カスタマーズボイス一覧

ちいかわ四字熟語 なんか使いたくなっちゃうやつ / ナガノ

ちいかわの様々なシーンを四字熟語で説明。112の熟語を紹介。「小心翼翼」「忘形之交」「医食同源」「美酒佳肴」といった知らない熟語もありました。とても役に立つ「ちいかわ本」です。特に子供にはお勧めです。

商品詳細へ戻る

キックさんが書いたカスタマーズボイス

(全185件)

遂に日本に移住したシンシアリーさん。本書は、移住後の一年間を通して感じた様々なことを、韓国社会との相違点等を絡めて綴った内容。シンシアリーさんは、なぜ反日教育に染まらずに、客観的に韓国社会を見つめることができるのかと、私はずっと不思議に思っていましたが、自分の見聞きしたことを大切にする「母の教え」ということが分かりました。親の教育はとても大切ですね。また、退路を絶って、日本で生活を始めたシンシアリーさんの覚悟も感じられ、私はシンシアリーさんの著作を読むことで応援しようと思いました。

かつての恋人の亡父が隠し持っていた鍵と簡単な地図をもとに、この地に何があるのかを確かめるために現地に向かう二人。そこで二人が辿り着く衝撃の過去の真実とは・・というお話。不穏な空気の中、奇妙な建物の中で話は展開していきます。実は、この話、何と若き日の「湯川学」の物語。さらにこの話が、「ガリレオシリーズ10」の「透明の螺旋」に繋がるという、まさに「ガリレオシリーズ0」と言うべき本です。「透明の螺旋」を読んだら、本書を読むことを勧めます。

「朝ごはんと昼ごはん」のお店を23軒紹介。朝や昼にちょい飲みができる店を含め、月刊京都ならではのチョイス。京都旅行にとても参考になる企画でした。「京都のふしぎの玉手箱(第64回)」は京都とキリスト教。キリスト教関連の歴史的遺構も結構あるんですね。「寺社探訪」は「東福寺光明院」。皆さんは東福寺で満足するのか、徒歩数分なのに観光客はまばらという奇跡の紅葉スポットです。「歩いて発見」は相国寺から百万遍知恩寺。手づくり市はお勧め。「京都ニュース(7分)」では、地下鉄駅でのWi-Fiサービス終了の記事に注目。

中学・高校レベルの英単語を一気におさらいということで購入。集中して読むというよりも、暇な時に捲った箇所を眺めるという感じ。学生の時も塾の先生に「共通の語源で覚えると良い」と教わった記憶があります。結局、しのごの言わずに丸覚えでしたね。「語彙を芋づる式に増やせる」「記憶に強く刻まれる」と帯にも書かれていますが、私には合わないようです。でも、ボーッと見る分には楽しいです。

最近の不祥事が、全て昭和的システムに起因すると主張する内容。具体的には、デジタル化の遅れ、大会社(IHI、トヨタ、日産、東京五輪関連企業等)の不祥事、政治とカネ、政治家のセクハラ・パワハラ、錆びついた安全神話、芸能界(ジャニーズ、宝塚、日大、相撲界)の闇等々。面白い視点とは思いますが、全てを昭和で括るのは、明らかに思考停止です。各々の事象をもっと深掘りしないと、真の問題点は明らかになりません。途中から流し読みしました。挙句、これらの解決策が「選択的夫婦別姓」と「AI」とは、絶句しました。衝動買い失敗です。

とにかく安定の可愛さと面白さ。中でも、ミーちゃんごと「グラブトス」してのファインプレーの話や、仲間たちはミーちゃんの「ニャー」が理解できる話が特にお気に入りです。

しばらく読まないと、無性に読みたくなるのが東野作品ですが、今回も堪能させてもらいました。本書は、ある男の溺死死体からガリレオの秘密までが見事に繋がるストーリー。さらに本作は「むかし僕が死んだ家」と繋がるとのこと。まだ読んでいない作品ですので、近々の内に必ず読みます。

