カスタマーズボイス一覧

ワーグナー: 歌劇「さまよえるオランダ人」 / オットー・クレンペラー、他

ステレオ録音ですが、弱音部分でハムノイズと思われる雑音がジージーと聞こえてきます。またノイズリダクションを使った影響でしょうか、高音域がかなりの艶消しとなっていてライブ録音の生々しさは薄れています。

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ROYCEさんが書いたカスタマーズボイス

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バイエルン放送協会が1980年にバイロイト祝祭劇場で無観客で収録したTV放送用のビデオ収録番組である。史上初のリング全曲のTV放送だったそうだ。映画フィルムによる撮影ではなくビデオテープ収録のソフトだから、DVDと比べても画質はほとんど向上してない。ただしDVDではギザギザだった字幕の文字が、なめらかで読みやすくなっている。音質は16ビットから24ビットに変わり、クリアですっきりしたと思う。作曲者のワーグナーが生きていた19世紀後半当時のヨーロッパでの出来事として読み替えた演出は、当初は賛否両論だったが、最後は絶賛で終わった由。昨今のバイロイトの実験劇場化の先鞭を付けた演出といえるが、半世紀ほど経過した現在でも古臭い感じはしない。今後の映像加工技術の進歩で、より鮮明な画質で視聴出来るようになることを期待したい。

CDでは結構大きめに聞こえることもあったヒスノイズが、ほぼカットされている。ダイナミックレンジが狭めで、ピーク時に頭打ち感とやや混濁感があるのはCDの時と同じである。1960年代後半の録音だから、時代なりの限界はいかんともしがたく、ブルーレイ・オーディオでも改善は難しかったようだ。音質面での過大な期待はしない方がいいだろう。モニター画面にカラヤンの顔写真が大写しで出てくるのだが、むしろザルツブルク音楽祭での舞台風景写真を出して欲しかった。演奏はきわめて独特。カラヤンレガート全開のソフトタッチな運びで、刺激的な音を抑制した中間色系のトーンで叙情的にまとめられている。こういうリングの演奏はもう出てこないだろう。

DENONのDCD-SX11では音飛びは発生していません。アップコンバートだと思いますが、CDに比べると音質の向上が目覚しく、雄大なスケール感とみずみずしい音色が見事です。買い直して正解だったと思います。

既出のCDと大差ない音質だったので買って損した気分。しかも購入して2ヶ月も経ってないのに半額以下に値下げとは、腹立たしい。

同じレーベルから出ているマツーエフの同曲の録音とは大違いの繊細なリリシズムが聞ける。決め所での技巧の冴えもお見事でした。

力任せに弾いている感が強く大味。細部のデリケートなニュアンスなどは期待しないほうがよろしいです。

今度のリマスターは高音域を持ち上げているだけ。その影響で中低音が痩せてしまい神経質な音質になっていると思う。SACDらしいゆとりのある音を期待すると、はぐらかされる。旧SACD(ハイブリッドとシングルレイヤー)を持っているなら、買い替える必要はないと思う。

全曲そろっての最新リマスタリングでの登場とのことだが、聴き比べたところSACDで発売済みの3番、4番に関しては同じ音質で変化はなし。CDのみで発売された1番、2番はSACD化でいくらかふくよかな音になっていた。元々が残響がほとんどないデッドな会場でのライブ録音なので、解像度などはCDでもSACDでも大差ないと思う。1番と2番のために4枚組を買い直したが、音質の向上は期待したほどではなかった。

1985年に収録された映像は、オーケストラ全体を引きで撮影した部分は解像度が落ちるが、それ以外の場面は大画面で見ても比較的鮮明でDVDでも十分かと思われた。カラヤン映像の常で別撮りした奏者のアップを随所に挿入しているのがわざとらしくていただけない。特にビオラのトップのアップが複数回出てくるが、その都度ネクタイの形や色が違っている。本番のコンサートで着用しているネクタイとも違っているのは確信犯だろう(苦笑 今になってみれば、われわれが見たいのはカラヤンの簡潔な動きで的確な指示を出している指揮姿であり、ベルリン・フィルやウィーン楽友協会合唱団メンバーの姿ではない。不世出の指揮者の動きをもっと見たいのに、それが少ないのはいだたけない。映像編集はカラヤン本人が手掛けたらしいが、後世の視聴者が何に興味を抱くかを計算してなかったのだろうか?カラヤンの指揮姿だけを撮影した映像作品が販売されたら買いたいものだが、ないものねだりになってしまうのだろう。カラヤンの伝記によると彼の死去にともない、ただちにオリジナルの映像データは廃棄されたという。後の時代に別人によって勝手な編集が出来ないようにするためだったらしい。カラヤンは自身の指揮姿を記録した生テープを消し去ったのだ。もったいないことをしたものだと思う。

