このレビューは2022年11月23日に再発された日本盤CDについてのものです。
日本では英米より半年後の1968年1月に、ちょうどシングル「マサチューセッツ/ホリデイ」がヒットしだした頃に発売された。今は亡き従兄の家でそのシングルを聴いて、「音楽って美しいんだ」と気が付いた。12歳だった。シンプルだけど美しいメロディ、ロビンのあのヴォーカルにすっかり魅せられた。その後、グループ・サウンズがこぞってビー・ジーズのカバーをしていた。この日本で、彼らが一番人気があった時期ではないだろうか?
自分でレコードを購入してステレオ装置で音楽を聴くのは、その2年後で、初めて買った彼らのLPは編集盤『ゴールデン・ダブル・アルバム』。シングルになった3曲と「誰も見えない」「ターン・オブ・ザ・センチュリー」「瞳を閉じて」はここで聴いた。6曲すべて気に入った。
オリジナルLPを買うようになったのはその後で、『ビー・ジーズ・ファースト』を購入して全曲聴いたのは1972年の秋ごろだ。すでに『To Whom It May Concern』を聴いた後だったので、正直その時点での印象はイマイチだった。初めて聴いてよかったのは、「イン・マイ・オウン・タイム」と「プリーズ・リード・ミー」くらい。このアルバムを名盤にあげる人が少なくないことが分かったのはずっと後だ。
新しくなった解説には、彼らのダイハード・ファンを自認する私でも、知らないことがかなり記載されている。曲にまつわることで驚いたのは、「誰も見えない」と「プリーズ・リード・ミー」だ。内容はご自身で確認してください(笑)。