「稲川怪談」2冊目を読了。1冊目同様に怖い記憶、恐い噂、怖い場所、怖い噺の4章で構成。安定の面白さ(怖さ)で満足です。

怪談で涼をとるのも夏の楽しみの一つ。ということで、初めて「稲川怪談」の世界を体験しました。怖い記憶、恐い噂、怖い場所、怖い噺の4章で構成。独特の語り口調で、実話怪談風に仕立て上げられていて、飽きさせず面白く読了。ここまでくると稲川さんは、一つの芸として確立していると実感しました。

戦国時代に一大名を滅亡に追い込むなど能力を如何なく発揮した呪いの人形「お梅」。500年の封印が解かれ現代に蘇った「お梅」は、出会う人間に悉く呪いをかけていきます。ところが、どうも勝手が違うようで、意に反してハッピーになっていく人間たち。地団駄を踏む「お梅」の今後は如何に。ハートフルコメディで、ホッと一息つける秀作でした。続編が出たら、また読んでみようかな。

オカルト視点で明治以降の「聖徳太子」にかかる偽史を追った内容。とても興味深く、面白かったです。具体的には、キリスト教に染まったという珍説から始まり、司馬遼太郎の小説をクッションに、怨霊説、怨霊説の延長線上にあるオカルト太子に至ります。論者各々の成功のために消費される実像とはかけ離れた「聖徳太子」。中でも梅原猛の「怨霊説」という珍妙な奇説は、世間を賑わし、毎日出版文化賞を受賞。学会も看過できなくなるほどの影響力を及ぼしました。そして今なお影響力を残しており、ある意味「呪われた書」と言えるかもしれません。

ファンから届いた一通の手紙。「自分の住むマンションの部屋に何かいるような気がする」ここから始まる恐怖譚。この正体に迫るべく調査を開始。すると怪異はマンションの一室に止まらず、拡がっていき、遂には福岡の最恐怪談に繋がっていくという壮大な展開。また平山夢明氏や福澤徹三氏という実在の著名人も登場し、謎の解明に大きな役割を果たします。実話怪談としか思えない巧みなストーリー展開に一気読み。怪談好きの方には、絶対お勧めの一冊です。間違いありません。

再読。「うわさ」について、古典を紐解き、ネット社会到来による変容等を考察し、その正体に迫るとともに、付き合い方にも言及した本。「うわさ」とは、「パーソナルな関係性を通じて広まる情報」。結果的に事実でないものが「うわさ」で、事実であるものは「口コミ情報」となる。情報を鵜呑みにしないで、自分なりにチェックできるかが肝要。なお、うわさの一類型として、「都市伝説」に第3章と第4章の2章を割き、ネタとして楽しむために語られ、現代のフォークロアとしての地位が築き上げられた過程等に納得。とても面白かったです。

解説によると「読者からの体験談をもとに作りあげた実話怪談」とのこと。99話の怪談で構成。1話が2〜3頁なので、サクサク読めます。不可思議な出来事の連続にあっという間に読了しました。夏の夜は怪談を体験できる本です。中でも、人間の言葉(気持ち)が分かるという「黒猫」の話が印象に残りました。怪談というよりも、猫あるあるです。確かに猫好きか否かを、猫は直ぐに見分けますよね。

古事記、江戸、明治、そして現代の名作怪談41話を、あらすじと解説で構成。解説では来歴や歴史的位置付けを深掘り。コインロッカーベイビー、口裂け女、牛の首、タクシー怪談、隙間に女、便所の怪等々の有名な怪談を網羅。とにかく充実の内容でした。中でも「雪女」がラフカディオハーンの創作とは驚きでした。また稲川淳二の「生き人形」は相当怖い話で、私は全く知りませんでした。やっぱり夏の夜は怪談ですね。

