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ザンデルリング『マーラー第9&ショスタコーヴィチ第15』『ラフマニノフ第2』グルダ&アーノンクール『モーツァルト』SACDハイブリッド タワレコ限定 2025年11月21日発売

ザンデルリング

コード・オリジナル企画盤 WARNER x TOWER RECORDS
デジタル録音の新SACD化企画 最新作!ERATO、TELDEC音源を最新復刻 名盤3タイトル
最新「Definition Series DIGITAL era」第7弾

国内盤SACDハイブリッド


~没後25年企画となるグルダのモーツァルト・アルバムと、未だ人気の高いクルト・ザンデルリンクのERATO&TELDEC録音2タイトルを最新復刻。本国マスターを使用し最新でマスタリング!

1.ザンデルリンク&フィルハーモニア管、クリーヴランド管/マーラー:交響曲第9番、ショスタコーヴィチ:同第15番(2枚組)
2.ザンデルリンク&フィルハーモニア管/ラフマニノフ:交響曲第2番
3.グルダ(P)、C.コリア(P)*、アーノンクール&RCO/モーツァルト:ピアノ協奏曲第26,23番、
同:2台のピアノのための協奏曲(*)他(2枚組) <グルダ没後25年企画>

Warner音源 ステレオ録音 SACDハイブリッド盤
各税込3,190円(2)、5,280円(1,3) 世界初SACD化(3.のDISC1を除く)
今回の発売のために、最上位の基マスターに当たる本国のデジタルマスターから新規でSACD化
SACD層、CD層別々にマスタリング。一部世界初SACD化
マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
ジュエルケース(2)とスリムケース(1,3)仕様、増田良介氏、矢澤孝樹氏による新規解説付
オリジナル・ジャケット・デザイン使用

2025年11月21日(金)リリース予定
企画・販売:TOWER RECORDS
制作・発売:株式会社ワーナーミュージック・ジャパン   企画・協力:東京電化株式会社

株式会社ワーナーミュージック・ジャパンと東京電化株式会社のご協力による、アナログ録音のSACD化企画「Definition Series(ディフィニション・シリーズ)」に続き、EMIの初期デジタル録音に焦点を当てた新企画「Definition Series DIGITAL era」を2024年5月に立ち上げました。この企画は1980年代初期から約20年分にあたるデジタル録音期のSACD化を行う企画で、これまで複数の別レーベルと同じ内容で始めていましたが、様々な検証を得て、名盤の宝庫であるEMI音源他にも取り組んでいます。第1弾は人気のテンシュテットとベルリン・フィルとの3点を発売し、第2弾ではテンシュテットのマーラー・ライヴ2作を、第3弾ではムーティの'80年代の録音3点、そして第4弾では再びテンシュテットの入魂のマーラー3作、2025年3月には第5弾としまして小澤征爾とバレンボイムのパリでの録音を発売しました。9月リリースの第6弾のティーポの「ゴルトベルク変奏曲」を経て今回の最新第7弾では、初めてERATOとTELDECの音源である人気のザンデルリンクとグルダの名盤計3点を復刻いたします。尚、経緯等含め後述の「今回の制作に関しまして」の一文も参照ください。今回も最新で音楽的見地を持ってマスタリングを行いました。従来のアルバムを比較の上、音質をご確認ください。
本国のオリジナルマスターを使用した最新のマスタリング含め、パッケージとしての作りに拘りました。現在における最高音質を目指して、今回もクラシックの盤歴を輝かしく飾る、まさに名盤中の名盤を復刻します。

