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連載/コラム

第32回 ─ POWER POP

連載: Di(s)ctionary

掲載: 2008年11月06日 00:00

更新: 2008年11月06日 19:29

ソース: 『bounce』 304号(2008/10/25)

文/吾郎 メモ

さまざまな音楽ジャンルを丁寧に教えてくれる誌上講座が開講! 皆さん、急いでご着席ください!!

I パワー・ポップの成り立ちと特徴

 今日の講義は〈パワー・ポップ〉についてです。〈パワー・ポップ〉って意外とよく使われる言葉だけど、どんなサウンドを指すものなのか正直よくわからないって人も多いんじゃないでしょうか?

 もともとは、60年代にザ・フーのピート・タウンゼントが自分たちの音楽をパワー・ポップと表現したのが始まりとされていますが、一般的に広まったのはパンク・ブームの後、ナックやロマンティックスなどのポップなバンドが台頭してきた70年代終わりから80年代初めの時期。なので、パワー・ポップは〈パンク以前のもの〉〈パンク以降のもの〉と、大きく2つに分けることができます。パンク以前のものとしてはラズベリーズやビッグ・スターが有名ですね。また、バッドフィンガーあたりも現在ではパワー・ポップの要素を持ったバンドとして聴かれていますし、さらにルーツを辿ると、先ほどのザ・フー、ビートルズ、ホリーズなどのブリティッシュ・バンドに行き着くのです。

 では、具体的にどんな音を指すのでしょうか? パワーがあってポップ――だとそのまんますぎますかね。もう少し詳しく説明すると、ハードめのギターを中心としたロック・サウンドに、キャッチーなメロディーを持つ歌を力いっぱい乗せる、という感じでしょうか。でも、ただ単に力強ければいいというわけではなくて、そこに胸がキュンとするような甘酸っぱさがあることも大きなポイントなんですよ。

 80年代初頭に大きな流れとなったパワー・ポップはその後も発展を続け、90年代にはヴェルヴェット・クラッシュやポウジーズ、ジェリーフィッシュなどに引き継がれていきます。そしてウィーザーの出現によってさらなる黄金期を迎えることとなるのです。

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