東京名所を豊富な絵図や簡潔な説明文で紹介。1カ所2~4ページですが、必要最低限の知識は得ることができ、分かりやすいので、お勧めの東京本。第1章は18の名所(東京駅・皇居・国会議事堂・明治神宮・東大キャンパス・隅田川・高尾山等)、第2章は美術館・博物館・水族館、第3章は伝統芸能(歌舞伎・相撲・寄席)、第4章は街(丸の内・六本木・日本橋・浅草・渋谷等)、第5章は行事(三社祭・酉の市・花火大会等)の紹介です。個人的には第2章の岡本太郎記念館、江戸東京博物館、国立科学博物館に行きたいと思いました。

閉園となった施設を含め、関東を中心に様々な遊園地を紹介。昭和の記憶が刻まれた写真の数々に、幼少期を思い出すこと必至の内容でした。昔はデパートの屋上も楽しかったなあ。ただ、取り上げられた施設の半分程度は関東圏の施設で、勝手に「懐かしのレトロ遊園地遊具の紹介本」と想像して買った私としては、大半を読み飛ばす結果に。完全に失敗でした。とにかく関東の方向け限定本と言えますので、注意が必要です。

児童書と思って侮ってはいけません。大人も楽しめる怪談ミステリーに仕上がっていて、気が抜けません。内容は「4人ゲーム」から始まり、座敷童子?の正体は謎のまま進行。おどろおどろしい家の伝承に相続が絡み合い、遂に事件が発生。子供たちがその解明に挑むというもの。かなり本格的な推理ミステリーでした。舞台が古民家というのも良く、懐かしさ満点。子供の頃、お盆に母の里帰りで訪れた佐賀の実家を思い出しました。

再開発の名の下に、味のある昭和のビルが続々と消えています。その中で、まだ生き残っているビルを紹介。具体的には、日本橋高島屋、柳家ビルディング、東京交通会館、新橋駅前ビル、ニュー新橋ビル、新東京ビル、国際ビル、国立国会図書館、ホテルニューオータニ、パレスサイドビル、紀伊國屋ビル、目黒区総合庁舎、ロサ会館、中野ブロードウェイ等々の15のビルです。新橋駅前ビルは「アンチヒーロー」の舞台にもなっていました。中には再開発予定のビルもありますので、無くなる前に訪れてみたいと思います。

世界の宗教に何が起きているかを俯瞰し、宗教と資本主義との関係を考察、日本と世界の宗教の行方を予想。世界の宗教情勢については「ヨーロッパを中心とした先進国は、キリスト教の教会離れが進行し、無宗教に向かっている。また移民が増えた結果、ヨーロッパのイスラム化が進む一方、経済発展が続いている国々では、プロテスタントの福音派を中心に新しい宗教勢力が拡大。日本は人口減少社会に突入したことで、宗教が力を失っている」とのこと。世界全体で無宗教化が進行しており、その元凶は資本主義だという結論は、突飛な印象でした。

赤虫村に伝わる4つの怪談(無有、位高坊主、九頭火、苦取、蓮太)を取材する怪談作家が、遭遇する連続密室殺人事件。各々の殺人があたかも怪談に登場する妖怪の仕業のごとき様相を呈し、警察の事件捜査は行き詰まり、怪談作家も自ずと事件に巻き込まれるという展開。怪談レポートと捜査が同時並行に進行する内容で、両ジャンルとも大好きな私としては大満足の内容でした。私は松山市に4年住んだことがあり、こうした怪談は一切無かったので、なぜ愛媛が舞台に選ばれたのかは腑に落ちませんでしたが、まあ著者の四国に対するイメージでしょうか?

