これが1928,9年の録音とは!エンジニアの方は人間国宝に指定してもいいくらい。《スコットランド》は私の大好きな曲だが、ペーター・マークの4種の録音以外は満足感を得られなかった。ワインガルトナーは溢れんばかりの共感を持って曲を再現、聴いていて涙が出そうになった。ウェーバー《舞踏への勧誘》(原曲はピアノ曲)のワインガルトナー編曲版は初耳。従来のベルリオーズ編曲版ではチェロと管楽器の掛け合いで始まる出だしのところは、弦楽器のユニゾンで演奏。全体的に派手やか。他の2曲は立派かつ模範的と言っていい演奏。