8月16日(前編)
桑原 さて、2日目は前日と打って変わって晴天に恵まれ、3人とも怒髪天からスタートしたんですよね。
K10 圧倒的でしたよね。
土田 増子さんが「このまま朝までやってもいいんだけど」って言ってたけど、ホントにやって欲しかったですよ。
K10 最初、メンバーと一緒に30人くらいのふんどし姿の男たちが北島三郎の“まつり”にのって現れて。増子さんは、そのふんどし軍団が担いでいた神輿に乗っかって登場(笑)。「完全に主旨を間違えたかもしれねえ。でも、祭りだろ!」って叫んでた(笑)。
桑原 僕、ライヴ前にステージ裏にいたんですけど、ふんどし軍団が円陣組んでましたよ(笑)。
K10 円陣って……ということは、360°がケツじゃないですか(笑)。で、その軍団が終わり間際に再び登場して、客席にケツを向けてパチパチと叩いてみせるという壮観なパフォーマンスも見せてくれた(笑)。
土田 ライヴ直後に取材したら、「あれも思いつきなんだけどね~」って言ってましたが、最高でした(笑)。2日目は、お祭り気分でいいスタートが切れましたね。
桑原 では、午後のアクトで印象的なものを教えてください。
土田 まず凛として時雨ですが、セットリストは最近のライヴとほぼ同じでしたね。
K10 ダイヴァーが多かったですね。普段からあんな感じですか?
土田 そうですね。いつも壮絶なパフォーマンスです。あと印象的だったのは、私の周りの男子がみんな、メンバーのテクニックに驚いてたこと。ピエール氏のドラムとか、「あそこでスティックを回せるのか! すげえ!!」って。超速で叩きながらですからね。たぶん、そのスティック回しも含めて練習してるんだと思うけど。
K10 その時のピエール氏の目が、手元を見てるようで完全に焦点が合ってないんですよ。「わ、いっちゃってるな」って思いましたね。
土田 桑原さんの午後はどうでした?
桑原 1日目に回りきれなかったんで、会場をブラブラしてました。だからV∞REDOMSのあとにゴンチチを観るというようなスケジュールになりましたね。
K10 僕はOKI DUB AINU BAND feat. MAREWREWを観たんですけど、ホントに良かったですよ。内田直之さんのダブ・ミックスが気持ち良くて。やっぱり野外で観ると全然違いますね。どこまでも音が広がっていくような感覚で。あまりの気持ち良さに裸足で踊ってるお客さんが数人いて。あと、外国人のお客さんも多かった。みんな凄く幸せそうでしたよ。
土田 私はVOLA & THE ORIENTAL MACHINEを今回初めて観ました。定番らしいんですけど〈L・O・V・E〉って振り付けとかをやっていて、お客さんとみんなで盛り上がるんだ、っていう意識が凄く感じられて楽しかったです。
K10 で、僕は夜に入ってSHERBETS。彼らは今年で10年演ってるんで、プレイが円熟味を極めてましたね。ライヴだと言葉が凄く頭に入って来て、ストーリーが沸き上がってくる。〈RED STAR FIELD〉だけあって赤い垂れ幕の前でのパフォーマンスで、ヴィジュアル的にも良かったです。
桑原 遠くから引きで観てた俺でも、浅井ワールドがビンビン伝わってきたもんね。で、俺は夜のアクトで言うと、クレイジーケンバンドですね。40分間という短い時間だったけれども、コンパクトにまとまったCKBワールドもおもしろいなぁって思いました。月夜の下というシチュエーションも良かったし。
K10 行程表には、〈EGO-WRAPPIN'を聴きつつ、オリンピック中継を観る〉ともありますが。星野ジャパンの試合が放送されてたんですか?
桑原 そうそう、結構な人がいて盛り上がってましたよ。街頭テレビ状態で。
K10 昭和の風景だ(笑)。
桑原 その横で、昭和歌謡的なEGO-WRAPPIN'の音楽が流れているという(笑)。エゴのライヴにも凄い人が集まってましたよ。ステージの周りが人で膨れ上がっちゃって。暗闇のなかで何かがモゾモゾ動いている感じが異様でしたね。
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