メンバーズレビュー一覧

Debussy : La mer , Stravinsky , Strauss : etc / Schuricht ,RSO Stuttgart /

ここにはヘンスラーの2巻のBOXものにはない火の鳥とツァラトゥストラが収められている。いずれもスタジオ録音のシューリヒトらしい模範的な演奏。当時の標準的な演奏なのでしょう、火の鳥は昨今のスタイリッシュなキラキラした音ではなく、少し野暮ったい(失礼!)音ですが、難しいパート譜もしっかりと弾かれている。ツァラトゥストラは序奏が少しあっけないけれど、シュトラウスらしい憧れに満ちた歌に満ちている。しかしシュトゥットガルトのオーケストラのなんと上手いことか。地方オケがこのようなレベルにあるとはうらやましい限りです。

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エーファさんが書いたメンバーズレビュー

(全229件)

Tristan&Isolde

ELMENDORFF/BAYREUTH FEST O/ETC

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

98年前の録音!これってバランスもいいし舞台ノイズもないし、上演ライヴではなくセッション録音?
あちこち省略があるのは残念ですが(3幕などはあっという間に終わる😑)、ラルセントドセンやボッケルマンが聞けるのが貴重。前奏曲からしてグイグイ引き込まれる。崩れ降りてくる箇所の最後の三連符を強調しないのは、これがドイツの伝統なのでしょうか。思いのほかリリックなイゾルデ、愛の死ではオーケストラがメインでイゾルデがいわばオブリガートであることをはっきりと分からせてくれる。背景のオケの上をたゆたうように歌うのは、誠に理想的。ボッケルマンのクルヴェナールは意外と軽い声質だったけれども、一本気なこの役をしっかり表現しているように思います。アンドレーセンのマルケ王も、ポルタメントなどを使用して心のうちを強く訴えるなど名唱だと思います。演奏の伝統の重みを感じたセットでした。

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ここにはヘンスラーの2巻のBOXものにはない火の鳥とツァラトゥストラが収められている。いずれもスタジオ録音のシューリヒトらしい模範的な演奏。当時の標準的な演奏なのでしょう、火の鳥は昨今のスタイリッシュなキラキラした音ではなく、少し野暮ったい(失礼!)音ですが、難しいパート譜もしっかりと弾かれている。ツァラトゥストラは序奏が少しあっけないけれど、シュトラウスらしい憧れに満ちた歌に満ちている。しかしシュトゥットガルトのオーケストラのなんと上手いことか。地方オケがこのようなレベルにあるとはうらやましい限りです。

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何の機会かは分かりませんが国連総会議場での実演録音だそうで、コンサート用の会場ではないからか響きが少ないデッドな音。オケに近接して録られていてバランスやニュアンスはしっかりと捉えられています。実演ではいろいろやらかすシューリヒトですが、今回は場所が場所だけに大真面目、全曲正統的な、これぞヨーロッパの伝統!と言わんばかりの力演になっています。第七は序奏から上行音型を毎回タメたり、終楽章ではそれまでの音楽の進行に合わせて上がっていたテンポをいきなり冒頭に戻すなどニュアンスたっぷり。ハフナーは半年前のスタジオ録音と音は同じだけれど推進力がまるで違う!。どの曲も独特のホルンの音が炸裂(特に第七)。メンデルスゾーンもアンコールにもかかわらず手を抜かない!クラリネットがお見事!。
圧倒され続けた1枚でした。

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シューリヒトはスタジオ録音の人ですが(コンサートでは羽目を外すことが多かったようで、ライヴ盤はヘンな造形のものが多いですね)、レコード用の録音が少なくて残念です。ところがシュトゥットガルトの放送局が放送用セッション録音をたくさん残してくれて、しかも安価に入手できて感謝しかありません。ここに聞く演奏はどれも造形的にしっかりしていて、後世でも学ぶべきこと満載の名演奏ばかり。また、マーラーやレーガーなど意外なレパートリーもたくさん。
私的にはグリーグの「秋に」を演奏の参考にさせてもらい、感謝しています。この曲、名のある演奏家の録音は、あとビーチャムくらいしかないのでは?。演奏はもちろん上述の通り、造形もしっかりしており、また共感に満ちているように思いました。第2巻も含め、いつまでもカタログに留めてほしいセットです。

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ブラームスはスタジオ録音なのになぜこんなに作為的なのか理解に苦しみます。シュトゥットガルトでの演奏は仰ぎ見るような崇高な演奏だったのに、このWPH盤はライヴのような造形非考慮なシューリヒトがいる。急激なアッチェレランド、跳ね上げるアーティキュレーション、アメオケのような金管の強奏。一フレーズごとに収めるやり方はニュアンス付けと見れなくもないのだけれど、他の部分で上述のようなものを見せられると、ここもその文脈で受け取られてしまいます。美しいところもあるのだけれど、ついていけない残念盤です。

