(全22件)
ストロベリー・ジャム
Animal Collective
ビートルズ後期から脈々と紡がれる「やりたい放題ポップ」の最新型代名詞。なんなんだ、この自由な音作りは。もはや、変拍子が変拍子じゃねぇ、結果ポップとしか言いようがねぇ。ジャングルを抜けると、そこはお菓子の家でした、玄関入ってみたら宇宙でした的なワンパクさ。
Wincing the Night Away
The Shins
アメリカ人の日常感覚から繰り出されるクリティカルポップ。マーケット受けも良かったみたいだけど、こりゃあポップマニアにも受けるよ、しょうがない、だって面白いもん。ポップと実験精神、絶妙なバランス感覚を嗅ぎとる嗅覚が鋭いんだろうね。
猫が見たライブ
オシリペンペンズ
音が悪いとかそんなヤボったいことは言うまい!むしろ、これでいい!原色天然バンドはダイアモンドと空の上。ギターのネジブッ飛んでるようなチョーキングとフレージングのセンスが、全てを物語るよ。なんかバーナードバトラーを思い出した。いや、ファズとかパワーコードなんて表面的なものじゃなくてね。
LIVE AT EVERYWHERE [DVD+ピクチャー7"]<初回生産限定盤>
Liars
出た出た、動くライアーズ。ギターのアホなノイズ、素晴らしい。スッカスカの曲でも、なんだこの存在感。何も知らずに友達に連れられて来ちゃったりなんかしたらドン引き必至の、トラウマ宗教ロック。収録時間がやたら短いのがもったいないけど、確かに長すぎてもねー…。あ、ドラムの彼、全裸なのかなんなのかよくわかんないけど、ザッパとフレディーマーキュリーのアクの強いところを足して2で割ったような顔してんなー。
インヴェンションズ・フォー・エレクトリック・ギター
Manuel Gottsching、他
満員の小田急、急行の中で自我を保つためには必須。雑念をも追い払われるマントラ的ディレイ。嵐のような反復。ポータブルのスイッチをオンにしたら、あとは電車の揺れに身を任せよう。運よく途中で座れればそこは天国。気づけば新宿で折り返し、大体経堂あたりで目が覚めます…。キチンと覚醒していたかったら、どっちかといえばゼロセットがベストね。
Jacket Full Of Danger
Adam Green
今回は全体的にミュージカル風なソフトサイケ。このおっさんみたいな声と曲調で、まだ20代半ばなんて…。なに食って育ってきやがったのか。こんな奥行きがあるわりにやたら細かい音楽をつくる奴が出てくるとは、アメリカってほんと面白い国ですね。表舞台はちょっと、アレですけど…。この人が話題になることは少ないけど、確実に21世紀のジョナサンリッチマンになりうる人間だと思う。
喜納昌吉&チャンプルーズ+2<限定盤>
喜納昌吉 & チャンプルーズ
彼らを沖縄音楽の枠に押し込めることは、テレヴィジョンをNYパンクの猛々しいイメージに無理矢理当てはめるようなもので、そんな先入観は「新しい音楽」への視野を狭くするに決まってる。とっぱらってまず聞いてみて、この変拍子の世界に浸かってみること。
ピッグ・リブ
Stephen Malkmus & The Jicks
時代の流れとか流行とか一切無視した、職人芸的な素朴プログレ(サイケ風味)。おそらく相当作り込まれているだろうに、聞こえてくるのは脱力感丸出しの粗い音。それさえも狙って作り込まれているような印象を受ける。いや、そうリスナーに思わせといて、実はアイデア一発勝負か…?この人はこういうやり方で毎回リスナーに考えさせるなー、ほんと。
They Were Wrong So We Drowned [ECD]
バンドの技術的な問題でドラムのリズムが頻繁にずれるけど、全く気にしない、そこがまたカオス!!真面目くさって真面目にカオスを演るんじゃなくて、面白いからあえてやってます、やってるんです的なユーモアセンスが結果的に産み出した狂騒的なカオスポップ。蘇った適当なディスヒート。
ライフ・オン・アザー・プラネッツ
Supergrass
町田康「パンク侍、斬られて候」の世界観、ここに再現される!猿が人間になるための、それこそ人並みはずれた実験精神を全力で体現する猿たち。地味に、ボーナストラックがモロにスターダストなおせっかいってな印象でウケました。勉強熱心なのね。
アイ・ルックト・アップ
The Incredible String Band