食習慣、脳の若さを保つ心構え、アンチエイジング、運動・睡眠、老けて見えるしぐさやふるまい等々、「老けない人」の意識や行動を集めた内容。どこかで聞いた内容が殆どですが、老け込まないように気をつけるポイントを網羅的に確認できるお得な本でした。個人的には、「あれ」「それ」や「もう歳だから」を禁句としたり、物事を前向きに捉えるメンタルを大事にしたいと思いました。

来週の遺言セミナーの準備の一環で再読。本書は分かりやすいと定評のある本で、「相続入門書」としてお薦めします。自分の相続で、子どもたちが争うことはないと思っている方が未だに多いです。人生の中で、何の努力することなく、財産を手に入れる唯一の機会と言えるのが相続。誰もが、財産を少しでも多く貰いたいと考えるもの。相続争いは財産の多寡に関係なく起きています。私は相続は性悪説で考えるべきと思っています。相続争いを避けるためにも、知力・体力があるうちに遺言書を作成することを勧めます。

回収を主な業務として携わってきた消費者金融マンによる自身の回想録。消費者金融の栄枯盛衰を赤裸々に語っています。あまり良いイメージのない消費者金融業界ですが、銀行では融資を受けられない方にとっての最後の砦ということが理解できました。また、この業界も昨今のコンプラでがんじがらめとなり、姿を変えていることに純粋に驚きました。安易な借金に対する戒めや「負のスパイラル」には抗うことができない人生模様に、他人事ではないと実感。中でも奨学金の返済に端を発した若い債務者のあまりにも残酷な結末には言葉もありませんでした。

「笑っていいとも!」を軸に、昭和・平成・令和のバラエティー番組の変遷を解説。深い考察に感心するとともに、その間、お笑い界の中心として君臨してきた「タモリ」の存在感を再認識しました。また「タモリ」がイグアナ芸でテレビに登場してきた時から、まさに同時代で体感できた一人として幸運だったなぁと痛感。とは言っても、「笑っていいとも!」は昼間という時間帯もあり、日曜日の増刊号をたまに見るくらいで、ほとんど見たことがないんですよね。一方で、最近のバラエティはどれも面白くなく、今後は一体どうなるのでしょうか。

密室殺人のトリックを暴く「本格ミステリ」と超常現象が災厄を招く「ホラー」が融合した、四話の短編で構成された作品。四編の短編(温泉旅館、トンネル、坂道、ファフロッキーズ)は、実話怪談の体裁を取った怪談としても秀作ですが、さらに最終話で全話が融合するといった、ある意味壮大な構成で、期待以上に面白く、私は大満足です。呻本叫子シリーズは第二作まで出ているようですが、第三作も期待します。

「枕草子」超入門。約300編の章段の中から、小迎氏が特に共感した部分を選りすぐり、マンガ化したもの。「枕草子」と言えば「春はあけぼのだー」と思っている方(私もそうでした)には衝撃の内容、衝撃の面白さ。1000年前も今も人間関係の機微は変わらないということを教えてくれます。例えば、「まだ先と思うモノほど怠けがちになる」なんて、日常茶飯事。近くて遠いものとして「兄弟や親戚」ということも、歳を取ると身に染みます。続編の「紫式部日記」と合わせて読むと二人のキャラの違いが鮮明に分かって、面白さ倍増します。

「紫式部日記」は個人的な日記ではなく、メインは彰子出産等の公的記録。そして、所々に自身の中宮女房としての私的な思いが記され、その中に清少納言の批判も書かれているとのこと。本書ではそんな日記から、紫式部の人となりが分かるエピソードを中心に紹介。面白おかしく、しかも大半は漫画なので、退屈することなく、あっという間に読了。「人間紫式部」を知る超入門書ですので、「原文で読むのは敬遠する(私もですが)」という方にはお勧めします。紫式部のネガティブ思考は、案外日本人に多いタイプではないかと思ったのでした。