<今回の制作に関しまして>
これまでタワーレコードによる当Definition SeriesのSACD企画は、アナログ録音で収録された本国のアナログ・マスターテープを使用して最新でハイレゾ化を行ったマスターを元に復刻を行ってきました。例え過去にSACD化されたことがある音源でも、マスタリング含む工程を最新で行うことにより、従来を超える音質や鮮度を獲得してきたことはご存知の通りです。
しかしながら、1970年代後半から徐々にスタンダードとなったデジタル録音時期、特に巨匠と呼ばれた指揮者や演奏者がまだ多く存在していた最盛期にも多くの名盤が存在します。特に晩年の最高のパフォーマンス時期に収録された盤が、ちょうどデジタル録音の最初期に当たっていたというケースは多く、過渡期のデジタル録音の音質を残念に思うケースも多いのではないでしょうか。録音史的には最盛期とも言えるこの時期の録音スペックは、現在では物足りない(捉えきれていない)のではという指摘があることは確かです。その時期の音源を再生するにはCDスペックが相応しい、もしくは十分であると考える方も少なくありません。
一方、ハイスペックで聴くことができないその"失われた時代"の音質を何とかして向上できないか、という試みもこれまでマスタリングや物理的なCDプレス過程等では多く行われてきました。しかし、元々収録されたスペックや録音状態からアナログ音源を最新で復刻した時と比較すると、アナログ録音の最新復刻のような劇的な改善とまでは至らなかったとも言えます。
そのような中、他社レーベルで“画期的なハイレゾ・アップコンバート技術"の実用化を行っていたことがわかりました。CDへの応用はほぼない状況でしたが、2020年から一部試験的にタワーレコード企画盤で実装化を行い、本格的に2022年からデジタル音源のSACDハイブリッド化企画をスタートするに至りました。その後別のレーベルでの音源でも同企画をスタートさせ市場での好意的な反応も得ることができました。そして旧EMI音源でもさらなる検証とテストを行った結果、元の録音状態にもちろん左右されるものの、概ねハイレゾに耐えうる可能性があることも確認し、このDefinition Seriesでも本国のマスター音源を使用してデジタル録音の高音質化を行い最新のマスタリングを施した上で、満を持してSACDハイブリッド化企画を開始することにしました。
今回のデジタル初期音源復刻では、個々の音質差以上に音場間の向上や音離れが良くなり、解像度も高まりました。また、程度の差こそあれステージが従来より近く感じられ緊密感も増しています。SACD層に限らずCD層でも最新マスタリングを反映させていますので、その効果を確認できると思います。音質差は元の録音状態によることや、最も成功したアナログ録音の最新復刻時のような劇的な変化とまでは言えないものの、従来の復刻に勝るとも劣らない音質を獲得できることを確信し、本格的に企画を進行して行くことにした次第です。レコード史的にもひとつの最盛期にあたる1980年代初期から約20年間分のデジタル録音期にスポットを当てたSACD化新規企画として、新シリーズ名は「Definition Series DIGITAL era」としました。
これにより初期デジタル録音をより良い音でお届けできることになったと思います。"失われた時代"の名盤を失われた音楽に決してさせない、むしろ音楽的に恵まれた時代の音源を積極的に復刻するひとつの重要な方法として今後も様々なチャレンジを図りつつ、豊かな時代の素晴らしい音源をリスナーの元へお届けして行く所存です。                北村 晋(Tower Records Japan Inc.)

~「ディフィニション」とは、解像度や鮮明さ、を表す単語。一般的には「ハイディフィニション」の略称で、主にテレビ画面などにおける表示が、高精細・高解像度であることにも用いられますが、音源におきましても、ハイレゾ化が進んだ現代の音楽環境から求められる要望に応えるべく、タワーレコードがこれまで発売してまいりましたオリジナル企画盤の延長として、新たに定義したシリーズです。
*下記商品の仕様、発売日等は予告なく変更する場合がございます。

ザンデルリング

マーラー:交響曲第9番、ショスタコーヴィチ:交響曲第15番 <2025年マスタリング> (SACDハイブリッド)
/クルト・ザンデルリンク、フィルハーモニア管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団

[TDSA-10022/3 (2SACDハイブリッド) 5,280円(税込)] POS: 4943674435265

国内盤SACDハイブリッド


【収録曲】
<DISC1>
1. グスタフ・マーラー:交響曲 第9番 ニ長調
<DISC2>
2. ドミートリイ・ショスタコーヴィチ:交響曲 第15番 イ長調 作品141
【演奏】
フィルハーモニア管弦楽団 (1)
クリーヴランド管弦楽団 (2)
クルト・ザンデルリンク (指揮)
【録音】
24-25 January 1992, Watford Town Hall, Watford (1)、 17-18 March 1991, Severance Hall, Cleveland (2)
【Original Recordings】
Producers: Tim Oldham (1), Friedemann Engelbrecht (2)
Balance Engineers: Jean Chatauret (1), Eberhard Sengpiel (2)
【原盤レーベル】
Erato

クルト・ザンデルリンクがERATOレーベルに晩年残したアルバム全2種を集成。ショスタコーヴィチは没後50年企画としてもリリース。いずれも得意とした作品でスケールの大きさは特筆!今回初SACD化!デジタル録音のSACD化企画第7弾!新規解説付

