カスタマーズボイス一覧

ロジェストヴェンスキー/読売日本交響楽団 ライヴ・コレクション2016&2017<タワーレコード限定> / ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー、他

とろけるようなチャイコフスキーに酔った。その一言です。ロジェストヴェンスキーさんは、かつてはモスクワ放送響を派手に鳴らしていた。ソ連解体後は同国のオケを連れてショスタコーヴィチの10番をライブでも聴いた。どちらも琴線に触れるに至らなかった。ところが、キャンペーン価格に惹かれて購入したこのCD。チャイコフスキーのバレエ音楽のひたすら歌う演奏に魅了された。この世のものと思えない素晴らしさ。併録のショスタコーヴィチ、ブルックナーはじっくり聞いておらず、他の方に感想を譲りたい。ぜひ、この機会にロジェストヴェンスキーさんに触れていただきたい。読響がまた素晴らしい。

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まるさんが書いたカスタマーズボイス

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マスタリングが成功している。かつてのLPやCDは音と音の間の休符が途切れてぶつ切り風。余韻がなかった。今回の盤は、響きの減衰する様子が自然に感じられ音楽がつながって聞こえる。素晴らしい。初期の交響曲もだが、特に3~7番を素晴らしいと感じた。細かい技術や録音の不満を言えば年代ゆえの限界があるが、当時としてもアンサンブルは意外な程密で感心した。このマスタリングならば、新座、国立、荒川、習志野、杉並、世田谷などのホールで当時収録したフルネ、マークほかの日本録音も再発見の喜びを味わえそうだ。一考いただきたい。

余りの奇抜さに驚いた。20番の3楽章の〇〇?を驚かない人はいないだろう。その意図はどこにある?タワーレコードの「機動性」とはよく言ったものだ。さくさくと小気味よく進む。ロマンチックな味わいは薄い。これは面白いと膝を叩く人。なんだこれと呆れかえる人。極端にわかれそうな名盤である。バレンボイムなどのモーツァルトに飽きた方には打ってつけであろう。但し、私には劇薬。服薬にご注意を!

私にとって最高の第九である。お気に入りのシュライヤーのソロがここまで聴ける盤はない。カラヤンの70年代の第九でも彼は録音しているが、ここでの伸びやかさから言えば明らかに劣る。録音の出来が感想へ影響するのでそれを論じるのは大切であろう。私にとって、録音は十分満足であり、むしろ、中身について話したい。このSACD盤が捨て置かれるのが悲しい。こんなに廉価で売られて良い盤とは到底思えない。

シュライヤーの伸びやかな歌が最高である。評論家が聞いていないのか評判に上らないが、私は通常CDで始めて聞いて余りの素晴らしさに仰天した。後にインバル盤でもシュライヤーは歌っているが、歌と録音の取り方に関する限りザンデルリンク盤にとどめを刺す。騙されたと思って手に取ってほしい盤である。アナログ後期の優秀録音盤でもある。

ウィーンフィルの流麗さが際立つ。第九の終結部は快速。ベートーヴェンに、苦悩のうめきを求める私の好みとは違った。イッセルシュテットは岩々しい音楽作りだと勝手に思っていたが少々違った印象である。当時としては優秀録音だが、タワーの技術をもってしても音が浮き上がる部分があるのはやむを得ない。ウィーンフィル初のベートーヴェン全集?というので掘り出し物を期待したが☆4つ。若いファンに一番に勧めるまでの気持ちにはなれない。

とろけるようなチャイコフスキーに酔った。その一言です。ロジェストヴェンスキーさんは、かつてはモスクワ放送響を派手に鳴らしていた。ソ連解体後は同国のオケを連れてショスタコーヴィチの10番をライブでも聴いた。どちらも琴線に触れるに至らなかった。ところが、キャンペーン価格に惹かれて購入したこのCD。チャイコフスキーのバレエ音楽のひたすら歌う演奏に魅了された。この世のものと思えない素晴らしさ。併録のショスタコーヴィチ、ブルックナーはじっくり聞いておらず、他の方に感想を譲りたい。ぜひ、この機会にロジェストヴェンスキーさんに触れていただきたい。読響がまた素晴らしい。

