カスタマーズボイス一覧

シューベルト:交響曲第8番≪未完成≫&第9番≪ザ・グレイト≫ [UHQCD x MQA-CD] / ヘルベルト・ブロムシュテット、他

ブロムシュテットの指揮は何を聴いてもあっさりしたサラダのようだが、このザ・グレートは繰返部分を省略していないのに加え、録音が大変よく解像度が高いので、濃厚さと重みが加わり実に充実した演奏になっている。かと言っていつものブロムシュテット風味はそのままなので薄味で飽きることなく何度も聴いて楽しめる盤になっている。

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Sorokinさんが書いたカスタマーズボイス

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(全25件)

美しいメロディがしなやかに流れていく演奏。豪壮な金管や崩壊寸前の熱狂などは期待できないが、破綻のない磨き抜かれた響きが隅々まで行き渡っている。初めて聴いたときは丁寧な音楽づくりに感心し、全曲を2回続けて繰り返して聴いた。

EMIから出ているボックス「ザ・ミュンヘン・イヤーズ」には収録されていない。他曲と同様に重い足取りではあるが、「新世界から」はなぜかその運動性は失われず、緊張感ある演奏になっている。第2楽章はゆっくりとした流れにある長い全休止や最弱音の奥に深海をのぞき込むような広がりを感じて息をのむ。なんでボックスに入ってないんだよーと思ったが、単売でも「買い」だ。

日フィルが頑張っていい演奏しているのだが、コバケンの唸り声が濃度高く練り込まれている。熱気を重視するなら買い。

ブラームスは、第1楽章から速い運びと強奏強打の利いた厳しい印象で始まるが、第4楽章はテンポを大きく揺らしてデフォルメがあり面白い。

ブロムシュテットの指揮は何を聴いてもあっさりしたサラダのようだが、このザ・グレートは繰返部分を省略していないのに加え、録音が大変よく解像度が高いので、濃厚さと重みが加わり実に充実した演奏になっている。かと言っていつものブロムシュテット風味はそのままなので薄味で飽きることなく何度も聴いて楽しめる盤になっている。

バーンスタイン、ジュリーニ、チェリビダッケといった1990年前後の巨匠風の遅いブルックナー。ベルリンフィルとカラヤン風の第8交響曲を録音したマゼールが数年後になぜ一回りも上の世代のようなブルックナーに傾いたのか?マゼールの心中を量りながら聴いても答えが出てこない演奏。それでいてマゼールらしいデフォルメは随所に仕掛けられている。

3楽章まではラトルらしい細部までの彫琢とこれに応えるベルリンフィルの合奏力が活きる演奏。4楽章は3楽章までの神性・霊感・神通力を感じられない。初期の交響曲に戻ったような雰囲気すらある。

いい意味でも悪い意味でも別格。人工的なブルックナー演奏の極北。つまり自然への畏怖や神秘といったブルックナーの交響曲に期待する要素とは、全くかけ離れたところにある演奏。第2楽章のクライマックスは他のどの演奏にも聞くことができない強烈なトゥッティ。

全体に速めのテンポで金管がよく鳴るヨッフムらしい元気な演奏。4・5・6番の中期の交響曲に合っている。7番は特によかった。
ただし、値段の割に装丁が安っぽい。

いきなり4楽章から聴くと異様さが際立つが、曲の最初から通して聴くと、4楽章の構造を明晰に鳴らすために有効なテンポだと共感できる。ただしそれは第1楽章の遅々滞々とした歩みに寄り添う忍耐の果てに得られる気づきではあるが。

演奏自体は高い解像度と華やかな音響のショルティ/シカゴ響そのもの。ライナーノーツのショルティ来日時のエピソードも面白い。

さすが名手揃いで2番も3番も流麗に響いていく。各楽器のレベルは高く、演奏が100点なのに、合計は満点にならない不思議な演奏。

交響曲第1番について、ひたすら豊麗な響きが流れていくのは他の3交響曲と変わらないが、4曲の中では最も精緻な合奏力が聴かれる。

交響曲のピアノ編曲版は、いかにもピアノ曲になってしまう曲も多いが、この曲のこの演奏は抜群のプロポーションを持った原曲そのままに、サイズダウンも感じさせず管弦が鳴っているかのような迫力と興奮をもたらしている。自分でも演奏してみたいと思わせるところが、原曲盤にない魅力だ。

「N響アワー」で育った音楽愛好家なら自分の音楽遍歴と重ね合わせて一気に面白く読める。どこかから借りてきたような話は一切なく、個人的な共演経験からくる茂木の迫真の吐露に引き込まれる。

レコード会社のサイトの沿革のページを寄せ集めただけのような本。各レーベルの合従連衡の年表、勢力図、売上高や売上枚数といった客観的なデータや調査結果も無く、内容は薄くて浅い。グラフなどの図表は全くなく文章ばかりでわかりにくい。「歩き方」を謳っているのに地図が無いようなもの。買って損した。

生演奏と異なり、音が小さいとボリュームを上げて聞いてしまうため、全体的に録音だと小オーケストラとは感じにくいが、7番の2楽章は弦楽四重奏のようなサイズ感があった。

世界のどこかで救いを必要としている人がいる限り、この曲は高い理想とともに聞き継がれると思う。ただし、メイキング映像も残っているはずだが、併録されていないので減点した。

発売当時はヒットしたが、今聞くと古臭く感じる曲も多い。しかしいくつかの曲は、現代のどの曲にも負けない大人の雰囲気を感じさせる点はさすがである。

セールスポイントには書かれていないが、今治タオルの高級品で、他のタオルよりふかふかして肌触りが違います。

ブラームスの4つの交響曲の中では曲想が最もショルティに合っている。冒頭の有名な序奏からキビキビとしたシカゴ響の高い機能を曲の終わりまで感じられる演奏。

ショルティの引き締めた解釈とシカゴ響の豪壮な響きで、この曲がこの演奏で初演されていたら歴史は違っていただろうと思わせる名演奏。後期交響曲の肥大化した演奏から離れたい耳にオススメ。

1972年の旧録音が良くも悪くも強烈なショルティらしさを放っているのに対し、本録音はテンポを落として恰幅の良さを増している。それでいて決して弛緩していないのがショルティ/シカゴ響の技術力の高さだ。

このCDの聴き物は、特別収録されている1951年録音のバルヒェットのソロの方である。古色蒼然としたモノラル録音が、先鋭化した古楽派の刺激に慣れた耳には却って新しい。1972年録音の方は普通。

ベーム畢生の大演奏。完全に緩んでしまっているだけに、巨大なスケールに圧倒される。演奏の質そのものを超えて、60年代にあれだけ剛毅な演奏を繰り広げたベームの老いと執念を思えば、奇跡の記録と言って差し支えない。

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