15. NE-YO
『In My Own Words』 Def Jam(2006)
本作の頃のニーヨはMJっぽい歌い回しよりもデバージっぽい美メロの瑞々しさを素直に前に出していた気がする。デビュー曲“Stay”のフックからして“Stay With Me”そのままだが、“It Just Ain't Right”ではスウィッチの“I Call Your Name”を若々しさ全開でサンプリング。自作メロとの整合も巧みだ。
16. JUJU
『Open Your Heart~素顔のままで~』 ソニー(2007)
大ブレイクする前のJUJUは地力が活きるアーバンなトラックをいくつか残していたのだが、本作で聴ける素晴らしい“I Like It”のカヴァーもそのひとつ。この路線のほうがよっぽど感動させてくれるのだが。
17. RICH BOY
『Rich Boy』 Zone4/Interscope(2007)
ポロウ・ダ・ドンに見い出されたアラバマ出身ラッパーの初作。ラップ・チャートを制した先行ヒットの“Throw Some D's”はスウィッチの“I Call Your Name”をサンプリングしたヒプノティックなバウンス・チューンで、元ネタにも脚光を浴びせる結果となった。
18. MARIAH CAREY
『E=MC2』 Island(2008)
ここに収録の“I'll Be Lovin' U Long Time”も“Stay With Me”を早回しでサンプルした超キャッチーな名曲。使い倒された感もあるネタだが、ストリングスの入る原曲の終盤を用いてゴージャスな聴き心地に変えるあたりは技アリだ。トラックメイクはDJトゥーンプ。
19. Jazztronik
『Repro』 Knife Edge(2008)
この企画ミニ・アルバムにはTVCMに使われて話題になった“I LIKE IT”を収録。安直なハウス・カヴァーなどではなく、基本的にはスムーヴ感に溢れた原曲の世界をモダンに再現した作りが良し。フィーチャーされている有坂美香のヴォーカルがエルよりソウルフルなのもおもしろい。
20. LADY GAGA
『The Fame』 Streamline/KonLive/Cherrytree/Interscope(2008)
話題のガガもひっそりデバージ使用。“Paper Gangsta”を印象的に彩るピアノ・ループは“A Dream”を上手に組み替えたもの、というかリアーナの“There's A Thug In My Life”にも似ている。いちばん最初に出たUK盤には入ってないものもあるので注意!