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第80回 ─ そろそろリアルなジャマイカに足を踏み入れてみませんか?

バーニング・スピアを知るための5枚

連載
360°
公開
2006/01/26   18:00
ソース
『bounce』 272号(2005/12/25)
テキスト
文/鈴木 智彦

『Rocking Time』 Studio One(1974)
意外な気もするが、スピア最初期のレコーディングは名門スタジオ・ワン。飾り気なしのシンプル極まりない演奏はスタワンとしては異例だが、当時すでにスピリチュアルで黒い輝きを放っていた歌声にぴったりフィットしている。

『Marcus Garvey』 Island(1975)
演奏は恐ろしくソリッド。スピアの歌声が持つ熱さや激しさと一体となって生み出される大きなうねりの物凄さときたら! ファンク的なリズムに扇情的なホーン、官能的な歌声、三位一体となったルーツ・レゲエの金字塔作。

『Dry & Heavy』 Island(1977)
バック演奏はウェイラーズ。彼ら特有のドライなファンク的シンコペイト・リズム・サウンドとスピアの歌声との相性は抜群(ボブ・マーリーもスピアには一目置いてた)。この後にもこの組み合わせでアルバムをリリース(それも傑作)。

『Live In Paris -Zenith'88』 Burning Music(1988)
88年パリでのライヴ録音盤。80年代以降、海外をメインにスピリチュアル・レゲエ伝道の旅に出たスピア。ライヴ・ダブ・ミックスが施されたスケールの大きな演奏のなか、スピアの悠然とした歌声が煙のように立ち上る。


『Calling Rastafari』 Heartbeat(1999)
80~90年代はUSのこのレーベルからスタジオ・アルバムを複数リリース(どれもハイクォリティー!)。ルーツ・レゲエの様式美をキープし続けながら、歌声はどこまでも深くスピリチュアルで生気に満ちたもの。レトロとは呼ばせない凄みあり。