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第41回 ─ 紳士の国から、超重音ロックがコンニチワ!──UKラウド・ロック最新事情

シーンのホットな近況をレポート

連載
360°
公開
2004/02/05   14:00
更新
2004/02/05   17:43
ソース
『bounce』 250号(2003/12/25)
テキスト
文/bounce編集部

──こんにちは。ロンドンの山口さんですか? いや~、bounce2003年12月号のセレブ特集〈THE CELEBRATED〉は、お疲れさまでした……

山口「お決まりの挨拶なんか、スッ飛ばせっつうの! 今日は〈UKラウド・ロック〉の近況を伝えたくて、電話してんだから。電話代だってバカにならないんだよ」

──スミマセン。でも彼らの元気な様子は、徐々にこちらにも伝わってきてますよ

山口「ストロークスなどネオ・ガレージ系の人気によって、US寄りのパンク系やラウド系がシーンの表舞台に出てきたのが事の始まり。そのころからレコ屋でのコーナー配置とかが微妙に変わってきたんだよね。店の一等地にオルタナティヴ&パンク、ヘヴィー・メタル・コーナーが移ってきたんだ。あとはダークネスの登場かな? 古き良きブリティッシュ・メタルの面影を見た人たちが、どんどんカミングアウトしてるみたい」

──彼らのサウンドに特徴ってあります? なんか〈UKっぽさ〉を感じる部分とか……

山口「う~ん……USのバンドならすぐにわかるよ。音が重くて突き抜けた疾走感があるからね。だからUKはその逆なのかな? どこか暗い、イケイケ度が少なめ、ひねくれ具合も音に出てるかも。どっか抜けきれない部分があるんだよね。パンク系でもちょっとテレが入ってる気がするし、思いっきりバカになりきれないジレンマっていうか……」

──その微妙なスタンスが特色ってことですね。たしかに〈青い〉感じはするけど、そこがまた新鮮じゃないですか? 動き始めたばかりのシーン特有のフレッシュさっていうか……

山口「今回フィーチャーされてるバンドのブレイクは、ギグの評判+ラジオでのヘヴィー・プレイによるところが大きい。ラウド系を好んで聴いていた若いリスナーが、〈自国にもカッコイイのいるじゃん〉と流れ込んできた感じ。夏の音楽フェスやスタジアム級のバンドのサポートによるところもデカイ。見た目もそれなりだから、若い女の子のファンも増えてるよね」

──今後、UKからリンキン・パークのようなバンドが出てくる可能性はあると思う?

山口「まんまやると〈USのコピー・バンド〉だって言われる国だからさ(笑)、逆にUKっぽさを持ってないとダメかもね。おそらくそういう意味だと、ミリオン・デッドやフューネラル・フォー・ア・フレンド、エイティーズ・マッチボックス・Bライン・ディザスターなんかは、UKオルタナティヴのテイストが残っているからバッチリだと思うけど、どう?」

──そのへんの真意をこのコーナーで確認しろってことですよね!!

(協力:山口珠美)