の評価が一部に根強いが、これを聴き直してみて、批判はあたらないのでは、と思った

元気で色彩的な演奏。もちろん苦悩や狂気というものはなく、明快な交響曲として把握されている。デュダメルなどのほうが聞かせ方はうまいが、音楽を純粋に聴き演奏する快楽に身をゆだねるという本質は同じ。パヤーレは、パンデミック直前期にN響に客演してショスタコーヴィチを演奏していたのを思い出す。

年輪を重ねるに従い音楽のスケールと滋味ある味わいを深めている尾高さん。エルガーの交響曲はまさにぴったりだ。明快さがいい。サウンドも磨かれたものにっている。

この日の実演に接した者だが、コロナ禍のなか、果敢に大曲に挑み、熱い名演を記憶に残りてくださったノットさんに感謝。バンベルグの全集よりテンポの動きが大きく情熱的で、東京交響楽団との蜜月ぶりを改めて感じる。当時、来日できない指揮者の録画映像による「リモート指揮」など、ノット東響は実験的なことを次々やっていたのを思い出す。

ブラ3はベームやバーンスタインのウィーンフィル版のほうが好きだが、もちろんカラヤンでもいいけど。ケンプの晩年のピアノ曲も癒される。初めて聴くには超お得な2枚組。

だいぶ古くからある廉価版商品だが、かなりお得。ファーストチョイスに良い。個人的にはピアノ協奏曲は理知的過ぎるポリーニ・アバドより、アルゲリッチかツイメルマンの方がいいと思う。惜しい。

10代で日本音楽コンクールを戦った盟友。不良の野性的な香りがする反田さんと知的な文学青年ふうな務川さん、芸風はいくぶん違うが、目指すところは同じで、華やかな化学反応が聴ける。センスのいい共演者を見つける嗅覚は素晴らしい。日本の演奏家もレベルが上がってきたものだ。

往年のV.ホロヴィッツのような魔性、悪の魅力のようなものを感じさせる反田さんの演奏の本質に最もあった選曲といえよう。もっと格上の指揮者・オケでの再録音を希望する。野生の本能のなせるわざではなく、ショパンコンクールの番組できたように考え抜かれた表現というのもわかり、意外な感じもする。指揮者の夢もいいが、まずはピアニストの道を極めてほしい。

音はモノラルでホールのせいもあってカラヤンらしい華やかさはない。演奏は近い時代のCD音源よりロマン的だが、イマイチ緊張感ない。音といい演奏といいまるでRAIの交響楽団でも振ったやつみたいな出来。貴重な記録なのでマニアならどうぞ。

このDeccaの全集はウィーンフィルの美しい管の音が聞けるのだが、4番は弛緩した演奏だ。よく言えばゆったりとしたテンポだが、生気に欠け、録音のせいかティンパニーがよく聞こえない。この全集は有名シンフォニーの出来がいいだけに、4番は残念。

アルゲリッチの脂ののった時期の快演。凄絶無双。フィリップスの録音は芳醇そのもの。LP・CD初期から持っている聴きなれた演奏だが、音質がどう変わっているのかが楽しみでまた購入する。

この演奏をサントリーホールに聴きに行った者です。当日の感動がよみがえってくるのはありがたい。響きやテンポの微妙な変化で飽きさせない。東響のレベルを高く引き上げた功績は大きい。

黒人のMET初出演となった1955年のヴェルディ「仮面舞踏会」抜粋(ミトロプーロス指揮、全曲ライブも出ている)を聴くだけでも価値がある。晩年のシベリウスと交流があり、トスカニーニに高く評価された名歌手。シベリウスアメリカの黒人解放史に足跡を残した偉業をしのぶセット。特に初期のアコースティック録音は貴重だ。

10種類以上あるF・ディースカウの「冬の旅」にはブレンデル、バレンボイム、デームス、ペライア、ポリーニなど有名ピアニストとの共演録音が多いが、作品自体を味わうならDGとEMIのムーア伴奏のものが最善。

荘厳さの中に劇的な熱いものが感じられる演奏。近現代の日本の音楽を発掘する山田和樹氏の作品への愛が感じられる。ただ、曲の誕生経緯を思うと、聴いていてやや複雑な気分にはなる。

失われた才能を後世に残すべき取り組みに敬意を表する。ただ、録音参加者の中にヘイト関係で受けた処分で大学ともめ事を起こした人がいるようで残念だ。英霊をダシにして独善的に政治活動する輩の手による演奏は遺志を汚す。

有名なスタジオ録音旧盤に比べ峻厳さが足りないと、発売当時某レコード雑誌での評価はもう一つだったが、角が取れテンポも遅くなり幾分ロマン的になったとはいえ、人間味のある温かな演奏になっている。古楽器の時代ではもう古いのだが、この録音と東京ライブと旧盤の3種類を持っているが、クレンペラー、リリングやシェルヘンー極端だがメンゲルベルクもーなどモダン楽器の名演も忘れてはならない。