ACCORD盤と聴き比べたが、こちらは薄皮が一枚むけた印象もない訳ではないが、ヘッドホンで聞いてようやく分かる程度の違い。ACCORD盤の方がノイズフィルターが若干強めにかかっているようで、高音域のエッジが多少丸くなっているが、「似ても似つかぬ」と形容できるほどの音質の差は両者にはない。あえて買い替える必要はなかったかも。

旧SACD(シングルレイヤー)と聴き比べたが、合唱入りのモツレクなどはコーラスの各パートの分離が向上して見通しが良くなり、さらにホールトーンも豊かに聴こえて解像度も臨場感も明らかに良くなっていた。最新リマスターの音質改良効果は確かに感じられる。

メータ初のベートーヴェン交響曲全集録音だが、指揮者の高齢化の影響がもろに出ていて、音楽が弛緩気味。オーケストラ側も戸惑いながら演奏しているのだろうか、随所にアンサンブルの緩みが見られる。ベートーヴェン交響曲全集を録音するなら20年前に、相性が良かったイスラエル・フィルを指揮して作って欲しかった。

DGから出たシングルレイヤーSACD盤も持っているが、タワーレコード盤SACDは残響がきれいに聞こえ、分離の良さと音の伸びやかさが向上している。シングルレイヤーの音質は、これと比べると、ややつまり気味で地味。買い直して正解だった。

あくが強い演奏というか、タッチをいろいろと変えて、細かく表情を付けている。グールドみたいなデジタルっぽい弾き分けではなく、アナログ歌唱風に盛り上げたりする。それがやや鼻につく点をどう評価するか。私はもっと端正に弾かれたバッハを好むが、聞き手の好みでだいぶ評価が変わると思う。

歌劇の抜粋は古楽奏法。カウンターテナーの歌唱もそれなりに面白かった。交響曲2曲は中途半端なスタイルで煮えきらないが、そつなくまとめてはいる。

十分に端正で理知的な解釈でありながら、そこはかとない官能性が漂う演奏で、思わず聴き惚れてしまった。

演奏も録音も極上です。ハイドンとベートーヴェンは淡麗辛口のスタイリッシュな演奏。モーツアルトも愉悦感があってよろしい。ピリオドスタイルを採用してないのも好印象。モダンオーケストラによる規範的なレベルにある演奏だと思う。

モダン楽器で古楽奏法を弾いた演奏。中間楽章以外は早いテンポでシャカシャカ弾いているが、今となってはこの手の演奏は珍しくもない。せっかちというか、せわしないというか、音楽の進め方がワンパターンだから既視感がある演奏に感じるのだ。同様のスタイルによるバロック演奏は飽きが来るほど聞かされているので、もはや陳腐ですらある。

アバドは1度目の全集録音は1曲しか気に入っていなかったとか。お気に入りは、たぶんベルリン・フィルとの2番ではないかと思う。2番を演奏した当時のベルリン・フィルにはジェームス・ゴールウェイが在籍していた。ゴールウェイはカラヤンによるブラームスの交響曲セッション録音には不参加で、ブラームスの交響曲のセッション録音はアバドとの2番が唯一となっている。ここで聞ける彼のフルート演奏は絶品といえ、録音会場となったイエズス教会の豊かな残響もあって、演奏全体に独特の清涼感を与えている。同曲の後年の再録音ではこのような美質は失われているから、アバドにとっても若き日のみずみずしい音楽性を記録できた一期一会の録音だったのだろう。ところで、他の方も指摘されているが3番と4番の音質はかなりお粗末といえる。特に4番はフォルテでの歪感も目立ちDGによる正規のスタジオ録音とは思えないほど状態が悪い。1990年代に手に入れた輸入盤CDも持っているので聴き比べたが録音の悪さは同様で、今回のハイビット・ハイサンプリングによる音質改善は残念ながら期待を満たしてくれるものではなかった。

演奏スタイルは1991年の旧録音と基本的には同じ。新録音はやや角が丸くなったような気がするが、録音の違いの影響もあるかもしれない。SACDなので、CDと比べるとマイルドで余裕がある音に聞こえるのだ。ピリオド楽器を使った録音の中では、このたびの新録音は洗練度が高い秀演といえよう。

