CRADLE OF FILTH 『Nymphetamine』(2005)
幾多のレーベルを渡り歩くなかでジワジワと話題を集めてきたバンドが、その人気を不動のものとしたロードランナー移籍第1弾。本作で彼らとは無縁と思われたグラミー賞にもノミネートされ、ブラック・メタルをメジャー・シーンへと導いたことも忘れがたい。もうすぐ新作も出るぞ!
(山口)
THE DRESDEN DOLLS 『The Dresden Dolls』(2005)
トレント・レズナーが絶賛し、ナイン・インチ・ネイルズの前座に抜擢したのも納得の、危険なまでに妖艶なゴス世界を開陳! 100年前のドイツ芸術とパンクの融合を表現した彼女たちの作品をリリースしたのは、既存のレーベル・イメージを覆そうとする強い意思の表れか?
(宮原)
MADINA LAKE 『From Them, Through Us, To You』(2006)
2003年前後よりふたたびメタル色を強めていたレーベルは、パンク、エモ、インダストリアルを主体とした本作での成功を機に再度視野を広げることに。曲、ライヴ、ルックスのいずれも満点なこのバンドは、ロードランナーの若頭として躍進を期待されている!
(宮原)
HATEBREED 『Supermarcy』(2006)
メタルコア界の重要バンドは、決して弛むことなく進化を遂げてきた。これはレーベル離脱前に放った彼らの最新作だ。興味深いのは、より重厚で鋭利になった作風の起因であろう、みずからの鬱病を告白したジェイミー・ジャスタ(ヴォーカル)のライナーノーツ。音楽への真摯な姿勢に敬礼!
(宮原)
NEW YORK DOLLS 『One Day It Will Please Us To Remember Even This』(2006)
2枚のアルバムで解散しつつも、現行シーンに影響を与え続ける伝説のNYパンク・バンド。彼らの32年ぶりとなる復活作も実はロードランナーから! こんな機会を与えてくれたレーベルに、ジョニー・サンダースも天国で感謝しているはずだ。
(山口)
BIFFY CLYRO 『Puzzle』(2007)
スコットランド出身の3人組によるロードランナー移籍作。エモとグランジの合いの子のような個性的なサウンドは既存のジャンルには当てはまらないもので、レーベルのなかでも異色の存在感を放っている。ピンク・フロイド作品でお馴染みのストーム・ソーガーソンが手掛けたジャケもクール。
(粟野)
MEGADETH 『United Abominations』(2007)
近頃、ロードランナーには多くのヴェテランが移籍している。なかでも世界中を賑わせたのが彼らだ! 前レーベルではヒットを強要されて鋭さがなくなり、世界中のスラッシャーを悲しませたものだが、とはいえ縛りが取れたからってちょっと暴れすぎじゃない? 近年中、最恐の出来!
(山口)
WITHIN TEMPTATION 『The Heart Of Everything』(2007)
天使の歌声を持つシャロン・デン・アデル率いるバンドの4作目。〈ゴス〉や〈シンフォニック〉といったキーワードで語られることが多いが、もはやその枠だけには留まらず、本盤で〈女性ヴォーカルを擁するヘヴィー・ロック・バンド〉の代表的な存在にまで成長した。
(粟野)
AIRBOURNE 『Runnin' Wild』(2007)
オーストラリアはメルボルン出身の4人組が放ったファースト・アルバム。出身地からも想像がつくが、音はほとんどAC/DCといった趣。メタルコアやヘヴィー・ロックのイメージが強い現在のレーベルのなかで、直球勝負のオールド・スクールなハード・ロックを鳴らしている様が何とも痛快だ!
(粟野)