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シューリヒトはスタジオ録音の人!。実演だと何かやりたくなるのか、造形が壊れてしまうくらいヘンなことをしてしまう(テンポを扱いすぎてもとに戻せなくなったり、3回あるところを2回にしたり!)が、スタジオ録音ではそれがない。それどころか世のお手本になるような、王道を行くようなみごとな演奏をたくさん残しています。ここに聞くブラ2もその一例で、同じくスタジオ録音のWPH盤よりも完成度が高いと思います(ヴィーン盤は急激なアッチェレランドなど驚かされるところがいくつかあります)。地方オケながら技量も高く、これが放送用の録音とは信じられない。仰ぎ見るような崇高な演奏だと思いました。

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理想的な演奏!バランスといいテンポといい音色といい、王道を行く演奏です。こんなクオリティの高い演奏がレコード用ではなく放送用とは。やはりシューリヒトはスタジオの人、シュトゥットガルトの放送局が大量の放送用音源を残してくれたことに感謝です。
管弦楽も合唱団も実にうまく(特にテノールパート!)、地方の団体でこのクオリティである国がうらやましい。プライとシューリヒトの組み合わせも実に意外ながら演奏の志向が同じベクトルなので違和感が全くない。
いつまでも聞き継がれていってほしい録音です。

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古典主義者の演奏らしく、恣意的なテンポの揺らしや極端なアゴーギクなどはないけれど、安心して聴ける演奏でした。特にラヴェルは初演者の録音、2楽章の静謐さは近年の演奏ではあまり聞かれないような感じです。
実は上に書いたことがモーツアルトには当てはまらない。タッチはもう少し軽いほうが私は好きですし、フレーズの終わりに少しドライブをかける傾向にあるので落ち着きません。いかに古典中の古典といえど、時代の演奏様式を反映しているのでしょうか。

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なつかしい音!。最近の「機能美」といった感じの洗練されすぎた音に囲まれると、こういった田舎臭い(失礼!)音を聞くとホッとします。この傾向はこの時代のドイツ・オーストリアのどのオケの録音にも共通するので、やはり時代の志向なのでしょうね。
誰かも書いていましたが、シューリヒトは実演になるとイタズラの虫がムズムズしてくるようでいろいろやらかしてくれますので、スタジオ録音で真価を発揮するタイプだと思います。この2曲、テンポ感もバランスもアーティキュレーションも、実に正統的なみごとな演奏だと思います。このクオリティでもっとたくさん録音を残してくれていたらと思います。

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明るい音色の暗い音楽!葬送の間奏曲など、こんなにあっけらかんとしていいのかと思ったりもしましたが、反面昔語りの最後で恍惚となるところの輝かしさはこの演奏ならではの表現かと思いました。ラインの乙女の場面はホルンが外したり、3度進行の弦が乱れたりと調子が出ていないようですが、狩の場面から凄みを増してきて圧倒されました。ブリュンヒルデの登場は少し遠く、神々しさが少し希薄でアレっ!て思いました。自己犠牲に向かってだんだんバランスが良くなってきたので、指揮者が少し音量を上げるように指示したのか?録音エンジニアがマイクのバランスを扱ったのか?(おかげで自己犠牲では音が割れてしまった😅)。ハーゲンは野太くヴィブラートの幅の広い圧倒的な声で、後のバイロイトでの歌唱を先取りしたような名唱でした。乙女たちは少し歌い方が古い?、歌手の世代交代の時期にあることを物語っているようです。後奏は本当にSehnsuchtという言葉がピッタリ当てはまるような、遠くを見つめるような感動的な表現でした。リタルダンドはいつまでも伸ばしていたいような!。オーケストラの団員たちが感動しながら弾いている様子が目に浮かぶようでした。

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トリスタン前奏曲、この巨匠の演奏でこんなに繊細に演奏されたものはないのではないか。後の全曲盤のものはもっと淡白、54年のものはしっかりと弾いた感じ。最初こそは音揺れがあって警戒したが、すぐに演奏に引き込まれてしまいました。ラインの旅はスタジオ録音と違い突然速くなり、クライマックスはいつも通り爆速で駆け抜ける。いつもと違い自己犠牲は死の動機から始まる。そしてコンサートの感興からか、すぐにテンポをいじって場面の対比を大きくつける。フラグスタートもスタジオ録音にないポルタメントなどをつけてとても感興が乗っている様子、身ぶりなども大きくつけていたのでは?。実演で聴いてみたかったです。
そしてシュトラウスの初演。プログラム後半のワーグナーと音の傾向は同じなので、やはり本番の演奏では?。眠りと9月は本当に慈しむような表情、初演当時からこんにちと変わらない表現なのですね。変ニ長調のヴァイオリンソロが弾きにくい調性と初演ということで音がかすれたり、フラグスタートも春では最高音のHを回避してオシアパートにもないGに行ったりといろいろ起きてはいますが、とても感動的な演奏であったとは思います。
ブックレットにはこの演奏会のポスターが載せてありますが、プログラム前半のマイスタージンガーと牧歌の録音は残っていないのでしょうか?