 指揮活動晩年に当たる1992年と91年にERATOレーベルに突如収録されたクルト・ザンデルリンクの名演2種を2枚組に集成しました。マーラーは以前の1979年盤と比較してよりスケールが大きくなり、フィルハーモニア管弦楽団の機能性の高さも含め晩年のザンデルリンクの境地が明確に示された、まさに代表盤のひとつです。尚、市販盤ではマーラーの第4楽章がDISC2の頭に収録されていましたが、今回は各DISCに全曲を収納しました。ショスタコーヴィチも再録音ですが、特にこの第15番を幾度となく取り上げた巨匠の最終回答とも言える内容で、曲の本質を紐解いた説得力のある解釈はザンデルリンクならではです。晩年のザンデルリンクの代表的名盤を今回の発売のために、本国のデジタルマスターから新規でSACD化を行いました。SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。
 マーラーはかつてベルリン交響楽団と1979年にETERNAに録音を行っており、この1992年盤は再録音に当たります。ザンデルリンクのマーラー音源は少なく、セッション録音ではこの録音と、ベルリン交響楽団との第9番と「大地の歌」、第10番(クック版)、「さすらう若人の歌」が残されました(交響曲3曲は別レーベルのタワー企画盤のSACDハイブリッドで、0301191BC として2018年に独オリジナル・アナログ・マスターテープより復刻)。実演でも恐らくこれらの交響曲3曲と第4番(1978年のBBCフィルとのライヴ音源あり)くらいであったと思われます。ライヴ音源は1987年の北ドイツ放送響、1982年のBBCフィルとの第9番や、1988年のBBCフィルとの「大地の歌」の映像もありました。他の指揮者と異なり、交響曲はマーラーの最晩年が主というのも珍しく、また第10番(クック版)をレパートリーに入れていたのも貴重です。この1989年盤は基本的な解釈は1979盤や他のライヴ演奏と同じですが、セッション収録によってより精度が上がっているのが特徴でしょう。高機能なオーケストラにより、ザンデルリンクの解釈が徹底されており、この曲の最終回答と言って良い出来です。スタンス的には感情に流されない、音楽的な見地において客観的に楽譜を解釈した演奏と言えます。その意味では正統的な演奏であり、リリース当時は"熱い"演奏が多くの支持を集めた中、今あらためてこのある意味"クール"な演奏は注目に値するかも知れません。
 ザンデルリンクは交響曲でまとまった作曲家の録音は少なく、全集としてはベートーヴェンとブラームス(2種)はありますが、ショスタコーヴィチも全集とまではいかないまでもまとまった録音をETERNAにベルリン交響楽団と残しています。この時の録音もドイツのオーケストラの重厚な響きを基に、他の指揮者にはないスケールの大きい演奏と、ショスタコーヴィチへの親近性を感じさせる解釈を行っていました。今回の再録音となるクリーヴランド管弦楽団との第15番ではさらに熟練された演奏となっており、ショスタコーヴィチが最後の交響曲で示した人生と音楽観を更に深く掘り下げているのは注目に値します。演奏時間が50分を超えるのも異例ですが、初演者であるムラヴィンスキーの透徹した内容と異なりながらも、1本の道で繋がっているように感じさせるのもザンデルリンクの技でしょうか。尚、ザンデルリンクはこの15番を実演で多く取り上げており、ライヴ音源ではベルリン・フィルとの演奏も出ていました。クリーヴランド管弦楽団との演奏ではより細部まで徹底された演奏となっています。2025年のショスタコーヴィチ没後50年の節目を機会に、より深化したザンデルリンクの遺産とも言うべきこの演奏を高音質で確認ください。
 このシリーズでは、デジタル初期の本来のマスターの音質に大きく左右されますがSACD層では伸びのある高域と柔らかなニュアンスと共に解像度の改善を、CD層はまとまったしっかりとした音と共に押し出される実在感ある音色を目指しています。CD自体のポテンシャルも高く、むしろ両方の良さを堪能できるSACDハイブリッド盤としてもお楽しみください。尚、解説書には増田良介氏による新規文章を掲載しました。

※ 世界初SACD化
※ SACDハイブリッド盤
※ スリムケース仕様
※ 2025年最新マスタリング音源使用(本国のデジタルマスターから新規でSACD化。SACD層、CD層別々にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※ 解説:増田 良介氏(新規解説) 、解説書合計12ページ

ザンデルリング

ラフマニノフ:交響曲第2番 <2025年マスタリング> (SACDハイブリッド)
/クルト・ザンデルリンク、フィルハーモニア管弦楽団

[TDSA-10024 (1SACDハイブリッド) 3,190円(税込)] POS: 4943674435272

国内盤SACDハイブリッド


【収録曲】
1. セルゲイ・ラフマニノフ:交響曲 第2番 ホ短調 作品27
【演奏】
フィルハーモニア管弦楽団
クルト・ザンデルリンク (指揮)
【録音】
April 1989, St. Barnabas Church, Mitcham, Surrey
【Original Recordings】
Producer: Martin Fouqué
Balance Engineer: Michael Brammann
【原盤レーベル】
TELDEC

