フォーマット |
SACDハイブリッド |
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構成数 |
2 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2020年07月22日 |
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規格品番 |
PROC-2292 |
レーベル |
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SKU |
4988031387269 |
※限定盤。世界初SA-CD化。SA-CDハイブリッド盤
※2020年最新マスタリング音源使用(英Classic Soundにて、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープからダイレクトにDSD変換とマスタリングを行い、SA-CD層用のDSDマスターを制作。CD層用にはこのDSDマスターから44.1kHz/16bitにPCM変換を行いCDマスターを制作。アナログ・マスターテープはその経年劣化と保存状態に応じて、可能な範囲で入念な修復作業を行った後に変換作業を実施)
※オリジナル・ジャケット・デザイン使用(ブックレットに他のジャケットも掲載)
※通常ジュエルパッケージ仕様
※盤印刷面:緑色仕様
※解説:山崎浩太郎氏(新規序文解説)他、解説書合計16ページ
DECCAにオペラを含む多くのリヒャルト・シュトラウス作品を録音したショルティによる、アナログ収録の管弦楽作品5曲を2枚に集成しました。1972年のシカゴ交響楽団との「ドン・ファン」から、1979年、アナログ録音末期の珍しいバイエルン放送交響楽団との「アルプス交響曲」まで、'70年代のDECCAによる優秀録音の変遷もわかる、盛り沢山の2枚組です。5曲すべてが今回世界初SA-CD化となります。
シカゴ響との3曲は、まさにオケの最盛期と言える時期の収録で、「ツァラトゥストラ」や「ドン・ファン」はカラヤンのDECCA盤や当時ほぼ同じ時期に出たDGのカラヤン&ベルリン・フィル盤のライバルとなった豪快な演奏としても評価が高い音源です。よりストレートで、特に金管楽器の鮮烈な響きに当時憧れた方も多いのではないでしょうか。録音も極めて鮮烈で、空気を切り裂くようなハーセス主導のトランペット群とショルティのリズム感ある打点を中心に、DECCAによる鮮明な録音が加味されることによって、シュトラウスの効果的なオーケストレーションが解明される様は圧巻の一言です。それに対しウィーン・フィルとの、重厚感がありながらもそれ以前の録音時とは異なるしなやかさも持ち合わせた「英雄の生涯」も絶品で、長らくこの曲の最上位に位置する名盤のひとつとして評価されてきました。さらにDECCAとしてはウィーンなどでは既にデジタル録音がスタートしていた時期に収録された「アルプス交響曲」は、その後カラヤンもデジタル初期に録音を行ったものの、当時としては録音が少なく、DECCAによる録音であったこともあり、こちらも初出時より定評があった盤です。演奏時間は44分ほどと、他の演奏より早いテンポで進むのはショルティらしいですが、様々な場面の描写と、劇場的なまでに効果を高める手腕は従来同様に見事で、SA-CDで聴くべき筆頭格の録音です。DECCAの優秀さが、今回の復刻でより顕著に感じることができます。
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構成数 | 2枚
R.シュトラウス:管弦楽作品集
<DISC1>
1. 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 作品30、
2. 交響詩「英雄の生涯」 作品40
<DISC2>
3. アルプス交響曲 作品64
4. 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」 作品28
5. 交響詩「ドン・ファン」 作品20
【演奏】
シカゴ交響楽団(1,4,5)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(2)、バイエルン放送交響楽団(3)
サー・ゲオルグ・ショルティ(指揮)
【録音】
1972年5月9日 イリノイ州、クラナート・センター(5)、
1975年5月13-15日 シカゴ、メディナ・テンプル(1,4)、
1977年3月28-30日、1978年3月6日 ウィーン、ゾフィエンザール(2)、
1979年9月9日&10日 ミュンヘン、ヘルクレスザール(3)
【原盤】
Decca
【Remaster】
DSD Remastered by Classic Sound, 5/2020
英Classic Soundにて、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープからダイレクトにDSD変換とマスタリングを行い、SA-CD層用のDSDマスターを制作。CD層用にはこのDSDマスターから44.1kHz/16bitにPCM変換を行いCDマスターを制作
【Original Recordings】
Recording Producers: Ray Minshull (1,4), Christopher Raeburn (2), Tom Mowrey (3), David Harvey (5)
Balance Engineers: James Lock (1,2,4,5), Kenneth Wilkinson (1,4,5), Stanley Goodall (3), David Frost (3), Nigel Gayler (3)
【First LP Release】
SXL6581 (5), SXL6749 (1,4), SET601 (2), SXL6959 (3)
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1.[SACDハイブリッド]
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2.[SACDハイブリッド]
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ショルティが1970年代に録音したリヒャルト・シュトラウスの管弦楽曲をSACDハイブリッド化。黄金コンビを築いたシカゴ響との3曲では《ツァラトゥストラはかく語りき》が破格。定評ある金管のみならず、Samuel Magad率いる弦楽器の透明度と深いうねりに心奪われる。ウィーンフィルとの《英雄の生涯》は楽団のポテンシャルが全開で量感のある艶やかなサウンドが生き生きと脈動する。キュッヒルのソロは鋭敏かつ伸びやか。バイエルン放送響を起用した《アルプス交響曲》は速いテンポの中での陽陰のコントラストが鮮烈。今回の復刻によりショルティが形作る横の流れの美や各楽団の高い総合力を改めて実感した。
intoxicate (C)中川直タワーレコード (vol.147(2020年8月20日発行号)掲載)
生で見たショルティの指揮は剛腕でオケから音を絞り出す様だった。R・シュトラウスの知遇を得た思い出の地のオケを健脚でガシガシ山登りさせるアルプス…はその記憶を蘇らせてくれる。1月にN響でソロを弾いたお馴染みのキュッヘルさんの若き日の甘美なソロが聴ける英雄…は最高。シカゴの名人たちの胸のすくようなサウンドを楽しめる3曲も楽しい。