戴冠式ミサとアヴェヴェルムコルプスは★5に値する。合唱の響きの緻密さに乏しいレクイエムは★3。イタオペじゃあるまいし、指揮者が声楽家なのに、これはないだろう。オケは良いのだが。なまじPHILIPSの録音が良いので余計にあらが目立つ。当時まだバイヤー版が珍しかったので評価が高かったのだろう。

金がない小中学生時代に廉価盤でこれをコツコツ1枚ずつ買ってモーツアルの全ソナタを聴いた。ステレオ時代のものももちろんよいが、個人的には、こちらに愛着がある。古いのでモヤモヤした感じの音だが香気は感じられる。マイクが近めで、同時代のもっとモヤモヤしたEMIのギーゼキングの録音(演奏はいいのに惜しい)よりは聴きやすい音だ。

基本的にウィーンフィルとの録音と造形は似ているがライヴだけにマゼールのマニエリズムが強く現れ高揚させられる。この場にいたらブラヴォーと叫んだかも。CDで聴くとホールの残響の少なさ故些細なミスが気になるのも確か。貴重な録音がよく残っていたものだ。感謝。

リヒテル風ダイナミックさと情熱、繊細さの混じった演奏。テンポは遅めで煽らず落ちついた語り口。。マズアの指揮もアメリカに染まらぬ重厚で厚い響きはさすがだ。武漢発ウィルスのせいで日フィルの公演中止が残念だ。

武漢ウィルスで、読響との「英雄の生涯」が公演中止となり、買ったCDだが、なかなかよく、ますます実演を聴きたくなった。テンポは普通の速さだが、スタイリッシュで流麗、聞かせどころは派手に、といった趣の名演。カラヤンとケンペの中間かも。欲を言えばオケにもっとキレがあればとも思うが、ライヴ録音だとすれば、日本のオケよりはやや技量は高そうだ。 

評点は演奏にかんしてのもので、商品としては1点。このLPも昔かったCDも持っているが、長い間廃盤になっているのに、シングルレイヤーだと専用プレーヤーがないと聴けないだけに、高い金を出せるオーディオマニアだけが歴史的演奏を楽しめるというのは好ましくないと思う。マニア向けの商品は定番のみにしてほしい。

昔、MYTHレーベルからFM音源とおぼしきCDが出ていて、この演奏の素晴らしさはよく知っているが、それから15年ほど経て放送局蔵出し音源がようやく世に出され嬉しい限りだ。グルベローヴァもドヴォルスキーも圧倒的な熱唱。セッション録音では味わえぬ興奮。

ヨッフムは1958年にDGにこの曲を録音したばかりだが、何か不満でもあったのか、わずか数年後にこのライヴ盤を残した。昔、廉価盤のLPで出ていた定番だったので、中年以上のファンには親しまれた名演だ。ひところ廃盤になっていたのでうれしいことだ。晩年の演奏より快活でオケも魅力的な響きだ。

ステージマナーも社会的規範もない暴走老人が巨匠と崇められ怖れられている日本のジャズ界は腐敗と堕落の極みだ。軽挙妄動により日野皓正は晩節を汚した。早くすべて廃盤にすべきだ。

ワインガルトナーの録音がほとんど網羅され超便利なセットだが、耳障りな針音を除去しすぎて高い周波数帯の音がカットされた不自然な響きで不快。復刻音を売りにしているのに残念。

待望の名盤の復活。元々のLPセットは中古なのに100万円以上だという。いま入手できるのはバラバラに分売されている板起こし復刻CDしかないが、このCDは仏EMI同様ワンセットになっているのはありがたい。1曲のみ未収録というのは残念で1枚増やして値段が上がっても完全にした方が良かった。演奏は定評あるものだ。

会場の記録用か膝上録音か分からないが、この手のものではマシなステレオ録音。カルロス・クライバーの指揮はDG盤より自在で、歌手陣も必ずしも有名ではないが、カルロスとの共演が比較的多いメンバーだけに、熱唱をきかせている。眠っているクライバーの音源は多数あるはずで、正規ルートで日の目を見る日が待たれる。

ごく一部の古LPマニアが楽しむだけではあまりに惜しい名盤。CD化は非常に喜ばしくタワーの担当者の慧眼には感動する。ロマンと気品あふれる歌唱をぜひ堪能してほしい。LP初期のこの曲の名盤は有名なフェリアー盤だけではない。

演奏は昔から定評あるもので、いうことはない。不満を言うなら、シューリヒトとのブラームス協奏曲2番がないこと。画竜点睛を欠く。1枚増やせば良いだけなのに。

テンポは遅く格調高い。クナがソロに寄り添った端正な佇まいだが、時々見せる悪魔的な深淵がいかにもクナらしい。5年前のバックハウスとシューリヒトの盤に比べDeccaの音はモノラルながら長足の進歩だ。ステレオならウィーンの管の音色をより堪能できるが、モノラルの渋い音が演奏と調和し不足は感じられない。55年の爆裂ライヴもあるので比較も一興か。