「騙されて購入して大正解。デッカの優秀録音。」と書くと宣伝と思われるのは仕方ない。しかし、レコード時代、この春祭はこねくり回して嫌い。1回聴いたきりだった。ところが、今回5割引きにつられてかったが、実に面白い。会場はゾフィエンザールで艶やか。これだからやめられない。そう言えば、マゼールのブラームス=クリーヴランド管盤。マゼールらしく巧者発揮で、3番はレコ芸推薦で素敵だった。SACD化をお願いします。しかし、宣伝文を工夫しないと固定観念から販売はきついかなあ。

大好きなノセダさん。ライブの熱さは格別である。但し、この自主制作盤の評価は保留である。熱演をどこか他人事として聞いている感じで、ホール感が感じられず、音に潤いがない。楽器はピックアップされるので、音が遠いわけではない。コメントを書くに迷った。装置調整の未熟から来るのならば申し訳ない。前にノセダさんのヴェル・レクでも同様に感じた。今現在、BBCフィルのラフマニノフ(シャンドス)の感動が得られていない。どなたか、再生音についてご評価いただきたい。天下のロンドン響。悪いはずはないのだが。

上原彩子さんが、随分と大人の音楽をされるようになられたなと思う。音楽とは無関係だが、お子様もおられるんですね。納得です。それも好要因かもしれない。コンクール優勝当初のCDと深みに雲泥の差がある。このCDも残念ながら超絶名録音ではない。しかし、聴くに十分。音楽が堂々としており、落ち着きがあるのだ。リハーサルなどの制約上仕方がないのであろうが、原田さんとオーケストラとの密度がもっと練れると一層よかったと思うのは、私の耳の悪さゆえかも。その点が☆一つ減である。白状しよう。芸劇で藤岡さんと演奏した上原さんと日本フィルは絶妙であった。これを聴かなければよかったが、聴いた以上嘘も書けない。あくまで素人の感想です。

既発のCDは、穏だやか響きにワルターの美しさを感じたが、今一つしゃべりきれていないという気持ちも残った。ところが、今回のSACDは別物。旗幟鮮明。冒頭の原始霧と言われる部分など意識して強めに弾かせていることがわかる。ワルター・ファンだが、これまでモヤモヤしていた方が聴かれると「最晩年なのにやるじゃないか」とワルターの意気に驚かれるかもしれない。音も素晴らしく、これは掘り出し物であった。

放置したままの盤だったが、聞いてみるとなかなか捨て置けない盤です。廉価なブリリアント盤だが、弦に芯がありしっかりパートを捉えている。ホールトーンはうまく取り込まれいる。リズミックな個所は躍動感があり、なかなか若々しい。ティンパニーの打ち込みは切れ味がある。5番より若い曲はなじみがないので云々する資格はないが、6番以降は小股の切れ上がったようなスパイスを感じた。総評は他の方に任せたいが、聞きながらスイトナーの指揮ぶりを思い出した。

さくさくと進む、爽やかなラフマニノフのと第一印象である。この演奏を好きか否かは、ここに尽きるように思う。スラトキンだから整理整頓や構成は抜かりない。感情に翻弄され、後ろ髪惹かれるラフマニノフを彼の愛すべきところと思うので楽しめなかった。ヴオン・ウイリアムスで何も足さず何も引かない素晴らしい演奏を聴かせてくれたスラトキン。その個性はラフマニノフではフィットしなかった。しかし、そういう演奏だからこそ好きだという方がいても、不思議とは思わない。

韓国のソウル・フィル、恐るべし。日本のトップオーケストラを上回る技量、表現力ではないか。日本のトップオーケストラはどちらかというとドイツ系の響きがする。ずっとニュートラルな響きである。指揮者に応える、緻密さとニュアンスの得も言われぬ感じ、パレットの色の多さ、アンサンブル、若々しいエネルギーは相当なものである。これ以上、精密な「巨人」を聴いたことがない。うっかりしていた。これからは、アジア、アセアンのオーケストラを注目したいと思う。日本のオーケストラも成長したが、この表現力は半端ない。押し付けがましい爆音や荒々しさでごまかすことなど一切ない。