クルト・ザンデルリンクによる大伽藍の超絶名演が初SACD化!ロマン性豊かで、尚且つ悠久の流れを思わせるこの曲屈指の演奏。デジタル録音のSACD化企画第7弾!新規解説付

 ロシアものも得意としたザンデルリンクは当時レニングラード・フィルの指揮者を務めていた1956年にベルリンでDGレーベルへこの曲を録音しており、名盤として現在でも人気があります。それ以来の再録音となったこの1989年録音のTELDEC盤では基本的な作品に対する姿勢はそのままに、より円熟した内容となっているのが特徴で、ロマン性が豊かなこの作品にザンデルリンクならではの解釈が示された録音として、この曲のファンにも強烈なインパクトを残しました。遅いテンポもその一環で、決して弛緩しない流れるような音楽運びはこの演奏でもっとも特徴的です。晩年のザンデルリンクの代表的名盤を今回の発売のために、本国のデジタルマスターから新規でSACD化を行いました。SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。
 旧ソ連での指揮活動時代でのロシア音楽の取組みは同じくレニングラード・フィルと収録したチャイコフスキーの交響曲第4番(DGへのモノラル録音)や後のベルリン交響楽団との同:交響曲第4-6番(DENON)、ETERNAへのペーター・レーゼルとのラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集やショスタコーヴィチの一連の録音等多くの音源でその造詣の深さや親和性の高さが伺え、いずれも重心の低い、重厚さを備えた演奏となっているのがザンデルリンクの特徴と言えます。ラフマニノフに関しても同様で、交響曲第2番以外では第3番のライヴ音源が残されていますが、セッション収録においては再録音はそれほど多くありませんでした。このTELDECへの1989年録音は40年以上経って再録音が行われたもので、首席客演指揮者就任の後、名誉指揮者にも任命されたフィルハーモニア管弦楽団との共演というのも、完成度の高い演奏となっている理由のひとつでしょう。この録音はカットが一部ありながらも全体で約67分という長時間演奏になっているのが特徴ですが、演奏内容は充実しており、長い時間の経過はむしろこの曲が好きな方にとってはかけがえのないものになっていると言えるのではないでしょうか。振幅が大きい割に間延びする要素は一切なく、逆に音の運びがより重層的に増していき、息の長い旋律にさらなる魅力を与えています。それは驚異的なことであり、この曲に関してここまで思い切りのある演奏は他には例がありません。いずれにせよ、ERATOに収録したマーラー等の晩年の2曲に加え、ザンデルリンクの代表盤のひとつとなったことは間違いありません。今回、オリジナルのマスターを基に高音質化することで現在における最良のマスタリングを行い、より緻密にザンデルリンクの意図が把握できる音質を目指しました。
 このシリーズでは、デジタル初期の本来のマスターの音質に大きく左右されますがSACD層では伸びのある高域と柔らかなニュアンスと共に解像度の改善を、CD層はまとまったしっかりとした音と共に押し出される実在感ある音色を目指しています。CD自体のポテンシャルも高く、むしろ両方の良さを堪能できるSACDハイブリッド盤としてもお楽しみください。尚、解説書には増田良介氏による新規文章を掲載しました。

※ 世界初SACD化
※ SACDハイブリッド盤
※ ジュエルケース仕様
※ 2025年最新マスタリング音源使用(本国のデジタルマスターから新規でSACD化。SACD層、CD層別々にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※ 解説:増田 良介氏(新規解説) 、解説書合計12ページ

グルダ

モーツァルト:ピアノ協奏曲第26番「戴冠式」、第23番、2台のピアノのための協奏曲、チック・コリア:
2台のピアノのためのファンタジー、フリードリヒ・グルダ:ピンポン <2025年マスタリング> (SACDハイブリッド)
/フリードリヒ・グルダ、チック・コリア、ニコラウス・アーノンクール、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

[TDSA-10025/6 (2SACDハイブリッド) 5,280円(税込)] POS: 4943674435258

国内盤SACDハイブリッド


【収録曲】
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:
<DISC1>
1. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第26番 ニ長調 K.537「戴冠式」
2. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488
<DISC2>
3. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 (316a)
4. チック・コリア:2台のピアノのためのファンタジー
5. フリードリヒ・グルダ:ピンポン – 2台のピアノのための
【演奏】
フリードリヒ・グルダ(ピアノ)、 チック・コリア(ピアノ) (3-5)
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 (1-3)
ニコラウス・アーノンクール (指揮) (1-3)
【録音】
September (1,2) & June (3-5) 1983, Concertgebouw, Amsterdam
【Original Recordings】
Executive Producer: Heinrich J. Weritz、 Recording Producer: Helmut A. Mühle
Recording Engineer: Michael Brammann、 Assistant Engineer: Christian Feldgen
【原盤レーベル】
TELDEC

