▼この時期のDECCA/PHILIPS録音は、ポツリポツリとCD化されてきたのを丹念に集めてきましたが、初CD化はありがたいです。
差んっかうバロックでは、近代オケの豊かな響きで、古楽器がはやる前のせかせかしないが、端正にまとまっていて、あまり古さを感じさせない、(しかしもはや演奏されないスタイルの、)ある種のスタンダードな演奏と思います。
▼モーツァルトも基本的に同じですが、別段に引き締まった楷書の演奏、という感じです。モダン楽器でさっそうと引き締まった演奏は25番にピッタリでCD化されていますが、併録の29番ともども収録されていないので星4つ。愛の無い企画ですね。タワーでSACD出してほしいな。
▼CD12以降のDG録音の曲群は、ダイナミックで切れ味もよく万全な秀演で、この時期は70年代以降のものより素晴らしいですね。こちらは様々にリイシューされて入手も容易なので、DECCA、PHILIPSのコンプリートにしてほしかった。