THE PALE FOUNTAINS 『Pacific Street』 Crepuscule/Virgin(1984)
リヴァプールから登場したペイル・ファウンテンズのデビュー・アルバムは、60'sポップスや映画音楽、ジャズなどを幅広く消化したもの。ホーンやストリングスを用いた色彩豊かなアレンジに包まれて、凛としたメロディーが美しく響く。
(村尾)
EVERYTHING BUT THE GIRL 『Eden』 Cherry Red(1984)
トレイシー・ソーンとベン・ワットのデュオによるファースト・アルバム。ジャズやボサノヴァ風味を織り込みながら、洗練されたなかにも毒を忍ばせている。本作で注目されたトレイシーは、スタイル・カウンシルの84年作『Cafe Bleu』に参加することに。
(村尾)
LOTUS EATERS 『No Sense Of Sin』 Arista/Vinyl Japan(1984)
リヴァプールの4人組による初作は、流麗なギターのアルペジオと透明感に満ちたキーボード、繊細なヴォーカルが淡色を醸し出す、あまりにもメランコリックで叙情的なトーンに包まれた逸品。本作を残して解散したが、2001年に奇跡の復活を遂げた。
(北爪)
PREFAB SPROUT 『Steve McQueen』 Kitchenware/Sony BMG UK(1985)
盟友トーマス・ドルビーが初めてプロデュースを担当した、バンドの代表作。孤高のソングライター、パティ・マクアルーンの紡ぎ出すメロディーは、高度な音楽性を秘めながら澄んだ輝きを放っている。まさにネオアコ界のスティーリー・ダン。
(村尾)
FELT 『Forever Breathes The Lonely Word』 Creation/Cherry Red(1986)
クリエイションに移籍しての第1弾で、初期に比べると曲調はグンと明るさを増している。後にプライマル・スクリームに加入するマーティン・ダフィのオルガンが耳を引くなか、ローレンスのパンクな鋭さを残した繊細な歌世界も秀逸だ。
(村尾)