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第14回 ─ シティー・ポップ

第14回 ─ シティー・ポップ(5)

連載
Discographic  
公開
2003/05/29   17:00
更新
2003/06/12   17:42
ソース
『bounce』 243号(2003/5/25)
テキスト
文/小野田 雄

新たな解釈で聴かせる、現在のシティー・ポップ その2

小沢健二
『Eclectic』 東芝EMI(2002)
テーマはどうあれ、聴き手の生活に心地良く溶け込む音楽がシティー・ポップだとすれば、本作こそ。本人いわく〈自分のライフスタイルを音楽にした〉そうだが、彼が棲むNYの風景をリアルに感じとることができないわれわれにとっては、〈ライフ〉よりも〈ドリーム〉に満ちていた、かつてのシティー・ポップ感を強く感じる。(久保田)

高橋徹也
『NIGHT & DAY DAY & NIGHT』 ヴィヴィド(2002)
「歴史は夜作られる」なんて映画がありましたが、高橋徹也の歌世界も夜を背景に描かれているものが多い。かつてのシティー・ポップにも〈夜〉(=大人の世界)の作品が多かったけれど、彼の歌には、かつてのような(いま聴くと気恥ずかしくなる)甘~い愛のシーンはなく。とはいえ、甘~いメロディーは先祖譲りで。(久保田)

キリンジ
『3』 ワーナー(2000)
シュールなタイトルと歌詞、複雑なコード進行やアレンジながら、一度聴けばすぐに覚えられるポップ・チューンの数々は、シティー・ポップと呼ぶには音楽的振れ幅が広すぎるかも。この兄弟に対抗できるのは、たとえばドナルド・フェイゲンがプロデュースしたオフコースか、キング・クリムゾンを従えたブレッド&バター?(栗毛)

キンモクセイ
『音楽は素晴らしいものだ』 BMGファンハウス(2002)
当時のシティー・ポップのなかには〈ドライヴ・ミュージック〉と呼ばれていた作品もありましたが、そういった雰囲気を顕著に匂わせているのがキンモクセイ。かつてのシティー・ポッパーたちを継承したサウンドに乗って展開する風景は、車(たぶんホンダ)のウィンドウ越しから見るような速度で。あ~の高速道路の橋を~♪(久保田)

MAMALAID RAG
『MAMALAID RAG』 ソニー(2002)
ボッサとスタンダードの香りがする水彩画のメロディーに込められたナイーヴな私的心情。雨のウェンズデイ、涼しげなカフェテラスで出会えた面影をさり気なくスケッチするような術は、街で暮らすあいだに身につけた知恵。『RAGOON』期の鈴木茂を思わせる端正なギター・プレイが弧を描けば、穏やかな出会いはすぐそこ。(萌木)

冨田ラボ
『shipbuilding』 東芝EMI(2003)
音の錬金術師、冨田恵一の職人技が冴え渡る個展第1回。所縁のシンガーと織りなした作品集は、さながらに街を飾るアクリル・カラーのタペストリー。とりわけハナレグミとの“眠りの森”が整然ソフト&マイルド満載で格別。〈ひとりティン・パン・アレー〉の趣もあるけど、タイトルには英国カンタベリー的含みも?(萌木)

VARIOUS ARTISTS
『FLAVOR IN THE AIR bounce
収録アーティストのほとんどは単独リリース歴のないアーティストばかり……とはいえ、裏方などでその手腕を発揮済みのアーティスト(RUI“月のしずく”の作者、松本良喜など)など、近い将来、シティー・ポップの象徴になるやも知れない才能が9組。一聴するだけで心奪われるメロウネスは、日本人の貴方なら必ずフィットするはず。(久保田)

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