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第33回 ─ Jの刻印

Jの魅力って何だ!?

連載
Discographic  
公開
2004/09/24   12:00
更新
2004/09/24   18:20
ソース
『bounce』 257号(2004/8/25)
テキスト
文/bounce編集部

出嶌「かつて近田春男が郷ひろみとかJJSの曲を取り上げて評価してましたけど、昔からジャニーズ系アイドルが音楽的にどうおもしろいかっていう話です」

久保田「洋楽のフレイヴァーを採り入れたり、っていうのは日本で彼らが最初か……わからんけど早いよね」

「久保田さんはフォーリーブスがリアルタイム?」

「縄とびで振り付けをマネしてたよ……ってわからんか。ただ彼らは60年代後半に、GSに対抗して出てきたような人たちで、“地球はひとつ”なんかも、どっちかっていうとソウル系で。アルバムでもスライのカヴァーとかやってたし」

「その後が郷ひろみですけど」

「“花とみつばち”とかギターのフレーズがキンクスだよね、元が。でも世間的に〈ジャニーズ系〉っていう括りが認知されたのは、たのきん以降で、やっぱり、セットにするのが上手いよ。まとめるだけじゃなくて、個性を振り分けて」

「いまではグループの常識ですけど」

「キャラがかぶらないようにね。ビートルズのピート・ベストみたいに……」

「デビュー前のそういう容赦のなさはモータウンのスター・システムを思わせなくもないですね」

「それにしても、彼らがデビューして最初の2年くらいは、曲のクォリティーも凄いよ。で、そこからちょっとステップアップする時に職業作家じゃないアーティストに書いてもらう流れが巧い。マッチの“ハイティーン・ブギ”とか。山下達郎がアイドルに曲を提供したのはたぶん最初ぐらいじゃないの?」

「達郎は後にKinki Kidsでも起用されてますからね。少年隊の“湾岸スキーヤー”もそうだし。こういう縁の長さも凄いですよ。吉田拓郎もそう」

「それと似た例で先物買いも多いよね。光GENJIの初期の曲って飛鳥涼でしょ。ちょうどCHAGE&飛鳥の第2期ブレイク時の直前なんだよね。久保田利伸がトシの“It's BAD”を提供したのもデビュー前だよね。ま、SMAPが山崎まさよしをカヴァーしてからはそれが普通になったけど。あとは時代に敏感だよね。時代が見える音。THE GOOD-BYEが出てきたのも、C-C-Bとかチェッカーズとかバンド形態のアイドルが出てきたのとシンクロしてる」

「音楽面で、昔からそういうブレーンみたいな人がいたってことなんでしょうか。ちゃんとV6がユーロ系だったり、嵐がラップしたりしてますからね。ただ、最近は普通に普通な感じですよね」

「マッチもシブがき隊も出てきた時にすごく違和感あったからね。Kinkiも何でこの時代のアイドルに松本隆+山下達郎なの?ってのが良かったわけだし」

「いまやカジュアル化で」

「……歴史に残そうと思って作ってないものがいいんじゃないかな。ま、日本の歌謡曲の王道なんだよね。椎名林檎調に言えば、やりっぱなしの音楽。マッチなんて……大袈裟にいっちゃうと、いまの青春パンクみたいなもんだったからさ!」

「まあ〈ツッパリ〉ですわな」

「そういえばJ-FRIENDSと絡んでるマイケル・ジャクソンとの関係も深いよね。初期フォーリーブスはジャクソン5だし、トシちゃん以降は完全にその影響下でしょ」

「TOKIO長瀬はソロで3T(マイケルの甥っ子トリオ)と組んでました。曲はなぜかバングルスのカヴァーだったけど。そういえば初代のジャニーズって、〈ウエストサイド物語〉にインスパイアされて結成されたんですよね。で、マイケルの“Beat It”のプロモ・クリップもそうだし……ってムリに繋げてみますが」

「ただ、この界隈でいちばんカッコ良かったのは本木雅弘だと思うね。コイツには敵わんって中学1年の頃思ったんだよ……」

「ほう。で?」

余談/久保田泰平、出嶌孝次

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