前作「ブロードキャスト」がとても良い作品だったので即買い。本作では、ドローンという飛道具を得た放送部が「Jコン」に向け、着々と準備を進めていく中、とんでもない事件に巻き込まれ、思わぬ展開に最悪の結末。果たして圭祐は放送部を続けるのか、というストーリー。不毛な高校3年間を過ごした私には、本作も輝くばかりの青春ストーリーでした。続編も用意されているようで楽しみです。一方で、本作は波乱に富んだ筋立ての割に、前作ほどには話に埋没する読書体験はできませんでした。どこに原因があるのか、また再読して考えてみます。

①指導者による聖典解釈への絶対的コミットメント、②指導者は間違わないという信仰、③先行する啓示と矛盾する啓示への信仰、④終末を生きているという信仰、⑤「私たち、彼ら」という心性、⑥集団の命令に従わせる圧力というカルト基準はあるも、カルトと宗教の線引きは容易ではない。例えば3大宗教はいずれもカルトとして始まり、時を経て世間との妥協の中でカルト性は弱まったとのこと。本書では、旧統一教会やオウム真理教をはじめ10のカルトをコンパクトに解説。特に自民党と旧統一教会の関係性がよく分かりました。

出だしから予測不能の逃亡劇。世代間、夫婦間、親子間、部下・上司間の様々な葛藤と認識相違、行き違いを見事に取り込みんだ、怒涛の展開に一気読み。それにしても巧妙な叙述トリックには、最後の最後まで、すっかり騙されました。面白かったです。

名所・自然・食・文化等の「東京いろいろ」を365項目にわたってカラー写真と解説文で紹介。私は写真と表題をざっと通して見て、自分の関心のある項目の解説文を参照。休日の散策に活用して楽しんでいます。東京での生活が20年くらいになりますが、まだまだ興味深いスポットが沢山あることが分かりました。例えば、メジャー処では等々力渓谷にまだ行っていません。目黒のコーヒーテーマパークやトキワ荘漫画ミュージアムや岡本太郎記念館にも行ってみたいですね。洗足池駅近くの低いガードレール下も面白そう。休日の楽しみは尽きません。

6編の怪異譚。不気味なエンディングの表題作。「たなわれしょうき」は民俗学的なアプローチの作品で、続きがありそうな余韻。嘘つきだが悪い子ではない珠美のお話の「戸栗魅姫の仕事」や子育幽霊飴のパロディの「火曜夕方の客」の両編は切ない話。「くろがねのわざ」は想定外の技にびっくり。「とこよだけ」では、自殺名所と言われる死に魅入られる場所は、こんな場所なのかもしれないと思わせる話でした。とにかく、全てが秀作揃いで大満足です。

大河参考本3冊目。清少納言、紫式部、藤原道綱母、菅原孝標女、和泉式部といった平安女流文学の旗手たちについて、その生い立ちから人となりまでを、残された文学作品を通して読み解く文学エッセイです。彼女たちに対して、友達感覚で肉薄できていて、とても面白いエッセイでした。それにしても、1000年も昔に生きた彼女たちの内面にここまで迫ることができたのは、文学作品が今に至るまで遺された奇跡も去ることながら、酒井さんの力量によるものが大きく、高校時代に本書があれば、無味乾燥な文学史も面白かったのになあと思ったのでした。

夏は怪談。毎日、通勤でお世話になっている中央線ということで、衝動買いしました。本書は中央線主要駅周辺で起きる怪異譚や都市伝説を収集したものです。「首無し女」や「赤い女」など、複数の駅に跨って発生している怪異を追っていく話が、特に印象的でした。またコラムでは、将門伝説や古典怪談(お菊さんやお岩さん)を考察していて面白かったです。ところで、あの荒俣宏氏が「お化けをずっと見たいと思っているのに、まだ一度も見たことがない」と他書で発言していましたが、私も同じです。

「山」にまつわる56の不思議な話を、4つのテーマに分けて紹介。幽霊話は第1章のみ。第2章はUFOや予知夢等、第3章は自然の不思議、第4章はヒトの不可思議な行動等。幽霊よりも怖いのは生きているヒトということでしょうか。最も印象深かったのは、遭難した遺体を見つける肉親の直感を扱った「血を引く」でした。また個人的には「自然」の不思議が面白かったです。特に、可愛がってくれた山小屋主人の死を悼むリスたちの話や台風で倒れた大木が自ら立ち上がった話や亡くなった愛犬が主人を助ける話等は感動モノです。

