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朝比奈隆 最後のブルックナー (交響曲第4,5,7-9番)<タワーレコード限定> / 朝比奈隆、他

マエストロの1990年代中頃までの録音と比較すると、5番と8番が匹敵、4番と7番がわずかに物足りず、9番(ことに第1楽章)が残念という印象です。全体として間の取り方が少々短くなり、その分スケールが小さくなったように感じられます。他の方もコメントしている通り5番と8番を各2枚に収録しているのは無駄に思え、2曲3枚としてその分価格を下げてほしかったです。

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ハーゲンさんが書いたカスタマーズボイス

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(全43件)

SACD層の音質は期待通りです。さらに、初出のCDで2分されていた第2幕と第3幕が各々Disk1枚に収録されるなど、音質面以外でも改善が図られています。高価ですが、買い直す価値は大きいと思います。星一つ減にした理由は、「ワルキューレ」全曲においてコメントしたように、ジャケットの大きさによります。LP用のサイズのため、とにかくかさばります。さらに、「ワルキューレ」の時に述べ忘れましたが、宅配用のダンボールケースがあまりにも大きく(かつてのLP全曲セットが収納可能なサイズ)セブンイレブン受取にしているため持ち帰るのが大変でした。環境への配慮からも、もっとコンパクトなケースにしてほしいです。

LP以来3度目の購入になります。SACD層の音質については期待通りで、本録音同様に完成度の高い「黄昏」もこのレベルになることを期待しています。録音当時ホッターとフリックは既に声のピークを過ぎていたと思われますけれど、初発時のCDと聞き比べると、他所でのコメントにもあるように声が若返ったような感があります。高額ながら、私にとってはこの改善だけでも買い直した価値があり、もはやCDに戻る気はおきません。星1つ減にした理由は、ケースがかさばり収納に困るためです。あえてLPと共通のサイズにせず、せめてこの半分にしてほしかったです。次回の発売時には通常のサイズのケースになり、価格も下がることを期待します。

既に語りつくされた歴史的録音であり、音の状態も録音時期を考えると極めて良好です。拙宅の平凡な装置で聞く限り、SACD化しなくても充分と思えるほどです。残念なのはLP初出当時の解説(貴重な資料)が完全に姿を消し、(失礼ながら)通り一辺倒の内容の解説が添付されているのみという点で、これにより星1つ減としました。これがタワーレコードの企画であれば、あの資料も復刻されたのではと想像します。なお、ラサールSQにはベートーヴェンの中期とバルトークの6曲の録音も残してほしかったです。

前編同様、様々な気付きのある内容です。前編への私のコメントを著者が意識したとは全く思いませんけれど、本編ではブルックナーとドヴォルザークの作品が各々複数取り上げられ、オペラがあまり取り上げられていない理由がp.268とp.346に述べられています。さらに、前編と比べ1970年代~1980年代前半の録音の割合が増加しているようです。ただし、読後直ちに購入したくなった録音が皆無なのは前編と同様で、この点では私にとって著者が前書きで述べているように「実用に適さない」内容です。

主役クラスがアダム以外同じ役での全曲録音がなく、この点のみでも貴重です。アダムを含め皆、期待通り、特にシリアは期待以上の出来と思います。解説書の内容からすると、ヴィーラントが健在であればシリアが'68年以降のバイロイトでブリュンヒルデを演じたのではと想像してしまいます。その解説書ですが、不正確な記載や誤字(変換ミス?)が散見されます。さらに、第2幕がCD3面に分割されています。先に発売されたトリスタン全曲と比べ高価ということもあり、この点を考慮したほしかったです。以上より星1つ減とします。当時のライブとしては良好なステレオ録音ながら、解説書にある通り私の平凡な再生装置では音揺れが複数箇所で感じられます。

録音されて55年目となりますが、イゾルデとブランゲーネのコンビは依然として本録音が最高と思います。マルケ王は、この時期であればホッターかクラスを起用して欲しかったです。リマスタリング良好という印象です。但し、ケース(ジャケット)の構造に問題があるため星一つ減にします。特に両端のディスクが極めて取り出しにくく、作製社の感覚を疑います。この類の造りはやめてほしいです。BDにのみLP以来となる第3幕のリハーサルが収録されています。