CDで聞くとフォルテで頭打ちになるくぐもった音質が、SACD化により改善されるのを期待したが、相変わらずリミッターがかかった音だった。マスターテープがそうなのだろう。1980年~81年というアナログ末期の録音にしてはイマイチだと思う。シルキーな音色による演奏がいいので、ダイナミックレンジが狭い点が惜しまれる。

シューベルトとブラームスでの音質を初出CDと今回のSACDで聴き比べた。2003年の初出CD(Altus:ALT070)のリマスターは(あまり評判がよろしくない)アイヒンガー/クラウスのコンビが手掛けていたが、今回は日本人エンジニアのサイトウケイスケ氏がリマスターしている。肝心の音質は初出CDが高音域を強調したドンシャリタイプだったのとは違い、中音域が充実したまろやかな音になっている。初出CDと聴き比べたらSACDはちょっとくぐもっているような印象もあるが、1965年当時のモノーラル録音としてはこんなものだろう。高音域を強調していないからメタリックな艶のないナチュラルな質感のある音質で聴けるのが好ましい。初出CDを持っていても買い直す価値はあると思う。なおSACDはレーベル面が緑色に塗装されていて、音匠仕様に似せた作りになっている(本物の音匠仕様だとレーベル面には大きな文字は印刷しないが、こちらは曲名、指揮者名、演奏者名などのいろいろな文字が目立つサイズで印刷されている)。

2009年にCASCAVELLEから出ていた音源と同じだが、CASCAVELLE盤のような加工しまくった厚化粧の疑似ステレオではなく、すっぴんのモノーラルで聞くことが出来る。音質がナチュラルなので演奏もすっきりとしたスリムな印象を受ける。これが本来のシューリヒトの音楽なのだろう。

録音状態はモノーラルとしては極上レベルで鑑賞に何ら不足はない。演奏はシューリヒトらしく、ぐいぐいと音楽をえぐっていく推進力に富んだものでオケも好演している。こういう指揮は今ではまったく聞くことが出来ない。こんな音源が眠っていたとは。シューリヒトのライブ録音が今後も発掘されていくことを願う。

コンサートクラブから出た初出CDと聞き比べたが、元の音源が古いこともあり、シングルレイヤー化による大幅な音質向上があるとは言い難い。CDの方が中低音域に膨らみが有り、全体的にふっくらした柔らかさを感じる(悪く言えばもっさりした音ということ)。一方、SACDは高音域の伸びがよく、残響音のみずみずしさが若干増加して、音場の見通しが良くなった印象を受ける。音質の改善は認められるが、その差は大きくはなく、旧CDを持っていたら買い直す価値があるかどうかは微妙なところ。それでもチェリビダッケのファンならSACDを買うのでしょう。SACDはテープヒスを消さずに残しているので過剰なノイズカットはしていないようだ。こういうリマスターは好感が持てる。

1989年EMI ElectrolaのCDと聞き比べた。89年のCDはマイクがオフ気味でオケとの間に距離感を感じる。一方、SACDは高音域が強調された結果、生々しさが強まり至近距離で聞いているかのような印象を受ける。少しのんびりしたところがあるオーケストラの朴訥さを伝える要素が消えた代わりに、筋肉増強剤でバリバリにパンプしたみたいな感じがするのだ。どちらが優れているかはリスナーの好みもあるから決め難いが、往年の古き良き時代の音を聞きたいなら1989年に発売された中古CDを探すのが良いと思う。そのCDを持っている方ならSACDに買い替える必要はないと思う。次善の選択肢としては、ちょっと加工しすぎたところはあるが、このSACDはお勧め出来る。

ダイナミックレンジが拡大して迫力のある音になってはいるが、高音域の強調でヴァイオリンなどは無機的な音質になってしまった。ドレスデンの木質感のある弦の魅力が、これでは台無しだ。ワーナーから販売されているリマスターCDの方が自然で聞きやすい。値段を考えるとこのセットのコスパは良くないと思う。