イスラエル戦争の深層を理解するために、ハマスとイスラエルの歴史的背景をはじめ、ネタニヤフ首相の強硬路線に秘められた人生の軌跡等まで掘り下げ、とても分かりやすい内容となっています。「全世界から同情されながら滅亡するよりも、全世界を敵に回しても生き残る」ことがイスラエルの国是とのこと。イスラエルの核使用の可能性やトランプの再登場等々の予測不能なセオリーが想定される中、一体、どうゆう形でこの戦争が終結を迎えるのでしょうか?

「バブル世代」を見事に描き切った内容で、とても面白く読了。ディスコや女子大生ブーム、アッシーやメッシーを潤沢に抱え闊歩する女性たち。「単に軽さに乗っかって、『楽しい』とはしゃいでいた世代」とのこと。また「親というものは自分達より貧しい時代を生きたけれども賢かった。そんな認識は崩れ、親というものは自分達より楽な時代を生きて、そして馬鹿だったと思う子供たちが育っていく世代」で、今では社会のお荷物的存在というかなり厳しい認識。バブル真っ只中を謳歌した同時代の方々には一読をお勧めします。

令和になってもまだ存在している100の昭和遺産を紹介。ボンネットバスやオート三輪が今も走っているとは驚きです。赤チンや水中花は今もあるのでしょうか?霊柩車はすっかり見かけなくなりました。給食に出た鯨肉は本当に不味かった!屋台のチャルメラは懐かしいです。煙草屋さんも街角には必ず見かけました。昭和生まれとしては、やはりノスタルジーを感じます。

60代マダムの日常の悲喜交々を綴ったコミックエッセイ。具体的には、美容や健康のこと、お金のこと、親や相続のこと、物の整理(断捨離)、家族のこと等々、60を過ぎると誰もが経験する日常を軽妙なタッチで明るく綴っています。個人的には、夢に父親が出てきた日付が父親の誕生日だったという、プチ不思議な話が印象に残りました。あとがきにもありましたが、人生の最後を意識し始める60代だからこそ、ストレスを溜めずに日々を楽しく過ごしていけたらと思いました。

昭和の夏休みを、様々な「モノ」を切り口に懐古する内容。具体的には、肝油ドロップ、ラジオ体操出席カード、七夕セット、デニム半ズボン、メロンボール、チューチューアイス、ホームランボール、ポンジュース、ネクター、つぶつぶオレンジ、ミニプール、シッカロール、金鳥の渦巻き、虫カゴ、ビーチサンダル、浮き輪、カルピス、ポリ茶瓶、冷凍みかん、トラベルミン、花火セット「ドラゴン」「ねずみ花火」等。本書には出てきませんでしたが、個人的に夏休みと言えば「夏休みの友」です。東京では課題帳として採用されていなかったのでしょうか?

学生時代、文房具売場に行くのはレジャー感覚で、至福の時間でした。アーム筆入やスパイ手帳に憧れ(どちらも買ってもらえませんでした)、ロケット鉛筆に驚きました。定規やコンパスや分度器等を納めたスクールセットも懐かしいです。uni派とMONO派に分かれた鉛筆。私はuni派で、ペンケースとしても愛用しました。短くなった鉛筆も補助軸で大切に使ってました。蛍光ペンが登場した時は感動。最初は黄色しか使ってなかったなぁ。とにかく、写真を見るだけでも退屈しない懐かしさ一杯、思い出一杯の内容に大満足です。

