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第87回 ─ トゥルー・ソーツ

連載
Discographic  
公開
2008/11/13   07:00
更新
2008/11/13   18:28
ソース
『bounce』 304号(2008/10/25)
テキスト
文/青木 正之、櫻井 誠、出嶌 孝次

ジャジーでファンキーでソウルフルなグルーヴ……だけじゃない! クァンティックらの活躍で大きくなった、UKでもっとも注目すべきブレイクビーツ本舗はどんどん振り幅を広げ、バンド・サウンドもニューオーリンズも本格派のジャズもダブもソウルも何でもアリな総合ブランドに成長しているのだ! 今回は楽しくスタイリッシュに加速するその現状を徹底レポートしてみたぞ!

99年にロブ・ルイスがブライトンで設立し、〈jazzbreakshiphopsoulfunkbeatsounds〉なるキャッチフレーズを掲げて活動してきたトゥルー・ソーツ。そのフレーズまんまのサウンドを展開し、第1弾リリースとなったステディの12インチ“Alarming Frequency”(99年)以来、良質のブレイクビーツをマイペースに送り出してきている――と、ここまで読んで、おや?と思った方は鋭い。実はこのレーベルの作品を〈Discographic〉で紹介するのは2回目で、冒頭の文はその丸写しなのです!って得意気に書くことじゃないですね。

 しかも前回取り上げたのは2006年5月号ということで、実質的にはまだ2年半ほどしか経っていないんですが、レーベルの動きをずっと追ってきた人なら、それ以降のタイミングで興味深い作品がバシバシ連発されてきたということも承知でしょう。精力的なリリースも相まってアーティスト数も急増し、音の傾向は〈ジャジーでファンキーなブレイクビーツ〉という旧来のイメージに留めるのが不可能なほど幅を広げ、個々のクォリティーはとんでもなく高い! まさに質も量も幅も格段にパワーアップし、彼らの作品をUSライセンスしているユビキティばりに分厚いレーベルになってきました。実際、この頁で個別に紹介をしている作品もここ2年半のものばかり。なお、それ以前のブツは〈bounce.com〉でチェックしてみてください。

 最近ではクァンティックやバンブース、ノスタルジア77といった看板連中がレーベル外でも制作仕事やゲスト参加を繰り広げ、それに伴ってブランドの影響力も拡大中。11月にはDJ BAKUと小川充の監修したコンピも登場するようですし、この格好良さに注目するならイマしかないですよ!
(編集部)

▼レーベル初期の名品を一部紹介。


ボノボの2000年作『Animal Magic』(Tru Thoughts)


クァンティックの2002年作『Apricot Morning』(Tru Thoughts)


アリス・ラッセルの2004年作『Under The Munka Moon』(Tru Thoughts)