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フランス国内では10万枚を超える好セールスを記録しているポーリン・クローゼのファースト・アルバム『Pauli-ne Croze』（Wagram／Rambling）。ジャケの凛とした佇まいは、少し憂いを帯びた彼女の歌声をそのまま体現しているかのよう。フォーク・ロックを基調にアコースティック・ギターをジャカジャカ掻き鳴らし、その上に表現の繊細なリリックを乗せていくスタイルなのだが、アフリカ～カリブ音楽にも通じるリズム、地中海周辺音楽の色彩感覚も備えていることは特筆すべき。また、上記のようなゴッタ煮感覚はもちろんのこと、マデリン・ペルーの程良いジャジーさ、そして、キャット・パワーに通じるポップ性も併せ持っている、と言ってもおかしくはない。