LP486枚・100曲ほどについて、著者の思いや嗜好が率直に述べられているという印象です。ブルックナーとドヴォルザークが皆無でオペラがこれに準じ、1950~1960年代前半の録音が大半というある種の偏りがあります。私のLP以来の収集歴との重複は2%未満です。初出がLPで録音状態が良く、かつCDとして入手しやすい1970~1980年代前半の録音がもっと取り上げられていればというのが、星一つ減の理由です。

マエストロの1990年代中頃までの録音と比較すると、5番と8番が匹敵、4番と7番がわずかに物足りず、9番(ことに第1楽章)が残念という印象です。全体として間の取り方が少々短くなり、その分スケールが小さくなったように感じられます。他の方もコメントしている通り5番と8番を各2枚に収録しているのは無駄に思え、2曲3枚としてその分価格を下げてほしかったです。

発売延期のためだいぶ待たされました。演奏・録音とも高水準ながら、なぜか「完全生産限定」なのとCDを取り出しにくい紙ケースのため星一つ減とします。このての造りはやめてほしいです。演奏については期待以上で、クライバー&ドミンゴ以来の名演と思います。個人的な好みとして、指揮&オケの細部における切れ味がさらに鋭く、オテロ役の声がもう少し力強く、デスデモナ役の声がもう少し柔らかければという感はあります。

「グレ」はSACD化を待望していた録音の一つです。さすがに最新録音並みとまではいきませんでしたが、これまでの数回にわたるCD化における物足りなさがようやく解消され、晴れて私にとっての永久保存版になりました。解説書(英語のみ)の内容がほぼ曲自体についてのみなのが残念ですけれど、念願がかなったので星五つとします。

第2楽章と第3楽章の時間表示が逆ではと思いましたが、表示の通りです。このため、私の好みからすると第2楽章においては鋭さや勢いが、第3楽章においてはゆとりや間合いが各々もう少しほしいところです。このような解釈もありとは思いますけれど、残念ながら繰り返し聞く気になれぬため星二つ減とします。

本録音の復刻盤を全て聴いてはいないこと及び当方の平凡な再生装置で聴いてということを前提に、以下コメントします。本録音の復刻盤の中では音響的に最も聴きやすく不満が少ないです。この時期のライブ録音としてはノイズが気にならずダイナミック・レンジも予想以上です。これだけの音質であれば、「思い残すことがないよう万全を期し」て初めから高品質CDで出してくれればと思ってしまいます。

国内盤を購入したのでこちらでコメントします。印象としては昔LPで聴いたアバド・CSOの演奏をさらに突き詰めた感があります。予想通り高評価を得ていますが、このコンビの「悲愴」(好きな曲でないためコメントしていません)における大胆な踏み込み、振幅の大きさといったものが今ひとつ感じられないため星一つ減とします。本曲でこそあのような演奏を繰り広げてほしかったです。80分以上の収録による問題はないようです。

正規での初出が大半で興味深い内容であり、ニルソンに限れば星5つで圧巻です。気になった点は以下:CDを取り出しにくい、対訳はネット対応を含めなし、ステレオ全曲は73年野外と76年のみ、「トリスタン」67年と73年の第2幕に省略あり、「フィデリオ」は歌の部分のみ。あと、願わくは「黄昏」全曲とクライバー指揮の77年「エレクトラ」が収録されていればというところです。

カラヤンによるwagner録音のベスト、カラヤン美学の頂点の一つと高く評価したいです。歌手はクナ'62年盤を全体としてやや上回る気がします。久々の再発で高品質CDかつ価格が安くなっていますが、解説とトラックの見直しにも配慮してほしかったです。対訳はネット対応を含めなしで、この点も不満です。以上の理由により、星一つ減とします。

