まず、なんといってもヴィジュアルで楽しむなら〈元祖〉ヴィジュアル系、デュラン・デュランの「Greatest The DVD」。本作には、初期のいたいけなティーンエイジャーたちが、Tシャツに麻のスーツ羽織って袖まくりのロック貴族になるまでの成り上がりぶりがプロモ・クリップでぎっしりと。なかでもゴドレイ&クレーム演出の“Girls On Film”は、いまなおヴィヴィッドなエロさ。同じく麗しい男たちが堪能できるのが、ジャパンの初期クリップ集「Video Hits」。YMO化される前のグラマラスでロックな姿が眩しいです。カラオケ画面のような〈薄い〉映像なれど、デヴィッド・シルヴィアンはあくまで美しく、ミック・カーンの挑発的な眼差しも危険!
ニュー・オーダーの「3 16」は、81年のNYライヴと98年のレディング・フェスティヴァルの模様を収めたもの。20年近い時を越えて、へたっぴにプレイし、ぶきっちょにダンスし続けている彼らの姿にロックを感じること必至。そして、ニューウェイヴから出発し、やがてはUK王道ポップ・グループとして成長を遂げたエレポップ・デュオ、ティアーズ・フォー・フィアーズ。2人の82年から92年までのクリップ集「Tears Roll Down」は、お茶の間ニューウェイヴなハッピーさが満載なのでした。
▼文中に登場したDVDを紹介