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バッハはもう一つの録音のほうがよりストレートな表現のように思います。ひとしきり言ってリタルダンドするところなどはこんにちでは聞かないですね。カデンツァはゆっくり始めて超加速し、クライマックスでは低音を強打するなど、やってるやってるという感じ。終楽章も三連符ではなく楽譜通りのリズムでやっているようです。シゲッティみたいにあまり強調はしていませんが。ラヴェルもこんにちでは聞かないようなテンポとバランスですが、これだけの確信を持って踏みしめられるとこれはこれで説得されてしまいます。
なかなかいい音。お買い得でした。

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なんともドラマティックな演奏でした。音楽的に1番言いたいところに向かってクレッシェンドとアッチェレランドをしていき、しゃべり終わるとスーッと引いていく。また、長い旋律をいろいろな楽器間で受け渡していくところのスムーズさも素晴らしい。マイクの位置によるのでしょうか、管楽器が大きくティンパニはダイレクトに録られている反面、弦が遠い。声楽もソプラノは真ん前で歌っているがバリトンや合唱も遠い。この巨匠の特長の旋律と伴奏のバランスの良さは会場で聴いていたらどう聞こえていたのでしょうか。
三楽章は特にフルートとオーボエが美しい。日の光が差すように入ってくるところは感動的。四楽章の冒頭の鋭い不協和音にあわせてティンパニはマレットを変えた?、とても攻撃的な(粗野と言っても良い)表現になっています。名歌手ぞろいの独唱陣、ヴィントガッセンの全体のテンポとずれはしないかとハラハラさせられたり、ポルタメントをかけて下りるなど、野放図(失礼!)一歩手前の歌唱は当たり役ジークフリートみたいでニヤニヤしてしまいました。後奏はやはり速すぎですね、もう少していねいなほうが印象が深いとは思いました。

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モーツァルト稀少録音集

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

まずなんと言ってもプリムローズとグリュミオーの協奏交響曲が素晴らしい。ハイフェッツの切れ味鋭い演奏にあわせたものより、こちらのほうが全体的に歌う感じがあって人間味にあふれているように思います。アンチェルのジュピターも始まりこそは遅めの生ぬるい(失礼!)演奏かと思いましたが、すぐにアンチェルらしいキビキビしたアレグロに。フーガは開始すぐのセカンドヴァイオリンに、音のかわり目にアクセントをつけさせて強調する。激しい転調部では少し重厚に弾かせテンポもわずかに落として、次のハ長調の開放感をより際立たせるなど巧みな演出が見られました。けだし、名匠のパフォーマンスと思いました。

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戦後すぐの状況でこのクオリティで上演を提示できる国の底力はなんとすごいものであったことか。このセットの主役はアルデンホフとゴルツですね。いずれも近代に通じる歌唱で、全く古さを感じさせません。戦争とは関係なく歌唱技術や世代は移り変わっていたことを実感しました。アルデンホフといえばクナッパーツブッシュのジークフリートが思い浮かびますが、その他の役が聴けて、とても貴重なセットでした。

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両曲とも極めてオーソドックスな王道を行く演奏。そして皇帝協奏曲はとても音が良い。シンフォニーの方は管楽器が若干大きめに録られたバランス。個性的な表現はないのだけれど安心して浸れる名演力演でした。

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フルトヴェングラーのシンフォニーは開始からテンポを速めたりスビトピアノを強調したりとニュアンスたっぷり。マゼールのもので聴き込んだ耳にはかなり濃い表情付けに聞こえます。2楽章はアレグロというよりはアレグレットくらいのテンポ感。そしてなんと言ってもアダージョの美しさ!。弦も管も「彼方」を思わせる和声を濃厚な表情をつけて歌う。2回あるヴィオラが主旋律の場面、悲愴のリズムにのって情緒たっぷりに奏でられる。巨匠が亡くなって2年もたっていない時点の演奏、オーケストラからのリスペクト、追憶がよく表現されているように思えました。
実演でも聴いてみたいものです。

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これぞ中庸の美、恣意的な表現は全くなく音楽自体に語らせる模範的パフォーマンス。典型的なドイツ的音作りでモーツアルトですら低音が良く鳴っている。すべてのパートのバランスの良さ、ブレンドの妙も素晴らしい。その特徴はブラームスの2楽章によく出ているように思います。終楽章はそれまでと変わって喜びが爆発したよう。輝かしく曲を結んでいます。