BPO初の”グレ”の録音ということで期待して聴きいたのですが、演奏・録音とも期待以下で多々不満が残りました。この作品に私の期待するものとラトルの解釈との間に、かなりのずれを感じます。場違いな解釈と評しては言い過ぎかもしれませんが。個人的にはブーレーズとギーレンの録音が”グレ”のツートップです。

長かった入荷待ちの後にようやく届き、少しずつ聴いています。全て語り尽くされた録音なので今更ですが、個人的にはブラ4とこうもりが特に素晴らしいと思います。トリスタンはCD3枚になってから初で、リマスターの影響もあってか良い方向に印象が変わりました(特にD.F=Dのクルヴェナール)。ですが、プライスのイゾルデは今もってこの録音限りの感があり、リゲンツァであったらという当時からの思いは変わりません。

録音されて51年目となりますが、イゾルデとブランゲーネのコンビは依然として本録音が最高と思います。マルケ王はこの時期であればホッターかクラスを起用して欲しかったです。リマスタリング良好という印象です。但し、ケース(ジャケット)の構造が劣悪なため星一つ減にします。特に両端のディスクが極めて取り出しにくく、作製社の感覚を疑います。BDにのみLP以来となる第3幕のリハーサルが収録されています。

第3幕「名乗りの歌」の後に省略があるため、星1つ減とします。幕切れがあっけなく、不要であったと思います。歌手は揃っていて、特にエルザ役のニールンドが素晴らしいです。フォークトも良い出来と思いますが、私の好みからするともう少し力強さとメリハリがほしいです。シュトルックマンは根っからのバスでないため、テルラムント役との声の対比がやや弱いです。という具合で、高水準ながらやや物足りなさを感じます。

カラヤンが残したWagner作品の全曲盤ではこれがベストと思います。クナとは異なる耽美的な表現が、ベルリン・フィルの威力と相まって見事です。歌手では「歌うグルネマンツ」の代表とも言えるモルが際だっています。これまた美しい歌唱で、クナ'62年盤でのホッターの「語るグルネマンツ」とは対極の表現という感があります。録音も優秀ですが、そろそろ更なる高音質化を期待したいです。

オリジナルの解説書が復刻されていますが、字が小さいうえ印刷も不明瞭です。トラックもオリジナルのままで、もう少し細かく刻んでほしいです。以上により星一つ減にします。ですが、バーンスタインのオペラ全曲録音では演奏録音ともこれがベストで、スケールが大きく緩急自在の指揮ぶりが見事です。遅すぎと感じる方もいるかもしれませんが。歌手は、ベーレンス以外満足のいく出来で、同時期のクライバー盤を上回ると思います。

カラヤンのRing全曲では本作がベストの出来と思います。G.シュトルツェのミーメがショルティ盤の上を行く最高の名唱です。J.トーマスは声に若さがあり、'60年代のヴィントガッセンより好ましく感じます。「黄昏」でも彼を起用してほしかったです。T.スチュアートもワルキューレを上回ります。カラヤンの指揮は前半2作と比べさらにに気合いが入ったようで、ベルリン・フィルの威力と相まって聴きごたえがあります。

旧東ドイツ・レーベルでの録音ということもあってか国内盤が出たことはないという記憶ですが、ケーゲルの遺産のなかで注目すべきものの一つと思います。ドッシリ構えたスケールの大きな演奏で、聞き応えがあります。ラトル盤あたりと対極にある解釈なので好みが分かれそうですが、「グレ」のファンには一聴をお勧めしたいです。歌手は女性二人が良い出来で、ワルデマール役のM.ユンクに声の衰えが感じられるのが残念です。

クーベリックの気力が充実していた時期の録音の一つと思います。LP時代の全曲盤では本盤を最も愛聴し、次いでカラヤン盤というところでした。歌手もG.ジョーンズを除き高い水準の出来です。当時としては録音良好だったので、リマスターないしSACDでの再発を期待します。個人的な思いとしては、J.キングに引き続きトリスタン役にも挑んでほしかったです。