独奏チェロ付きの交響曲といった風情がある演奏になっている。ここでの主役はソリストではなく指揮者のバレンボイムだろう。音楽の充実度とスケールの大きさは正しく巨匠のそれである。この指揮者の録音は随分聞いてきたが、今一つ共感出来なかったものが多いのだが、この録音は凄い。ドヴォルザークのチェロ協奏曲のオーケストラ部分はカラヤンやセルの名演が存在するが、それらと肩を並べる出来になっている。録音が新しいので音質の明瞭さでは過去の名録音を凌ぐ。肝心のソリストはきれいな音で弾いているが、フルニエ、ロストロポーヴィチ、デュプレらに及ばないのはしょうがない。付録のチェロ合奏曲集はアンコールピースのレベル。気楽に聞けるが深みはない。

どっしりした図太い低音が魅力だったXRCDの音質と比較すると、このSACDは随分と高音域を強調しているようで、ヴァイオンなどはキンキン・シャリシャリと無機的な音に聞こえる。中低音域が痩せてしまった影響もあるだろうが、ミュンヘン・フィルの温かみのある音が台無しだ。このリマスタリングはいただけない。

フィルム収録された映像をデジタル・リマスターしているから、DVDでもかなり鮮明に見ることが出来る。大画面TVでも細部がボケることがないのは嬉しい。古い映像作品だが画質は、近年のビデオ収録作品より上質だと思う。

指揮者の解釈に違いがないので、新録音とくらべて大差ない内容だった。SACD化されたこともあり、録音状態は悪くないが新録音を持っていれば、あえて旧録音を買うまでもないと思えた。

CD10枚はエミール・ベルリナー・スタジオでのリマスターである。OIBP盤と比べたら一皮むけたような鮮やかさを感じる。中音域のもやつきがなくなっているのだ。かといって高音域を強調したギラギラした音でもない。カチッと引き締まった堅固な演奏スタイルにふさわしい音に仕上がっていると思う。ブルーレイオーディオに関しては再生環境が不十分なのでノーコメントとするが、CDだけでも買い直した価値はあったと思う。

そんなに昔の録音ではないのに音源はLP。いわゆる盤起こしによるCDです。RCAというメジャーレーベルの録音だから、オリジナルテープからCD化して欲しかったと思います。演奏がいいのでちょっと残念。

ステレオ録音ですが、弱音部分でハムノイズと思われる雑音がジージーと聞こえてきます。またノイズリダクションを使った影響でしょうか、高音域がかなりの艶消しとなっていてライブ録音の生々しさは薄れています。

SACD化による音質の向上は期待したほどではなかった。オリジナルテープの経年変化が進んでいるためだろうか。高音域がざらついてきめが粗いのが耳障り。分離もよくなく混濁傾向がみられるのは残念。

SACDはマルチチャンネル音声だけ。2チャンネル・ステレオで聞く場合は通常のCD音声のみとなるのでご注意下さい。

LPOレーベルの輸入盤CDと聞き比べたがSACDによる音質の差はほとんど感じられなかった。情報量が増えているわけでもなく、ほとんど同じに聞こえる。この程度なら通常のCDでも十分だろう。

かつてRCAから出た初期盤CDの硬い音質は何だったのだろうか。こちらと比べたらまるで別ものである。DENONのMSマスターソニック盤CDと比べると音の柔らかさ、きめ細かさはそれほどの差はないが、ダイナミックレンジの広さとそれにともなうスケール感の向上は圧倒的でSACD化のメリットを十分に享受できる。過去に何度も買った音源だが買い直す価値はあると思う。

EMI全録音集BOXセットのCDと比べると、こちらは薄いベールを剥がしたような生々しい音質になっていてSACD化のメリットは十分に感じられる。既出CDも悪くない音だったが、こちらと比較すると全体的に微温湯的で、おっとりした印象を受ける。このSACD化は大成功で、迫力の増大により旧来のヨッフムのイメージが変わってくるかもしれない。

残響に広がりとひんやりした雰囲気が感じられるのは従来のCDにはなかった点で、ダイナミックレンジや臨場感の向上は確かに認められる。しかし音源がアナログ末期の良質録音なので、SACD化による劇的な音質向上は期待しない方がいいだろう。旧EMIの音源は安売りされているから、それらと比べるとコストパフォーマンスがいいかどうかは微妙なところ。マニアなら買って損はないが。

よく考えて弾いているが、それだけ。まじめだけじゃモーツアルトは駄目という見本みたいな凡演。指揮者に力量がないのでバンベルク交響楽団も平凡な演奏に終始している。同オケがユストゥス・フランツと入れた協奏曲集と比べるとかなり落ちる。これをあえて選ぶ必要は無いだろう。

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