2001年からオーストラリアを拠点に活動する(当初)6人編成のインスト・ジャズ・ファンク・バンド、バンブース。当初は自分たちのレーベル=バンブー・シャックや、ディープ・ファンクの2大伝道師であるケブ・ダージ&ケニー・ドープが運営するケイ・ディーから3枚のシングルをリリースしていたが、それらに目を留めたトゥルー・ソーツと2005年に契約を果たして世界デビューを飾ることとなった。
2006年のファースト・アルバム『Step It Up』では、アーチー・ベル&ドレルズ“Tighten Up”のカヴァーや、レーベルメイトのアリス・ラッセルをフィーチャーしたヴォーカル曲などを披露し、ディープ・ファンク系のファンを中心に熱い支持を獲得。翌2007年の2作目『Rawville』はアリスに加えて、ユビキティ(トゥルー・ソーツ作品のUSリリース元である)からラッパーのオメガ・ワッツを迎え、さらには同郷のカイリー・オウルディストもフィーチャーして作風の幅を広げている。
そして2008年。ウェブ販売のみだったライヴ盤(現在では店頭でも入手可能)やバンドが完全サポートしたカイリーのソロ作を間に挟んで今回登場したのが、サード・アルバムとなる『Side-Stepper』だ。今回はそのカイリーも正式メンバーとして迎えられ、3曲でヴォーカルを担当。他にもキングス・オブ・レオンの意外なカヴァー“King Of The Rodeo”や、ビッグ・ダダからMCのタイが参加したナンバーもある。硬く引き締まった熱い剛球ファンク一直線!という結成当時からのサウンドだけでなく、歌やメロディーにもスポットを当てたノーザン・ソウルに近いスタイルも披露したこの作品は、いままで以上に幅広い層へとアピールするもののはず。あとはフル・メンバーでの初来日をぜひとも実現させてほしいものだ。
▼バンブースのアルバム。