カラヤンのRingで主役級の歌手は「黄昏」が最も弱いと思います。ブリリオートは声が非力かつ経験不足で、明らかにミス・キャスト。ここはJ.トーマスを起用してほしかったです。リッダーブッシュも経験不足で、5年後であればはるかに周到な歌唱が可能だったはずです。デルネッシュは声の力ではヴァルナイと比べ、高音の輝きではニルソンと比べ各々聴き劣りし、物足りません。脇役陣の充実との落差が大きいです。

LP時代に最も気に入っていたブル7が本録音です。最初に入手したシューリヒト盤における不満は解消され、2枚組であったので第2楽章の中断の無いのがありがたかったです。1960年代後半としては録音優秀で、チェコフィルの弦も見事です。前半の2楽章が最高の出来で、これに第3楽章で鋭さが、第4楽章で深さが各々もう少しだけあれば不朽の名演になったと思います。初出のCDと比べ、音の状態も向上しています。

先の評者に同意で、解像度が上がり、朝比奈のブルックナーのファンであれば買い直しの価値ありです。初発のLPを聴いた頃の記憶を呼び起こしながら、初出の第1楽章の後の拍手も含め楽しみました。朝比奈のブルックナーに否定的な方には無縁の録音かもしれませんが、若き日にすり込まれてしまった?私としては、ブル7に関してはこれとマタチッチ・チェコフィルの録音が双へきです。

初発のLP以来の愛聴盤で、LP時代は本録音とカラヤン&ベルリン・フィル盤をよく聴きました。1981年の来日公演の思い出もあり(衝撃的な演奏で、フレーニのソロが最高でした)、私にとっての本曲のファースト・チョイスが本録音です。最大の不満は録音にあり、当時のDGの水準をかなり下回っている気がします。こうしたこともあり、SACD化を期待する録音の一つです。

少なくとも3種あるムーティによる同曲の録音では、本盤がベストと思います。ムーティの円熟を感じさせます。合唱はスカラ座のほうが上でしょうが、この差が致命的な欠点にはなっていません。録音良好で、こうした大曲の場合は大きなアドバンテージになります。個人的には本番とアバド・スカラ座盤が本曲のツー・トップで、次いでカラヤ&ンベルリン・フィルというところです。

ワーグナーファンにはとても興味深い内容ですが、1920年代の録音は時に聴き苦しいこと及び歌手に偏りが感じられるため、星一つ減とします。レーベルの事情もあると思いますが、ニルソン、ルートヴィッヒ、ロレンツ、ナイトリンガー、フリックあたりの収録が皆無あるいはごくわずかです。解説p.19の写真はメルヒオールになっていますが、どう見ても女性で、フリーダ・ライダーと推測されます。

この価格であれば、「グレ」と「モーゼ」を聴くだけでも元が取れるという気がします。録音には確かにばらつきがあり、「グレ」(超名演!)あたりはやや物足りなさを感じさせます。内容に全く問題はありませんが、解説や対訳がないため、多数収録されている声楽曲は多くの日本人にとってとっつきにくいと思います。この点を考慮し、あえて星一つ減とします。

トリスタン役のブリリオートがあまりにもお粗末で興ざめです。クライバーが何故このような歌手を2シーズンにわたり起用したのか、とても不思議に思います。当時FM放送で聴いた記憶では翌年(1976年)のヴェンコフの方が良いできだったので、こちらをオルフェオあたりが正規盤としてリリースすることを心待ちにしています。音源は残されているはずです。

長らく幻の存在であった録音がはれて聴けることに感謝です。クナのWagnerに関心のある方は必聴と思います。当時のライヴとしては良好な録音ですが、時代を感じさせるため星1つ減とします。歌手は1950年代後半のバイロイトの方が上という気がしますが、ヴァルナイが聴きもので声の威力が素晴らしいです。解説書にある写真も興味深く、カラヤンはどんな思いでクナに相対していたのかと想像してしまいます。