<グルダ没後25年企画>
グルダとアーノンクールによる時代を超越した名演と、チック・コリアを加えての鬼才・天才同士の各1983年録音盤を集成。DISC2は初SACD化!デジタル録音のSACD化企画第7弾!新規解説付


 アバドとのモーツァルトのピアノ協奏曲第20,21,25,27番の録音後、1983年9月録音の鬼才アーノンクール&RCOと示したグルダによる最高峰のこれら第23,26番は、円熟という言葉だけでは足りないほどの緩急自在かつインスピレーションに満ちた奇跡の演奏です。互いの信頼関係を基に構築する極上の演奏は超名盤のひとつとして今後も聴き継がれるべき永遠の遺産でしょう。今回の最新復刻では加えて、同年6月にチック・コリアと録音を行った一期一会の「2台のピアノのための協奏曲」他を収録しました。この演奏は三者三様でありながらも奇跡的な融合性を見せる、こちらも世紀の競演です。2枚の名盤を今回の発売のために、本国のデジタルマスターから新規でSACD化を行いました。SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。
 グルダにとってモーツァルトはベートーヴェンやバッハと並んで特別な存在でありピアノ協奏曲の録音も複数存在します。ステレオ以降のセッション録音ではコンサート・ホールに第21番と第27番を、そしてDGに上記アバドと4曲を収録した後、デジタル録音としては最初となった本作が続きます。ライヴでの演奏機会も多く、前述の曲以外では第14番や第24番も演奏しており音源が残っています。また、1986年には弾き振りでミュンヘン・フィルと第21番と第27番のライヴ音源も自主制作盤から発売されていました。このTELDEC音源では初の共演盤となったアーノンクールとの組み合わせが話題となった一方で、当時のアーノンクールの古楽アプローチとグルダの音楽性とのギャップが当初は懸念されていましたが、実際の競演では驚くほどの協調性と、音楽的ベースの部分での互いの共感を基とする構築がものの見事に昇華されており、耳にしたリスナーは驚きを持ってこの新たに加わった盤に高い評価を与えたと思われます。それはグルダの実践的な経験から来るものなのか、アーノンクールの対応力の高さによるものなのかは想像の域を出ませんが、この盤だけではないとは言え、リスナーにとってもその後のアーノンクールの幅広い分野への進出と評価の確立において、ひとつの布石となったことは間違いないでしょう。
 DISC2のチック・コリアとの三者の共演も当初驚きを持って迎えられました。元々グルダのJAZZへの興味と進出はamadeo盤等で認知されていたとは言え、実際セッション録音では初めての共演で尚且つモーツァルトを演奏することは未知の経験であり、クラシック以外のジャンルのリスナーも多大な興味を持ったと思われます。両者は前年の「ミュンヘン・ピアノの夏」で初共演であったこと、その時がきっかけで翌年のこの録音が実現したことの詳細は矢澤孝樹氏による今回の解説に詳しく掲載されていますが、まさに一期一会でした。リリース時、アーノンクールの指揮と伝統あるロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団というのも大いにギャップとなり、さらに話題になったことは記憶に新しいです。モーツァルトだからこそなり得たとも言え、形式とは何か、演奏とは何かを問いかける録音にもなりました。今回、高音質盤としての復刻により、再構築したバランスを基に、当時の濃厚な雰囲気も従来盤以上に感じ取れることを期待します。
 このシリーズでは、デジタル初期の本来のマスターの音質に大きく左右されますがSACD層では伸びのある高域と柔らかなニュアンスと共に解像度の改善を、CD層はまとまったしっかりとした音と共に押し出される実在感ある音色を目指しています。CD自体のポテンシャルも高く、むしろ両方の良さを堪能できるSACDハイブリッド盤としてもお楽しみください。尚、解説書には矢澤孝樹氏による新規文章を掲載しました。

※ 世界初SACD化(3-5)
※ SACDハイブリッド盤
※ スリムケース仕様
※ 2025年最新マスタリング音源使用(本国のデジタルマスターから新規でSACD化。SACD層、CD層別々にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※ 解説:矢澤 孝樹(新規解説) 、解説書合計12ページ