本当に良い。名録音、名演奏ではなかろうか。ライナーノーツがそっけなく、「物語(演奏会のエピソードなど)」「愛着」の湧く物としての付加価値があれば、更に嬉しかった。しかし、ベルリンフィルとソヒエフ指揮の個が我先にと競い合い、暴走するお門違い(ごめんなさい)のショーソン交響曲を聴いた直後だったので、曲に対する思い入れや信頼し合う指揮者と演奏者の愛ある結晶、つまりこのショスタコーヴィッチに一層の愛おしさを感じてしまった。音楽を置き去りにしたウルトラC連発の虚しさがここにはない。かつて、都響がフルネ指揮で聴かせたショーソンこそ最高と思っている者にとって、ショスタコーヴィッチにおいてはラザレフ日本フィルこそ今最も愛すべきコンビかと感じる。こういうコンビのいる日本、音楽が鳴る日本。なかなか、捨てたものではない。ショスタコーヴィッチの感想が「愛」というのも妙だが、音楽への向き合い方を考えさせてくれた感謝の一枚である。

これが録音時の小林さんなのであろう。かつての熱血と怒涛はない。一方、諦念や慈愛に満ちた表情も未だ半ばに感じる。壮年期から円熟期に入る過渡期のもどかしさがこの記録には正直に表現されている。小林さんが今後どんな境地を拓かれるか。楽しみになった。まだまだ、成長してらっしゃるのだから。

小林さんの新境地として5番を聴きました。かつてのように煽ったり、疾風怒涛はなく、響きを慈しむような穏やかな表情さえある。これはこれで楽しみたい。一方、こうなってくるとかつてチェコフィル盤まではあった熱情を思い出したいのがファンである。ぜひマンフレッド交響曲を含めた完全な全集としてSACD化してほしい。

これはホッとしました。録音☆5(デジタル初期だが不満はない),演奏☆4~5(シベリウス演奏に疎いので)、商品の質☆5(オリジナルジャケット。クレルボ交響曲付きで、とても貴重です。)。こう言った企画商品はうれしくなります。

う~ん。ヨッフムにブルックナーを教えてもらった恩義からいえば、☆5つ付けたいのは山々です。テンポの動かし方など、ノリの良さなどにヨッフム翁の健在ぶりは明らかです。2番などなかなかのものです。しかし、録音と商品としての質は☆3つかな。8番の終結部のラッパは汚いし、音は団子状かつ奥まっている。LPではもっと良かった記憶があり、リマスタリング等に熱意を感じない。テープの保存状況が悪いのかも。悲しいのは、他の方もおっしゃられていたが、4番5番のジャケットだけ初出時の物でなく、おざなりな、あっと驚くプリントになっている。製造元に原画がないなら、日本等の販売先で使っている初発時のジャケット画データを取り寄せることはできるはず。ファンであるほどに手抜きを感じるのではないか。ヨッフム翁が粗末に扱われている気になる。あのアカデミー賞のブルックナーが、と泣けてくる。

痛快無比とはこのCDのことか。猫鍋さんのおっしゃる通りの演奏です。そのコメントに魅せられて購入し、大正解でした。マゼールはノリノリ。ベルリン放送響とも相性が凄く良い感じですね。この年代のマゼールで一番面白いかも。

生涯青年指揮者としての秋山和慶の面目躍如である。先の投稿者のお説のように録音はお世辞にも良いとは言えない。録音なら☆3つであろう。しかし、演奏は☆5つを超えている。正直驚いた。秋山さんの心は老いていない。3番が2番がこんなに躍動するのを視聴前は想像できなかった。凄まじい。広響はお世辞にも完璧とは言えない。しかし、この食いつきの良さはなんだ。他のオケではあり得ない。秋山さんが広響を愛するのがよくわかる。こんな可愛いオーケストラはないと思う。これが伝わってくるCDであることは間違いない。もう一度、最新技術で秋山さんに録音の機会を提供したい。しかし、この演奏のエネルギーほとばしる結果となるかどうか。まさに一期一会の記録である。

とにかく若々しい演奏である。特にトランペット、ホルンを始めとする清新な演奏には目を見張る。日本のオケと前置きしなくても十分に素晴らしい。想像に反してストレートな演奏に感じた。曲の構成が明確なところに、細部を大切にしながらも全体を見失わないカーチュンの理知的な一面を垣間見た。次は底知れないマーラーの苦悩と憧れをどう演奏するか。期待に胸がふくらむ。