70年代までは「四季」といえば、この1枚と言われた名盤。当時は他にも多彩な名盤が繚乱していたが、古楽演奏隆盛で時代遅れになりつつあるとはいえ、優れた演奏であることには変わりはない。

1931年のライヴ。メスナーは宗教音楽の「実力者」だった人物。歌手の歌唱は昔風のオペラ的なものだが総じてテンポは速い。残響が長い会場で音はぼやけているが、当時のものとしては十分な音だ。初出の印象を持つ人が多いが、かつてSPやLPでマイナーレーベルから出ていたらしい。

ポリーニの芸風は一貫して変わらないが、年齢に伴う精力や技巧の衰えも感じる。スケールの大きいティーレマンの指揮も相まって、往年の老巨匠的な風格すら漂うが、失われたものも大きいことに気付く。

同じ録音でも復刻者の考え方の違いでがらりと変わる。蔵盤はホールの前の方に陣取った生々しさが感じ取れるし、Dutton盤は楽友教会のホールの後方で残響をたっぷり含んだ音に聴こえる。政治的に追い詰められたワルターが亡命直前に指揮した演奏だが、この演奏会の録音を判断した人々の良心は称賛に値する。

ウィーンフィルの薫り高い響きをステレオ期のDeccaらしく克明にとらえた録音(カラヤンやクリップス、ケルテスらの名盤にも言える)が、端正な中にストレートな情熱が滲むクーベリックの芸術を伝える。練達のリスナーを自認する者は必携です。

90年代の歴史的凱旋公演や来日公演録音に比べれば魅力はかすむが、望郷の思いがライヴらしく燃え滾る。心静かに聴くならボストンやウィーンのセッション録音が良いが、このライヴ盤は雰囲気がある録音が良い。BRSOも実力以上の良い仕事をしている。

以前米国盤で出てたが案外悪くない。勿論、マニアにしか薦めないが、通俗名曲の名匠と言われがちなオーマンディだが、ここではストコフスキーと同様にマーラー伝道師としての顔を見せている。独唱者に品位が欲しいのが惜しい。

80分近い遅いテンポと渋い響きは滋味深く心にしみ入る静謐さがある。この後ほどなく世を去った名匠の代表作というだけでなく、この曲の屈指の名盤である。同時期のケンペ・ベルリンフィル盤もテンポや響きがよく似ており聴き比べも一興だ。

いかにもカルロスらしいマーラー。昔のヌーヴォエア盤よりも音は良くなっているが、早くオルフェオが正規盤出してくれないか。

一世を風靡した名盤。後年のCBSやDg盤の方がオケの技や響きにより意図が徹底されているが、昔風の曖昧なフランス的な響きと精密なスコアの再現の追究という矛盾を内包したこの演奏の面白さはブーレーズの数多の録音の中でも無比だ。長い間廃盤だったが、再発売に深く感謝する。

「ギュンター・ワント」(笑)と当時FM番組で紹介されていた頃、日本では有名でなかったが、何気に聴いたN響ライヴ番組で驚かされたのが、このシューマンの4番。予想を裏切り、クナ、フルヴェン、ベームやクレンペラーの系譜にある重厚な指揮ぶりに圧倒され、ドイツの指揮者層の厚さに驚かされた。今、また再会できるとは…。

80年のショパンコンクールで上位入賞者よりも話題をさらった奇才のデビュー盤。颯爽たる才気。コンクールライヴ盤よりはクールな分、悪魔的な魅力も増している。ジャケット写真の反逆児的な青年の面構えがこの尖った才気あふれる演奏を象徴している。

この演奏会をまさに生で聴いたが、感銘深いものだった。こうした曲目だけにいかにも彼女らしい激しい情熱よりも繊細さや温もりが滲む感動的な演奏会だった。後にエアチェックの海賊盤が出るほど話題になったものだが、こうして正式にCD化されるのは嬉しいことだ。

個人的にはLPやCDでほとんど聴いたことがある音源だが、ベルリンフィルとのチャイ5(例によって奇妙な改変がある)が、廃盤になって久しくLPも含め中古店でも見かけないので特に珍しい。発売前の書き込みで申し訳ないが、非常に楽しみであり、タワーの卓見には感心する。

一部はタワーオリジナルのCDと重複するが多くはLP以来初CD化と思われる。古レコード店でマニア向けにいい値段で売っているものばかりだが、マニアの間だけでなく、こうして今日CDとして誰でも手軽に聴けるようになるのは幸せである。

70~80年代の日本のオケらしく小さなミスが散見されるが、インバルらしくマーラーの葛藤のドラマを醒めたまなざしながら熱く表現している。渡邊暁雄指揮のライヴBOXを聴いてのとおり、当時の日フィルはお世辞にも巧いオケではなく不足な点もあるが、真摯な姿勢と集中力は感動的だ。

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