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第181回 ─ 夏に向けてドッと充実してきたユーロGの現状をまとめるぜ!

第181回 ─ 夏に向けてドッと充実してきたユーロGの現状をまとめるぜ!(3)

連載
360°
公開
2009/07/08   18:00
ソース
『bounce』 311号(2009/6/25)
テキスト
文/DGノックアウト、Masso 187um

S.O.B.──PとGのファンク伝承者

  ユーロGが世のファンク好きからも熱視線を集める理由? そりゃ、ヘヴィーorスムースなビートとトークボックスの麗しい融合が頻繁に体感できるからだろうな。で、DJ AKとドッグマスターの両巨頭はもはや別格として、パリを拠点に活動するこのS.O.B.はそれに続く期待のトークボクサーだぜ。90年代からの付き合いとなる盟友アエルピーシャのクルーで裏方として実績を積んできた彼は、トークボックスのみならず多彩な楽器に習熟したマルチ・ミュージシャンでもある。しかも、89年にDJの真似事からキャリアをスタートし、その後でネタ使いされてるソウルやジャズにハマって楽器演奏を独学してきたそうだから、〈デス・ロウ命!〉な最近の連中とは異なるセンスの持ち主ってことだな。

 今回登場した初のアルバム『Tha Fonky West』は、彼がこれまで客演してきた楽曲のベスト選に加えて、未発表曲やリミックスも詰め込んだ素晴らしい内容さ! ヒプノティックなPからバンギンなGまで古今のファンク汁が濃縮還元されてるし、マイケル・ジャクソンやプリンスの丸ごとークボックス・カヴァーも危険な甘さだぜ! さらには生声のスウィートな歌も聴かせてくれるから気持ち良すぎるって。こりゃソウル好きにもオススメだろうな。*DG