THE DONNAS ピチピチと弾けるポップ・パンクでメジャーに勝負を挑むパワフル・ジェリービーン、ドナスが登場!! なんか文句ある?

通算5作目になるアルバム『Spend The Night』でメジャー・デビューを果たした4人組ガールズ・バンド、ドナス。〈5作目〉なんて、相当のヴェテランっぽい響きだけど、バンドを結成したのは13歳の頃ということで、年齢もまだ20代前半。ドナA.、ドナR.、ドナF.、ドナC.と、メンバー全員がドナ姓を名乗る、ラモーンズのようなネーミングからも察しがつくだろうが、ドナスのサウンドは70'sパンクの流れを汲むガレージ・パンク。ライヴではモトリー・クルーのカヴァーが飛び出すなど、80'sメタル/ロックンロールの影響も強い。
これまで地道にリリースとツアーを重ね、着実にファン層を広げてきたドナスが、なぜここにきてメジャー進出かというと、「自分たちがやりたいと思っていたことは、すべて出し切った気がしたの。だから、メジャーに行くことでつぎのレヴェルに進みたかった」(ドナA.、ヴォーカル:以下同)からだそう。
「結成して10年経つけど、メジャーとしてはファースト・アルバムになるから、今回初めて私たちの存在を知った人のなかには私たちを新人だと思っている人たちも多いみたい。新鮮だし、悪い気はしないわね」。
アルバムのインナー・スリーヴには、結成当初と思われる幼顔の4人や、小さなバンでツアーをするメンバーの写真が散りばめられている。ネクスト・レヴェルをめざす一方、いままで自分たちが積み上げてきた物も大切にしたい。そんな想いが伝わってくる。
本国アメリカで昨年10月に発表された本作は、バンド史上最高のセールスを記録している。ファースト・シングル“Take It Off”はMTVでヘヴィー・ローテーションとなり、ドナスの知名度は確実に上がってきているようだ。
「いままでガールズ・バンドがMTVでフィーチャーされることはほとんどなかったの。いまは特にガレージ・サウンドが流行っているせいもあるけど、自分たちの曲をMTVで観るのは長年の夢だったし、とにかくうれしい。ラジオでも評判がいいし、手応えを感じているけど、あまり意識しないようにしてるの」。
本作でいちばん顕著なのは、これまでにないグラマラスさ。以前は薄っぺらく聞こえたローファイなガレージっぽさも、リッチに厚みがでてきている。ヘヴィーなリフも満載で、ガールズ・バンドというだけで敬遠しがちなリスナーは唖然とするだろう。
「女性であることを全面に出したり利用するつもりはぜんぜんない。むしろ、女性版AC/DCと呼ばれたい」なんていう強気な発言もあるけど、だからといって、片意地を張ってロックに固執するわけでも背伸びするわけでもない。あくまでも自然体でロックを楽しんでいるのが、いまのドナスの姿なのだ。5月8日から始まる3度目のジャパン・ツアーに期待がかかる。(文:権田アスカ)
▼ドナスのアルバムを紹介

2001年作『Turn 21』(Lookout)