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インタビュー

2011年のアデル現象を考える(3)――カントリー風味が全米制覇の秘訣?

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年12月14日 18:00

更新: 2011年12月14日 18:00

ソース: bounce 339号(2011年12月25日発行号)

文/出嶌孝次



前評判通りに全英1位を獲得した『19』も、当初USでは144位という苦しいスタートだった。が、彼女の出演した「Saturday Night Live」がたまたまペイリン副大統領候補(当時)の出演で異例の視聴率を記録した回だったことからグングン話題を広げ、最終的には全米11位まで上昇している。そもそも万人を惹き付けうる音楽があったから、という前提はさておき、彼女は強運の持ち主でもあるのだ。

で、そんな『19』と運にすら左右されないほどの成功を収めた『21』の最大の違いを考えると、歌心に宿るカントリー〜アメリカン・ルーツ色の増加が挙げられる。何より全米1位に輝いた“Someone Like You”などを共作したのは、ディキシー・チックス“Not Ready To Make Nice”でグラミー主要部門の2冠を獲得したダン・ウィルソン(セミソニック)なのだ。もちろんそのお膳立てを整えたのはコロムビア(アデルのUSでのリリース元)の重役で、チックスやジョニー・キャッシュを手掛けたリック・ルービンに違いない。『19』の時点でディランの“Make You Feel My Love”を披露し、ラカンターズと共演するという前フリもあったにせよ、『21』のデラックス版でレディ・アンテベラム“Need You Now”を歌っているように、その舵取りが意図的なのは明白だろう。そう考えると、今回の『Live At The Royal Albert Hall』でボニー・レイットの神曲“I Can't Make You Love Me”を取り上げていることにも合点がいくのだ。

 

▼文中に登場したアーティストの作品

左上から、ディキシー・チックスの2006年作『Taking The Long Way』(Columbia)、ボブ・ディランの97年作『Time Out Of Mind』(Columbia)、ラカンターズの2008年作『Consolers Of The Lonely』(Warner Bros.)、レディ・アンテベラムの2010年作『Need You Now』(Capitol Nashville)、ボニー・レイットのベスト盤『The Best Of Bonnie Raitt』(Capitol)

 

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