NEWS & COLUMN ニュース/記事

第98回 ─ 吾妻光良 & The Swinging Boppersによる特別講座が開講!!

第98回 ─ 吾妻光良 & The Swinging Boppersによる特別講座が開講!!(4)

連載
360°
公開
2006/09/07   19:00
更新
2006/09/07   22:15
ソース
『bounce』 279号(2006/8/25)

3時間目――ジャンプ/ジャイヴ

吾妻「よ~し、来た来た(笑)。あえて言っちゃえば、ブルースとジャズがぶつかった音楽だね。ジャンプといえばルイ・ジョーダンを出すと見せかけて……ワイノニー・ハリスだよ! あんまり好きなもので、トリビュート・ソングを作っちゃったんだけどね(“ワイノニーを聞きながら”)。まぁ、一言で言うと、男の中の男だね。ものすごい売れちゃってね、一晩に一台キャディラック買っちゃうようなぐらいって話もある。大邸宅建てて、外にネオンサインで〈Mr.Blues Is Here〉って書いちゃうんだよ。女の子と浮気しまくってさ、浪費が過ぎて最後はガス代も払えなくなっちゃうんだけどね、最悪だねぇ。そうはなりたくないねぇ、天野ちゃん」

荒木「荒木です。じゃ、ジャイヴは?」

吾妻「ジャイヴって言うのは〈おふざけ〉という意味もあって、そう聴こえるんだけど、そうじゃない。これまた王道からちょっと反れたところにキャッツ&ザ・フィドルってグループがあって、ジャイヴのプログレと言われてる(笑)。ちょっとラップみたいな歌もあってね。ウクレレみたいな楽器を2本使って、やたらリズミカルなサウンドを聴かせるんだ。ものすごいビートで踊りたくなる。一時期、これに合わせて家の玄関でタップを踏んでたね(笑)。スウィートだしハードだし、いろんなものが入ってる。3,000円の幕の内弁当みたいなもんだ。ジャイヴのサウンドを知りたきゃこれを聴け!」


キャッツ&ザ・フィドルの編集盤『Killin' Jive -Complete Recordings Vol.1(1939-1940)』(Dee Jay)