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インタビュー

モーサム・トーンベンダー(3)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年11月07日 12:00

更新: 2003年02月12日 16:35

ソース: 『bounce』 237号(2002/10/25)

文/小野田 雄

なかなかポップなアルバムやなぁ

シビアな自己認識をもって、現実を突き詰めればこその強度とリアリティー、そして、突き詰めたからこそ無限に広がる想像力。『LIGHT, SLIDE, DUMMY』を聴くと、こうした要素は相反するようでいて、実は表裏一体なのだということにいまさらながら気付かされる。メンバーにそんな本作の感想を聴いてみると……。

「個人的には、前半〈ガバァ、ガバァ、ギャーッ!〉ってなっとって、後半が〈じっとり、しっとり〉なっとって、エクストリームな印象が強かったんですけど、最近、ウチで聴きよって〈なかなかポップなアルバムやなぁ〉って思うようになりだして、いっしょに歌ってみたりして(笑)。だから、聴き込むと、いろんな見方ができるなって思うんですよ」(武井)と、どうやら作った本人が当初目論んだ意図や想定した方向性さえ越えたところで響き始めているようだ。エクストリームではあれど、動と静の間にあって、ひとところに止まらずにイメージが移ろっていく――そんな印象は『LIGHT, SLIDE, DUMMY』というアルバム・タイトルにもはっきりと表れている。

「アルバムの曲の中に、イメージみたいな話で〈LIGHT〉っていうのが出てきて、それがすごいいいな、と。〈DUMMY〉っていうのは、それと真逆でネガティヴなイメージもあるけど、それがいっしょくたになってるっていうか、〈SLIDE〉で繋がってるっていうか。そういうイメージがウチらのバンドを表してるなと思って」(百々)。

彼らの歌はなにかしらのメッセージが込められていたり、個人的な想いが綴られた、そんな甘ったるいものではない。しかし、聴き手を突き放したものかというと、そうではない。両極に振られ、確かだと思っていたものが不確かに、曖昧だったものが明瞭になる本作はかけがえのない〈なにか〉を気付かせる、そんな瞬間もしかと刻み込まれている。

「スタジオでガンガン演奏し出すと、その曲を演奏するときの気分に喚起されて、イメージだったり、記憶の断片やったり、いろんな景色が見えてくるわけですよ。だから、もし曲がなかったら、歌う必要のない歌ですよね。やっぱり、人にどうこう言う前に自分、っちゅうかね。人にもの投げても全部自分に返ってくる感覚というかね。普通に生活してると、そんな単純に白黒付けていいんかな?ってことのほうが多いじゃないですか。だから、見る側、聴く側が純粋に曲を聴いて判断してもらいたいんですよ。単純に俺も聴き手としては、自分の物差しで測れんバンドを見たときのほうが〈スゲエ! なんやろ、これ!〉って思うんですよね。だから、いろいろ想像してほしいんですよね」(百々)。

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