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滋味あふれる本当に良い団体でした。この次の世代のカルテットくらいから鋭い音や機能美の演奏が増えてきたように思え、最近はあまり室内楽を聴かなくなりました。私の耳が古いのでしょうか。
ともあれ当カルテットの音は一聴して分かる独特なものですね。少し細めのファーストヴァイオリン、ヴィブラートがほとんどないヴィオラ、それでもバランスは常に均一。素晴らしいアンサンブルだと思いました。演奏については当全集の前の後期集も最近聴きましたが(12番に至ってはさらにその前の録音も!)、ほとんどかわりがありません。昔から完成された音楽を奏でられていたのですね。ハープの8分音符の弾き方や大フーガの前打音の処理など軽く感じる部分もありますが、一時代の規範として、いつまでも聞き継がれていってほしいと思います。

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芥川也寸志:作品集

芥川也寸志、他

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

芥川先生の作品は、ショスタコーヴィチの響きがよく聞こえますね。

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Wagner: Lohengrin

カール・ベーム、他

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

クナッパーツブッシュのローエングリンにも驚きましたが、今度はベーム盤の登場!。ベームらしい剛毅な造形、2幕の朝の場面や3幕前奏曲はとてつもなく速い。マイクの位置の関係?弦主体のバランスで、管楽器にテーマがあるところなど、少しビックリさせられるところもいくつかありました。ローエングリンは定評のあるトーマス。ただ少し詰まって伸びない声は相変わらずでした。舞台姿など観てみたかったです。ルートヴィヒのオルトルートがまたすごいですね。この上演のタイトルは「オルトルート」にしたほうがいいみたい。ゲルマンの神々をたたえる場面では歌い終わったあとに拍手が👏最後は少し疲れちゃったのかしら、ヴァルナイと違って音程の上下がちぐはぐで、狂乱を表すためにずらして取ったというよりは音程が悪いだけのように聞こえました(失礼!)。
ワトソンの清澄なエルザ、特に2幕のバルコニーの歌がよく録られていて堪能できました。
そしてこの合唱オペラの主役、合唱団がまた素晴らしい。言葉がハッキリ聞こえ、またキビキビしていて爽快ですらあります。合唱指揮者は誰だろう?
日常的にこのような上演が行われている欧州がうらやましい。

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フルトヴェングラーのヴォータン:フランツのザックス!。ヴォータンでは美声が過ぎて少し威厳が物足りなかったけれど、ザックスでは等身大の人格者らしくてハマり役です。特に五重唱の前の心の葛藤の表現は心にしみてくる歌唱で、そこにグリュンマーの感激した声が入ってきて誠に感動的でした。6人の主役は本当に素晴らしいアンサンブルです。そしてオーケストラがまた古風なドイツの音といった感じでこの楽劇にぴったりの演奏を繰り広げていました。ケンペの指揮も王道を行く演奏で、安心して聴くことができました。ケンカの場面も必要以上にあおらなくてじっくりと進んでいく。最後の場面の合唱団の威力も素晴らしい。いつまでも聞き継がれて行ってほしい演奏です。

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コーツといえば造形をこわしてまで自己主張をすることはないけれど、速い曲は今の感覚よりもはるかに速かったり大きくテンポを変えたりと、オーケストラをグイグイひっぱっていくタイプですが、悲愴ではあまりやらないなーと思って聴いていました。しかし、3楽章の後半からやはり来ました!大見得を切ったり、デュナーミクの差も大きく付けたりしてニュアンスたっぷり。終楽章は決して「人生肯定!」みたいな感じではないのですが、決して深く沈んでいくような暗さはありません。上述の特徴のほか一種の輝かしさのようなものも感じられました。良い時間を過ごさせてもらいました。
ロメジュリはやはり争いの部分がとてつもなく速く、オーケストラは大変そう。ハープが前面に出たバランスでこんなことをやっているんだ!と新たな発見もありました。

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弦楽器を弾く者で知らぬ者はいない教本の著者で名教師シェフチーク(セヴシック)の名を冠したカルテット、Lhotsky(何と読むのか分かりません)はファーストヴァイオリン奏者の名前ということで、この団体はシェフチークの薫陶を受けているということなのでしょうか?。チェコカルテットと同様、お国ものを大切にし共感を持って演奏されているようです。
スメタナの冒頭、ヴィオラの旋律は後半がテンポにはめるため安全運転気味になることが多いですが、モラヴェッツは意に介さず一気に弾き切っています。これはスメタナカルテットのシュカンパもやっている方法ですね。1楽章の経過句をことさらに遅くしているのは、ここに何か文学的な要素をみているのでしょうか。終楽章の慟哭も心にしみる表現です。
アメリカの冒頭もヴィオラですが、ここもとても速いテンポで活き活きと弾かれています。展開部のヴィオラの旋律のアーティキュレーションを守っているのはこの団体でしか聞いたことがありません。3楽章の2拍目の音を次の音に被せるように伸ばす奏法は、チェコカルテットもやっている弾き方なので、これが伝統の弾き方なのかもしれません。4楽章は省略があってびっくりします。この楽章は楽譜の間違いが残っているところから、使っている楽譜はチェコカルテットと違いジムロックのもののようです。ネドバルとプロチャツカの小品も素敵な曲でした。