紫式部と道長は超メジャーな歴史上の人物ですが、その生涯や時代背景はほとんど知りません。逆に新鮮味があって、今年の大河ドラマは面白く視聴しています。一方、どこまでが史実か知りたくて、入門書である本書を購入。結果、とても読みやすく、ツボを押さえた内容に大満足です。例えば、紫式部と清少納言が会うことはなかったとのこと。道長と紫式部が恋仲だった可能性は極めて低い一方、倫子が二人の仲を疑っていたエピソードや深夜に道長が紫式部を突然訪問するエピソードもある等、大河ではどのように描かれるのか楽しみです。

私の子供の頃は「漫画の主題歌」でした。初めて買ってもらったレコードが、「タイガーマスク・巨人の星」の主題歌が収録されたもの。その後、お小遣いを貯めて、「おばけのQ太郎」「いなかっぺ大将」「侍ジャイアンツ」「宇宙戦艦ヤマト」を買いました。なお「ルパン3世」は就職後にCDを購入。他にも好きだった主題歌は、「バビル2世」「母を尋ねて三千里」「宝島」等々。そういえば、いなかっぺ大将をテレビに合わせて歌っていたら、祖母に「うるさい!」と怒られました。祖母も天童よしみの歌声に魅了されていたのでしょうね。

前半は「ネコあるある」、後半は「ねこのふしぎ」、そして最終話は迷い猫を皆の協力で飼い主のもとへ送り届けるストーリー。バラエティーに富んだ充実の内容に大満足です!

「壬申の乱」の考察が中心の巻。終章で大化の改新に遡るという構成。松本清張氏の迫力を感じる巻でした。大きなテーマは「皇位簒奪」。大友皇子は天皇位についていたのか?そして、壬申の乱は大海人皇子による「皇位簒奪」だったのか?松本清張の筆が冴え渡っています。学生時代に、この壬申の乱をどのように習ったのか忘れましたが、少なくとも「皇位簒奪」とは習っていない気がします。それにしても、渡会氏の氏神を祀るにすぎなかった神社が「伊勢神宮」となったのは天武天皇によるものとは知りませんでした。

史書を欠く四、五世紀は俗に「空白の世紀」と呼ばれ、未解明の世紀として多くの謎があります。清張氏は広くアジア史、特に中国と朝鮮情勢から、当時の日本に迫り、読み物としてはとても面白く仕上がっています。ただ如何せん、今やファンタジーとしか評価されていない「騎馬民族征服説」に清張氏は肩入れしすぎです。加えて現在では否定されている蘇我氏渡来人説も採用。結果、「とんでも本」になりさがっているのが、残念でなりません。

縄文時代から5世紀頃までの古代史あれこれを、神話・古墳・青銅器等の様々な視点から考察。それらが指し示すものは、騎馬民族による日本征服でした。とにかく清張氏の関心の拡がりには圧倒されました。

頭の働きのうち、「忘却」の働きや効用に絞って綴られたエッセイ。頭の機能は、「記憶」だけでなく「忘れる」ことで、初めて活性化されるもの。「忘却=悪」という観念は改めるべしという内容。さらに、朝の思考の勧め、昼寝の効用、三上(馬上・枕上・厠上)・三中(入浴中・道中・夢中)、ガス抜き・息抜き(おしゃべり、休み時間等)の重要性等を「忘却」をキーワードに展開。特に、忘却によって記憶(思い出)が風化し、勝手に上書きし、変容ということは驚きました。

60歳まで生きれば「楽をするのズルでもサボりでもない」と開き直り、自分の思うまま生きれば良いでという、60歳からの気の持ちようを説いた内容。特に第4章の「健康をゆるく考える」は、今後衰えていくであろう自分の体力や健康と向き合うにあたって、参考になりました。例えば「健診を受けずにいれば「知らぬが仏」の健康になる」「病院に通わないと寿命が長くなる」「何もかも医者の言うとおりにする必要はない」「健康かどうかは数値ではなく自分が決める」等。ただ、実際に医者の話を無視できるかと言うと、自信ありません。

(全185件)