正規録音のRing全曲で最も歌手の揃っているのが本盤と思います。ホッター、ナイトリンガー、ウーデ、グラインドルと揃った男性低音陣が最高です。録音もこの時代のライブとしては良好です。ですが、1950年代のクナのライブと比較すると、指揮に物足りなさを感じてしまいます。これが1956年のクナ指揮の上演であったらと、無いものねだりをしたくなります。このため星1つ減にしますが、間違いなく歴史的名盤です。

評価の高い録音であることは承知していますが、個人的には期待以下でした。歌手への不満が大きいです。プライスは声が非力、コロは特に第1幕が歌い込み不足のようで時に軟弱、F=Dは声の衰えが感じられ老人でないはずのクルヴェナールには不適、ファスベンダーはクールにすぎます。クライバーの指揮も、ライヴの海賊版(バイロイト、ミラノ)と比べると妙におとなしく、燃焼不足に思えます。

本曲の不滅の名演と思います。ニルソンとルートヴィッヒのコンビが最高です。細かなことを言えば、ベームの指揮が前のめり気味で時にテンポが早すぎる、ヴィントガッセンに声の衰えと歌い崩しが感じられる、タルヴェラは声も歌唱マルケ王に不向きといった不満はありますが、演奏全体から受ける感銘の大きさはこうした欠点をはるかに上回ります。初めて本曲の全曲を聴こうという方へのファースト・チョイスとしておすすめです。

ハーグ・フィルとの録音よりテンポが遅めで、第2楽章も早すぎるという感はありません。オケの出来はこちらの方が(当然ながら)遥かに上で、期待通りの名演と思います。シューリヒトのブルックナーと波長が合う方には強くおすすめです。1960年代のライヴとしてはまともな音質ですがそれ以上ではなく、かつモノーラルなので星一つ減とします。

定評ある名演のSACDがこの価格なので、間違いなくお買い得と思います。ですが、ジャケットのあまりの扱いにくさにより星一つ減です。とにかくディスクを取り出しにくく、傷をつけないように注意すると大変な仕事になります。製作社の神経を疑います。

このコンビによるマーラーで屈指の名演と思います。マーラーをもはや古典としてとらえているような骨太の演奏で、スケールも雄大です。2004年のフランス国立とのライブも個人的には好きですが、より個性が強い(特に第3楽章)感じがするので、ハイティンクによる本曲の録音では本盤を第一にお薦めしたいです。ベルリン・フィルによる本曲の録音という観点からしても、カラヤン盤あるいはラトル盤より気に入っています。

内容(断片が多い)及び録音状態を考慮するとマニア向けという気がするので、星二つ減にします。しかしながらドキュメントとしての価値は高く、1944年のドレスデンという時代と場所(翌年2月に大空襲!)及び当時の演奏家の心情を思うと冷静には聴けなくなります。録音は9月のテイク(ワルキューレ、タンホイザー)の方が12月のテイク(その他)より良好で、特にロレンツのジークムントが聴きものと思います。

「グレ」の主な録音のなかでは本盤とブーレーズ盤が双璧と思います。歌手はブーレーズ盤の方がやや上回るという気がします(道化師クラウス、最後の語り手あたり)が、録音は本盤の方がはるかに優秀で、曲の美しさに思わず聞き惚れてしまいます。「グレ」のファンで本盤を未聴の方には強くお薦めしたいです。アバド盤やラトル盤といったスッキリ系が好みの方には合わぬ可能性がありますけれど・・・。

いま一つ話題になっていない感がありますが、ハイティンクの晩年を代表する録音の一つとして評価したいです。個人的にはヴァント指揮のもの(ベルリン・フィル、ミュンヘン・フィル)より肌にあいます。録音も優秀で、この点は同じSACDでもシューリヒト盤(ウイーン・フィル、EMI)の遥かに上を行きます。

既に語りつくされた感のあるRingですが、この価格であればお買い得と思います。カラヤンの指揮は気合十分で、ベルリン・フィルの威力もさすがです。問題は歌手で、主役クラスの声の非力さ(ヤノビッツ、ブリリオート)や経験不足(ブリリオート、リッダーブッシュ)が目立ちます。このため星1つ減とします。脇役クラスは充実しており、ノルンあたりはすばらしいのですが。

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