ドヴォルザーク7番交響曲の最高の名盤かと。今まではこの盤を知らず、セル盤で楽しんでいました。しかし、この盤のキレキレの演奏、例えば一楽章後半の盛り上がりなどライブのような興奮を誘います。旗幟鮮明。年代を忘れる鮮明な録音。モントーのウイーンフィルの幻想(タワーレコード盤)が廃盤になっています。モントーを聴きこみたいので、幻想の再発をせつに望みます。

小澤さんの最高の愛聴盤です。なぜドヴォルザークの8番でそんな名盤が生まれたのか不思議ですが、2楽章のふっとした入り、しなやかな呼吸感は小澤以外の何物でもない。大好きです。

コバケンの代表盤である。コバケンのCDで二つ好きなものを挙げよと言われたら、私はこのマーラー5番、チャイコフスキー5番の旧盤、いずれも日本フィルを挙げる。コバケンは日本フィルの時が一番特長がダイレクトに出る。チェコフィルなどだとお上品になってしまう。この演奏は、炎の指揮者としての一面と、よく歌うしなやかな一面が高次元で共鳴した素晴らしい演奏である。欧州楽旅の凱旋公演だったと記憶するが、生演奏もそれは自信に満ちた演奏であった。なかなか良い録音だとCD発売時にも思ったもので、SACDでも良き印象は変わらない。

とにかく録音が良い。それだけが心配であったが杞憂であった。後の大胆に歌い、しみじみと語りかける深みは求めがたい。しかし、ここには若さと無類の技巧がある。バランスの良い、ノイズのない録音だけに、録音面で言えば、ジュリーニ、小澤盤よりも上。音楽的にはジュリーニ盤の大胆さと円熟のバランスが一番好きですが、録音はジュリーニ盤が一段落ちる。だから、悩ましくて大概の人はカラヤン盤を推薦する。帯に短しだから、ロストロのファンは全て欲しくなる。

新日本フィルは最高です。朝比奈さんは大フィルが一番だという思い込みが最初にあって、新日本フィルを敬遠していました。ところが、聴いて驚きました。世界のどこに出しても良い素晴らしいオーケストラです。今は更に素晴らしいでしょう。心を入れ替えて、今後は実演に接したいと思います。

CDを持っているが、SACDは空気感や空間が感じられ、余裕ある伸びのある音だ。買ってよかった。目に見えないデータ音源全盛の時代にあって、物としての所有感、五感を満たしてくれるタワーレコードの企画の数々。指揮者との対談、リハーサルなどの音源は心躍る。

天下一品の演奏である。しかし、余りに高評価が多いので、お願いがある。ワルター指揮コロンビア響のそれこそ本物の蔵出し音源のSACD化の段違いの高音質を知った後では、セルのSACD化もそのレベルを求めたい。そうなれば、倍の値段でももちろん買います。

1980年代から聴き続けて、尾高さんは良くも悪くも「よくできた盆栽」に仕上げる名人だと思っている。それは、今回も変わらない。しかし、かつてはまとまりを求めるあまり小ぶりに感じた音楽が、今は伸びやかさ、大らかさを加味するようになった。こういう晩秋、歳の取り方は素敵だ。「今年の紅葉はとりわけ良いですね」と言いたくなる秋である。きっと尾高さんも満足しているに違いない。大阪フィルも美しい。

夢だったベルリンフィルのチェリビダッケに最高の音で会える。望外の喜びである。心配が一つある。旧東芝、EMIの膨大なミュンヘン盤が、ご子息の意思に反して粗雑に余りに廉価で流通されているように思います。私見で申し訳ないが、テープの保管や売り方に問題ある会社だけに、また、会社が転々とし、元データの劣化や散逸が気になる。タワーレコードで可能ならシングルレイヤーSACDで丁寧に復刻し、永久保存盤を作ってほしい。チェリビダッケはテンポが遅いので、ブルックナーでも二枚に渡るものが多い。合唱曲は言うまでもない。シングルなら一枚で一曲聴ける。ジャケットは普通のプラスチックが結局一番管理がしやすい。奇をてらうより、その分解説書に力を掛けてください。チェリビダッケ・ミュンヘンをSACDの最高の音で聴きたい。こう言うファンは多いと思います。タワーレコード主導でマスタリングからすべてをお願いいたします。朝比奈、ヴァント、チェリビダッケ、これで20世紀のブルックナー指揮者の御三家が揃います。