予想外にワサビたっぷりのカッパ巻きのようなアルバム。せっかくシメに食おうと思ったのに、なんだこりゃ、どう考えてもワサビ入れすぎだろ、ワサビがメインみたいじゃねぇか…、あっ、けど、このワサビ、めちゃくちゃ旨い!社会から別離したグダグダなコミュニティ生活の挙げ句に、この人たちはサイケプログレの桃源郷を見たのでしょうか。
ワン・プラス・ワン・イズ・ワン
Badly Drawn Boy
久々に聞き直しても一発で気持ちを持っていかれるアルバム。肌寒い季節にぜひ。派手さはないし、歌もたいしてうまくないけど、この兄ちゃんはそこらのただのヒゲモジャじゃない。必要以上に主張しすぎないヒゲ野郎。ちょっとだけ、アシッド臭いフォーク。
空洞です
ゆらゆら帝国
ものすごくクラウトな香りのアルバム。バンドの持つ迫力を徹底して避けると同時に、極力、リスナーを突き放す(一曲目と最終曲でソウルフルな人間味を見せる所がなお、サディスティック)。空洞から見えるものは、やっぱり空洞。不安と空洞。
アドヴェンチャー
Television
マーキームーンと比較して云々ってのは、マーキームーンのようなアルバムを一方的に期待してるからであって、だったら尚更マーキームーン聴いてりゃいいじゃんか!このアルバムを単体で聴けば、純粋に溢れ出すカラフルな音を感じとれる。特に8曲目、「ザ・ドリームズ・ドリーム」。大学時代にカヴァーしたいと思いながら、結局叶わなかった。白昼夢のような最高に素敵な一曲。
バーバ・パパ
人生
ブッ飛んでる。一曲目のバーバパパのフリーキーなカヴァーからして、スタンスの違いはあれどファウストの1stを思い出した。
クロコダイル
Echo & The Bunnymen
音の鋭さや空間、曲の構築等、2nd以降と比べると未完成度で断然トップ。しかも、マッカロクひょろひょろだし。ただ、自分達のスタイルの確立を模索するような表現が、結果的に曲ごとのポップな個性を際立たせる。しかも、マッカロクひょろひょろだし。
イングリッシュ・セトゥルメント<紙ジャケット仕様盤>
XTC
イルカ。イルカだね、水族館の。奴ら、意味も無くジャンプはしないわけ。食うためひいては、自身の存在意義さえ賭けてジャンプするわけ。もうね、必死の生命欲求。やらねば死ぬ。このアルバムは、まさにそこんとこ貪欲。メジャーフィールドで麻痺したポップ万華鏡。求められるものを創る云々・・・、うるせぇ!俺は生活かかってんだ!的名盤。
アムニージアック
Radiohead
掴めないとただのB級OKコンピューター。本質は、むやみやたらとニヒル。「僕はハナッから一等なんて狙ってもいませんよ。」こいつ、ドラえもんでいうと、スネ夫だな。本心かどうかはさておき、ナイーブな表現としての二番煎じ。斜に構えると見えてくるユーモア。
ひるね
たま
強烈な感性。ナチュラルトリップの極限、回る回る、ぐるぐる回る。ある意味ネオアコ、ある意味狂気。『お経』のギターに目がくらむ。真性。コミックバンドだって?サイケって言いたいんだろ?
オールズ・ウェル
Camberwell Now
「ドラムもいいけどボーカルもね」童心を忘れない我らがワンパク、チャールズ・ヘイワード。前バンドの実験精神をそのままに、サイケポップに殴りこみ。反復+チャールズ≒サイケ。チャールズ+サイケ=頭痛。驚愕と頭痛。ほんとにビビると思わずヘラヘラすんのね、人って。
ヒア・カム・ザ・ウォーム・ジェッツ
Brian Eno
人は何故、前から禿げゆくのにも関わらず後ろ髪を伸ばすのか。その答えがここにある。アンドロギュノス期のイーノが創り出したギンギラポップ。本人の悩みも何も吹き飛ばすテンション。「髪が薄ければ剃ってしまえばいいじゃない。」「この薄毛からの卒業。」その後、綺麗に剃髪した彼は、そこからヒント(「有っても無くても気にならない」)を得てアンビエントを創りだす・・・と、まぁ、そこまでは嘘だけど、これはほんと名盤。
クルーキッド・レイン~デラックス・エディション
Pavement
「あっ、もうチューニングとかいいんじゃない?めんどいし。」がバンドに一人いると、最高にモチベーション落ちるけど、それが全員だったら…。 やる気を出さないことにやる気を出した、奴らのポップ実験。
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