■TRICERATOPS
パブ・スペースで行われたa flood of circleのステージを挟み、続いて登場したのはTRICERATOPS。跳ねるビートでしたたかに踊らせる“LOONY'S ANTHEM”、bounce records(タワーレコードのレーベル)からリリースされたミニ・アルバム『TRICERATOPS』収録の初期代表曲“Raspberry”、メロディアスなライヴ定番曲“Groove Walk”と畳み掛け、フロアを一気に沸騰させる。
「ミラクル☆トゥナイトへようこそ! デビューのときから共にずーっとこの音楽の世界を歩んできたGRAPEVINEと同じステージに立てて光栄です。同期で一番好きなバンドです(笑)。GRAPEVINEと2マンって、たぶん初めて。10年ぐらい前に神戸でやったことがあるっていう噂があるんだけど、噂だから! 3マンだったっていう話もあるし。だから今日が初めての2マンってことでいいよね」と、ヴォーカルの和田唱によって、なかば強引に今日が初2マンということに……。
中盤では、ニュー・アルバム『MADE IN LOVE』のなかから蒼くせつなく疾走する“PHOTOGRAPH”や穏やかなグルーヴが心地良い“僕らの一歩”を披露し、やや凪ぎのムード……かと思いきや、“Mirror”では怒涛のファンク・タイムへ突入! 漆黒のビートを走らせながら、三人のプレイヤヴィリティーが火花を散らすハイテンションのプレイを繰り出し、観客を魅了する。
「俺たちも、GRAPEVINEも、ずーっと音楽続けてくから!」。
満員のオーディエンスの前でそう誓ったあとは、いよいよクライマックスへ。軽快な“MADE IN LOVE”からグルーヴィーな“GOING TO THE MOON”へと立て続け、アッパー極まりない“トランスフォーマー”では会場全体でのシンガロングが飛び出す盛り上がりぶり。そしてラストは“FUTURE FOLDER”の攻撃的なダンス・ビートでフロアを完全にコントロールし、ステージは終了した。
ここ数年は多種多様なダンス・ロックが世界を席巻しているが、彼らは10年以上前からファンクやディスコを搭載した陽性の〈踊れるロック〉を更新し続けていたわけで……。そのキャリアをまざまざと見せ付ける、驚異的にフィジカルなパフォーマンスだった。
TRICERATOPS 〈ミラクル☆トゥナイト〉 セットリスト
1. LOONY'S ANTHEM
2. Raspberry
3. GROOVE WALK
4. PHOTOGRAPH
5. 僕らの一歩
6. Mirror
7. MADE IN LOVE
8. Going To The Moon
9. トランスフォーマー
10. FUTURE FOLDER
▼TRICERATOPSの作品
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・TRICERATOPS(インタヴュー/「bounce」誌 251号より転載)