スラム・ヴィレッジ脱退後もディラは制作に関わるなどしていたが、地元にシーンがなかった80年代末からがんばってきた仲間同士、縁切りなどありえなかったのだろう。そんな地縁の濃さは、アンプ・フィドラーやプラティナム・パイド・パイパーズ(ラップで参加)、ドゥウェレらクロスオーヴァー寄りの面々との間でも確認できる。古くはファット・キャットから最近のロウレス・エレメントまで、新人MC勢との積極的な交流も地元愛の強さゆえだろう。また、あまり語られないが、エミネムやプルーフを中心とするD12との関係も想像以上に深い。ディラは96年にプルーフを、98年にはビザールをプロデュースするなど、地下世界ではしっかり繋がっていたのだ。そのプルーフが自主リリースしたばかりのミックステープ・アルバム『Hand 2 Hand』は有名無名問わず地元アクトを集めたコンピ仕様盤だが、そこにも当然ディラの名前はある。

ミックステープ・アルバム『Hand 2 Hand』(Iron Fist)