最高に美しい青春映画。天沢聖司にスポットが当たりがちではあるが、彼の祖父の西司郎は素晴らしき名言を数多く残している。なかでも雫に対し「原石を見つけて、時間をかけて磨いていくこと。また、磨くとかえってつまらないものになってしまうものもある。また見えない場所にもっと宝石の原石が眠っているかもしれない。」といった旨の発言をする。これは全創作者に対しても共通する概念であり、真理である。0から1にする作業、いわゆるモノを生み出す作業を通過して誕生した作品はまさに汗と涙の結晶なのだ。だからこそ人を揺さぶり感動させるエネルギーを含蓄しているのだ。とそんなことを暗に示してくれた気がする。