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The Czech Quartet Tradition

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

ボヘミアカルテットと紹介されていますが、録音時はチェコ弦楽四重奏団と改称されていたかな。ヨーロッパの主流ではないけれど、かつては神聖ローマ帝国の一大王国であった「ボヘミアの誇り」といった、お国ものをとても大切にしかつ共感あふれる演奏姿勢に感動しました。
演奏の様式は現代とかなり異なっていて、アメリカ四重奏に顕著な、次の音まで音を伸ばしながらクレッシェンドするアーティキュレーションは独特です。こんなやり方は聞いたことがないし、言及した文章にも接したことがない。またポルタメントの多用もとても時代を感じさせます。またドゥムカのネットリした歌い方、フリアントの2節目を速くするやり方も、チェコの演奏の伝統でしょうか?。
スメタナの1番の終楽章の開始はファーストヴァイオリンが最初に入ってクレッシェンドしながらあとの楽器が入ってくる。アインザッツ(開始の合図)は明確に出していないのかしら、そういう解釈なのかしら。3楽章の温かみのある歌も終楽章の慟哭も、作曲者への共感がひしひしと伝わってくる。
プラハカルテットのドヴォジャークの2曲は私に知識が乏しくよく味わえませんでしたが、冒頭に書いた「お国ものを大切にする心」は共通しているように思いました。とても貴重な記録として長くカタログに留めてほしいと思います。

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正統派のベートーヴェン。どこをとっても全く違和感がないばかりか、かくあるべしといった信念に貫かれた演奏でした。これで音がよかったら現代にも十分通用する名盤になっていたと思います。この指揮者は間違いなく早く来すぎた才能なのだと思います。大戦とその後の混乱に巻き込まれなかったらきっと世界的な名指揮者となっていたでしょう。この方も一度はその下で演奏してみたかった人の1人です。
演奏は上述の通り音楽自体に語らせるタイプで、テンポは速めでそんなにいじらない。オーケストラがとにかくうまく、ホルンなどは特に雄弁。合唱団の輝かしさも特筆もの。最後は独唱陣も素晴らしいアンサンブルを聴かせる。充実の演奏でした。

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敬愛するオスカー・フリートの作品集。
まず、移民。徹頭徹尾暗いオーケストラの上にドイツ語のきつい響きが交錯し背筋が寒くなる。弁者のしゃべり方もあるとは思いますが、20世紀の影の部分(フリート自身もそれに巻き込まれてしまった)をリアルに描写しているように思います。なぜこんなつらい内容ものを作曲しようとしたのか?。ドイツ語の怖い面が出ていて、もう聴くことはないかな。
浄夜は詩の内容に沿ったオーケストレーションで、後半の浄化も、運命的なものを感じさせつつも安心感と感動を覚えました。こちらは埋もれた名曲と言って良いのではないでしょうか。
前奏曲とフーガは、バッハ的な響きもあったりしてどんな展開になるのかと思っていたら、意外に静かなフーガでした。
20世紀後半の生まれで戦争は知りませんが、見聞する「あの時代」を彷彿とさせてくれるCDでした。

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J.S.Bach: Mass in B Minor

アルバート・コーツ、他

5:
☆☆☆☆☆
★★★★★

ストラディヴァリウスの当盤は確か35年くらい前に買って聴き込んだ演奏ですが、いまだに現役盤とは!
低音もガッチリ鳴ってとても重厚な演奏ですが、不思議と古臭い感じはありません。楽曲に対する共感と表現がピタリと一致して齟齬がないからでしょう。エリーザベト・シューマンの清澄なソプラノや稀代のハンス・ザックス:フリードリヒ・ショルが参加しているのも大きいです。また、グローリアのヴァイオリンソロもとても素敵。この曲は合唱がうまくないとどうしようもありませんが、フィルハーモニック合唱団のうまさは特筆に値すると思います。永遠の名盤と思います。

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古楽が来る前の模範的なバッハです。奏法は現代のもので小編成の楽団。「慈しむように」という形容が一番ぴったりくるように思います。まずヴィンシャマンのオーボエか良いですね。誠実に美音を紡いでいきます。ホリガーよりはコッホの音に近いかな。復協奏曲の演奏の性格はこのオーボエによっていると思います。
ブランデンブルク協奏曲もていねいかつ喜びと快活さにあふれた演奏で、安心して聴けます。ミュンヘン・バッハと並んでこのような団体の音はもう聞けなくなりましたね。
ちなみに表紙のシャンデリアがいかにも60〜70年代の雰囲気を出していて、この演奏のイメージをよく表しています。

