クラシックの音楽家でスマブラをしたらこうなるを体現したような1枚。
断っておくと、オイストラフ、リヒテル、ロストロポーヴィチ、カラヤンの4人とも全く譲らない気を利かせない、自分の音こそが世界一だと思っているせいで、演奏としてはかなり異色なものとなってる。逆に言えばここまでお互いが溶け合わない、協調しない演奏というのはもはや彼らほどの面々でないと絶対成り立ち得ない貴重な1枚。なのでもっと作品として素晴らしいものを聴きたいのであれば、最近のもっと協調性のある人たちによる演奏を聴くべき。
改めて言うけれど、これはクラシックでスマブラをした結果を楽しむ1枚であって、三重協奏曲を皆で楽しく手を取り合って弾こう、という代物ではない。
余談ではあるけれど、レコーディングの際はオイストラフ、リヒテル、ロストロポーヴィチたちは皆カラヤンの独善的な姿勢にかなり苛立たされていたらしい...。(演奏を聴いているとあなたたちも大概では...?と言いたくなってしまいそうではあるが)