インバルは生誕85年。コロンビアの一連のシリーズをSACD化してほしい。ショスタコーヴィッチの5番を例に取れば、フランクフルト盤、都響盤とウィーン盤は同一人物と思えないほど違う。私は考え抜かれ、テンポの揺れる、深淵を覗くようなウィーン盤が好きだ。重戦車のような旧ソ連盤でもなければ、スマートな演奏でもない。嫌いな人は嫌いだろう。だが、インバルは大仕事をしたと思う。

言わずと知れた現在の(昭和から)名盤中の名盤である。録音、演奏、全て文句のつけようがない。そう言えば、アシュケナージとハイティンクが入れたブラームスのピアノ協奏曲全集が長らく輸入盤、国内盤ともに廃盤で入手できない。タワーレコードさんに是非復刻してほしい。

全曲SACDにしてこそ価値があります。テンシュテットのマーラーしかり。ここはファンの心理をよく捕まえてください。ベートーヴェンは今や単発は廃盤でもあります。

エネルギーがある時期の朝比奈である。二番の終楽章の追い込みなどまだまだ若い。私は大フィルのこの盤が好きです。好きついでに言うとポニーキャニオンに録音したブルックナー全曲盤のSACD化をぜひお願いします。1,2,3,6をスタジオ録音し、その完成度は他盤をしのぐ。しかし、朝比奈はよき録音を残してくれた。本当にありがとうである。

これこそ、最高傑作です。都響の弦と管のすばらしさがにじみ出て、音楽だけに浸れます。巷では、大フィル、新日フィルの評判が良いですが、私は柔らかいこの演奏が大好きです。

歌詞対訳がないと知ってがっかりしました。SACD故に歌劇を聞いてみようかという初心者はがっかりするだけでなく、購入を手控えると思います。少し、値段を上げてよいので、対訳を1000円で分売する、CDにデータ化するなどの次の一手を考えてほしいです。歌劇の場合、一幕を途切れさせないため、シングルレイヤー化もあり得る。タワーの素敵な挑戦をより実りあるものにするために。

大変面白く聴いた。録音演奏は完璧。聴き進むうちに巧妙な仕掛けに唸り、繊細この上ない表現に耳をそばだて、大胆さに唖然した。スカッとしたムーティ風の演奏を求める人には向かない。敢えて言えば、チェリビダッケ(緻密)とスベトラーノフ(爆演)の両方がここにある。面白い。さすがラザレフである。

バルビローリの最高のブラームスである。私の最も好きなブラームスの二番の盤である。ウィーン・フィル盤と比較しても、当盤の方が細部まで聞こえる録音で、総合的にも優れているように思う。この盤を聞かずに、ウィーン盤を機械的に推薦する評論家のなんと多いことか。どの楽章も素晴らしいが、たとえば終楽章など煽らないテンポの中で、まるで夕焼けが空一杯に広がるような感動を味わうことができる。

素晴らしいの一語。今まで聴いた最高の録音じゃなかろうかと思う。ノットの棒について行った東京交響楽団を賞賛してしすぎることはないと思う。凄い演奏が日本から出るようになったことが本当にうれしい。東響ありがとう。録音エンジニアにも感謝。

これまでCD、ハイブリッドと出ていましたが、このシングルレイヤーのSACDが一番録音が良いです。音に潤いがあり、ハイブリッドより明らかに良いです。購入を迷っている方は買われて損はないと思います。LP2枚分をSACD1枚に収録していることもポイントです。

素晴らしいリマスタリングです。さすがデッカと言った印象です。演奏はデフィルメがことごとく決まっており、若いマゼールの才能満開で本当に買ってよかったです。ただし、シベリウスは何も付け加えないのがよいと思っている方には鼻持ちならないかもしれません。しかし、若さの勢いは何物にも代えがたいですよ。

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