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私は基本的にスクリベンダムは買わないのですが、アルヒーフ・ドクメンテシリーズのブラ3がセピア化して近い将来聞けなくなる恐れがあるため、バックアップとして買いました。
全体的にこの指揮者のレパートリーを網羅していて壮観ではありますが、ライヴ音源で演奏開始前の指揮棒で譜面台をたたく音がことごとく消されています。舞台に出てくる足音などは要らないと思いますが、これはこの指揮者の大きな特徴でもあったので少し残念です。(こういういらんことしいが、いかにもスクリベンダムらしいです😆)

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ブックレットにブッシュ兄弟の写真があったのでひょっとしてクインテットは・・!!と思いましたが、残念ながら違っていました。
コンチェルトは流麗な曲想もあって、流れるように優美に始まります。オーケストラにはカシュカシャンやモークの名前が!名手揃いのためか、二楽章の弦はとても雄弁。三楽章は力感もあって一気に聴かせます。ファンタジーもそうなのだけれど、ティンパニがなんだか場違いなたたき方で時々はいるので少し残念。カデンツァに入るとき、トスカニーニとの共演では同じアーティキュレーションを守っていたけれど、ここでは全くソリストとして弾き始める。ヴィオラの旋律は腕利きメンバーがとても雄弁。
ファンタジーはオケがとにかく流麗、指揮者の意図なのでしょう。木管のソロ、四重奏などもとてもソフト。そのためアレグロ・モルトとの対比が激しい。合唱は有名なソ♯が少し厳しい💦それでも最後は雄大に盛り上がって終わります。
音楽祭らしいとても熱気あふれるパフォーマンスでした。

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ここに収録のゼクステットはとても期待したのだけれど、残念ながらニキッシュの第五よりひどい録音状態😭ブッシュSQといえば、(少し乱暴だけれども)妥協しない求道者のような厳しさがあり聴く者の背筋が伸びるような演奏を繰り広げていたので、このチャーミングな曲をどう表現しているかとても興味があったのですが。和音とテンポが分かるだけ⤵️
残念です。

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シンフォニーは明治43年、序曲は45年の録音!。思ったよりもいい音。そして演奏は速めのテンポながら要所々々で緩急のメリハリをつける正統派、指揮者の意図がはっきりと分かります。
第1楽章は繰り返しもあって、楽譜に忠実(再現部のファンファーレはファゴットだし、389小節もちゃんとある)。3楽章の148小節でヴィオラのシャープが抜けているのは当時の楽譜通りなのかな?ニキッシュの録音でも抜けているので(このド♯が弾きにくいんですよね)。
序曲はリタルダンドを多用して表現意欲旺盛。バンダのトランペットがとても上手い。最後は盛大に盛り上がってとても充実感があります。
音がこんななので名盤とは言えないけど、名演と言っていいと思います。

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コシュラーのショスタコ?。珍しい組み合わせですね。でも皮肉を含んだ愉悦感満載の好演でした。プロコの古典交響曲も聴いてみたいです。
スメタナカルテットの3番もまた意外なレパートリー。何か演奏する機会があっての録音でしょうか?

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スメタナとアメリカはビダルフでボヘミアカルテットと紹介されていた演奏と同じ、録音時の団体名はこちらのほうが正確かな。スメタナの2番も録音があるとは知らなかった!
演奏の様式は現代とかなり異なっていて、特にドヴォジャークのドゥムカのネットリした歌い方、アメリカからの2つの楽章における次の音まで音を伸ばしながらクレッシェンドするアーティキュレーションは独特です。こんなやり方は聞いたことがないし、言及した文献にも接したことがない。フリアントの2節目をしゃくるような処理も。チェコの舞曲の地方的な特徴なのかしら。
スメタナの1番の終楽章の開始はファーストヴァイオリンが最初に入ってクレッシェンドしながらあとの楽器も入ってくる。アインザッツ(開始の合図)は明確に出していないのかしら、そういう解釈なのかしら。3楽章の温かみのある歌も終楽章の慟哭も、作曲者への共感がひしひしと伝わってくる。
とても勉強になりました。けだし名演奏だと思います。

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大戦後10年前後でこのクオリティの演奏が可能な国の底力のようなものにまず驚かされました。
まずはピアノカルテット、レーンがヴァイオリンなのでまずは流麗な歌に溢れています。常設のトリオだけれども戦うトリオではなく、協調のトリオにヴィオラがうまく入った感じのアンサンブルでした。3楽章のじっくり歌いこむ表現に打たれます。終楽章はゆっくりめのテンポでていねいに弾き込まれて美しい。
皇帝協奏曲も居丈高な皇帝ではなく包容力のある人格者の趣き。バランスは良い中での低音の強調がその雰囲気を出していると思います。冒頭のカデンツァも「こうでなくては!」という譜割り。オーケストラも同じ表現で応える。2楽章の静謐な雰囲気は第4協奏曲での表現を思い出しました。名演だと思います。
ピアノ独奏曲は私にその造詣がなく、味わうことができないのが残念。

