
序文で話したように、いまや日本中のあちこちにウェッサイ志向のヒップホップ・アクトはいるわけだが、これまではやはり横浜や名古屋、札幌、水戸といった〈先進地〉がランドマーク的なアーティストを輩出する例が多かったんだ。で、ここで紹介するDix-Tは埼玉をレペゼンする新進ラッパーさ、ってオレも知らなかったんだけどな。ファースト・アルバム『Rut Sheep』で聴けるヌキを弁えた超レイドバ~ックな語り口は、日本だとなかなか求められなかったもので心地良いぜ! そんなラップを支えるバックの連中も腕利き揃いなんだが、オレ的にはメロウな“Loosen up & Slow down”や80'sファンク風の“You jus my HOMIE”などを仕立てたMoss.keyというトラックメイカーが凄く気になる。今後にも期待だな!