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40年前に購入、初めてエルガーの曲を聴いた思い出の一枚です。すでにバーンスタインの遅い曲を極端に遅くする傾向が顕著で、すべてこの演奏で聴き込んだため後にほかの演奏を聴くと「思い入れが少ない」「少し雑」に聞こえるほどになってしまいました。作曲者へのリスペクトや、オーケストラの指揮者に対するそれが顕著に表れている感動的な演奏です。ドラベッラの笑いの表現は完全に五連符になっていて、あとで楽譜を見て、「ああ、そうなってるの」と驚いたものです。威風堂々もとにかく雄大、リタルダンドも大きくとり、客演先の準国歌を演奏するにあたりその国家に敬意を表するようでした。楽団員の喜ぶ姿が目に浮かぶようです。

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オケピの映像は主に上手側から撮られていて、ファーストヴァイオリンがよく写っています。そしてコンサートマスターはヴァルター・バリリ?左から2番目に座っていて弾き姿がよく見える。前奏曲のソロなどは素晴らしい。舞台映像は残念ながら白黒かつ遠くボケ気味で細部が不鮮明。グリストなどは顔の表情などでも演技をしているようなのでとても残念。音楽自体はいつものベームらしい的確かつ模範的なもので十分満足感は得られました。

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この演奏も20世紀のうちに購入したのですが、いまだに現役盤とは驚きです。全体に速めのテンポで颯爽と進めていく。しかも地に足がついた感じでうわついた感じがないのも好ましい。6番ではガンバパートにはアーノンクールの名前が。
1番では最初からホルンが存在感を示してます。トリオのオーボエが美しい。2番のトランペットは他盤で聞くような調子っぱずれ(失礼!😅)な感じはなく控えめに、あたかもオーボエを吹いているかのように自然な感じで合奏に溶け込んでいます。3番のチェンバロの即興がすてき。4番のリコーダーはヴァイオリンやヴィオラ奏者が演奏しているのですね、違和感は全くありません。5番のチェンバロは、カデンツァにおいても全くテンポを緩めず一気に弾ききっています。もう少しいろいろしてくれてもいいように思いましたが、これも指揮者の指示なのでしょう。6番のヴィオラソロはあまりヴィブラートはかけないスタイルですがテクニックは抜群、3楽章は目もくらむような丁々発止の掛け合いで魅了してくれました。ホーレンシュタインの意外な一面を見させてもらいました。

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日本の室内楽黎明期のカルテットが聞けるのは素晴らしいことですね。本式のものは3曲しかないのが残念ですが、それでもモーツアルトは師匠筋のカルテットと瓜二つの表現があり、正式に学ばれた方々であることがよくわかりました。
源氏物語はこのカルテットならではの録音ですね。ヴィオラやチェロのソロもあってしっかりと弾かれています。与謝野晶子の朗読は音楽のテンポ感と全く関係なしに進んでいってハラハラしますが、この当時としては仕方がないかな。またここまでおどろおどろしいしゃべり方をしなくてもと思ったりもしますが、古典物の講談の様式でしょうか?いずれにせよ貴重な演奏でした。

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わずか20日程度をはさんで相次いで録音された2曲、演奏の性格がまるで違う。作品25の方は曲調に対し妥当な表現がされていますが、作品26の方は流麗な部分は引き締まり、飛ばしは硬め、曲調に対して少し厳しめかな。それでも、恣意的な表現はなく、この当時の楽界の状況を垣間見させてくれる貴重な演奏だと思いました。

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ビーチャム卿とエルガーはあまり仲が良くなかった?との記事を読んだことがありますが、ここに聞くセレナードのなんとチャーミングなこと。作曲者に対するリスペクトなしで、このような温かな共感を持って演奏はできません(特にラルゲット)。エニグマも同じで、各人物の描き分け(WNやドラベッラの笑い声の表現、トゥローイトの冗談話、犬が飛び込む表現なと)のみごとなこと。速い曲の活き活きとした表情は、ビーチャム卿の柔和なイメージを覆すくらい激しくもある。イゾベルやドラベッラのヴィオラソロの雄弁なこと。
この指揮者は他にエルガー録音はない?。相性ぴったりなのに残念なことです。

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ていねいに弾かれた名曲集。突飛な解釈がないクリップスですので、穏健とか特徴がないなどと書かれることが多いようですが、各曲はそれぞれの作曲家のスタイルをきちんと守りつつ、ていねいに余裕を持って演奏されており、こんにちでもなお通用する普遍的、インターナショナルな様式の演奏のように思います(対旋律を出すときのバランス、旋律の受け渡し、高音から低音までの均一さ等)。
一昔前のWPHのレコードだとすぐ「典雅で優美」だとか「典型的ウィーンスタイル」「貴族的」などというパターン化した評を書く評論家がいますが、ここにある普遍的なスタイルの演奏のどこを聴いてそう評しているのか疑問に思います。おそらく楽器を弾いたことがない、あるいは演奏芸術の実際を知らないんだと思います。

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これの発売告知が出たときは目を疑いました😳
どんな風に表現されるのか「心配」しましたが、そこはやはりワーグナー指揮者、トリスタンやパルジファルほどの深遠さはありませんが、前期の作品の古典的な造形と勢いを残しつつ、この指揮者らしい重厚感も兼ね備えていました。ハインリヒ王の間奏曲はこのくらいなら弾けそう。それにしてもこの上演の主役はオルトルート!題名役もエルザも立派なのだけれどこの悪役には勝てないみたい。最後の場面では意図的に音を高くとり狂乱のさまを強調。背筋が凍るような絶叫でした。

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戦前の録音なので楽譜の改変はしているのかいないのか?わかりませんでした。それにしてもやはりアメリカ的というか、ヨーロッパの伝統との乖離は顕著(音楽としてはおかしくはないのですが)。
ローエングリンでは普段あまり出さない低音を強調したり、トリスタン前奏曲では、楽譜の指示を逆転させたり異様にドライブしたり。ヴェーゼンドンクではモルトリタルダンドのところは明らかにフェルマータにしたり(これはトローベルと共謀した確信犯)、前奏を省いたり、やりたい放題。
やっぱりストコフスキーだな〜って感じでした😆

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この歌劇はほかの演奏を知らないのであまり味わえないのが残念。あまりにもキラ星のような歌手の布陣なので買ってみました。いかにもドイツ音盤社らしいキャスト。指揮者のクレーって?。マティスの夫君なのでした。ドイツの中堅指揮者なのですね。でも序曲からワクワクさせる練達の指揮ぶり。マティスとシュヴァルツの重唱のみごとなこと。モルのフォールスタッフはオックス男爵みたい。シュライアーはいつもの輝かしい声。ドナートは相変わらずかわいらしい声。愉悦感あふれる音楽に乗ってとても楽しめました。ついでながら弁者のシュトラースブルガーの明瞭なドイツ語も聴きやすいものでした。いい買い物でした。

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ローエングリンは記念碑的な上演だったそうですね。しかしこのテンポ!、前奏曲も間奏曲も速すぎてオーケストラは大変だったのでは💦寝室の場面はうって変わってじっくり歌いこむ。テンポも伸び縮みが激しく、歌手も歌いにくそう。最後はこの指揮者特有の追い込み型、よく崩壊しなかったと思います。会場での聞こえ方はどんな感じだったのでしょうか。しかしオリンピックの映像とあわせ、この録音があることは、当時の偲ぶ本当に良い記録ですね。
トリスタンは他社からの発売もある録音のようですが、前奏曲のクライマックスはもともと音量が大きすぎてエンジニアがマイクのレンジを絞っていたのですね。おかげで後年の編集でこの名演奏を綺麗な音で聞くことができて感謝です。

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冒頭から和音がすべて同時に鳴って始まる。単音を弾くときは音の立ち上がりも普通の弓と変わらない。フーガやシャコンヌの副声部の和音がはいるときはオルガンというよりはハーモニウムみたい。
コンセプトが違うので現代の弓で弾く演奏との比較は意味がないことは重々承知ながら、やはり安全運転、またところどころ(ほんのわずかなですが)音程が不安定なところとかもあって、やはり身構えて聴いてしまったことは否めませんでした。

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解説的で分かりやすいワーグナー。ファーレルの深い声に寄り添ったヴェーゼンドンク歌曲集にまず惹かれます。この歌手のもう一つの録音ではオーケストラの演奏との齟齬が顕著でしたが、バーンスタインはそこを踏み外すことはない。ところどころソロ楽器を表に出したりして(録音の加減?)歌とオーケストラの協演であることを意識させているよう。
黄昏も解説的。始まりはインテンポを貫き、次第に熱を帯びてくる感じ。オペラの一部というよりはオーケストラ歌曲みたい。歌もヴァルナイのような深さがあって、舞台では歌ったことがないというのも信じられない。タンホイザーでは、トロンボーンの音程が悪く別録りでもしたのでしょうか、何か事情があるのかしら。トリスタンは後年の全曲録音ほどの遅さはなく、常識的なテンポで盛大に盛り上げて感動的。全体的にこの時期のバーンスタインの特徴がよく出た熱演だと思います。

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セルのHMV録音をすべて集めたというコンセプトはわからないでもないですが、駆け出し時?の伴奏指揮者の時代と巨匠になってからの名演が一緒になっていてなんだかヘンな感じです。カザルスとの記念碑的な演奏のほか、フーベルマンの乱暴なベートーヴェンとオイストラフの巨匠然としたブラームスとの対比などもあって面白いのですが。それならばシュトラウスと振り分けたドン・フアンなども収録してほしかったですね。ドボ8やグレートは盤石な名盤、シュヴァルツコップ、F=ディースカウとのマーラー、4つの最後の歌などは良いですね。世界が上り調子の、よい時代の雰囲気を垣間見させてくれる名盤と思います。

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