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第30回 ─ JAM BAND

第30回 ─ JAM BAND(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2008/09/11   00:00
更新
2008/09/11   17:53
ソース
『bounce』 302号(2008/8/25)
テキスト
文/大石 始

II それでは実際に聴いてみよう! その1


PHISH 『A Live One』 Elektra(1995)
膨大な枚数が発表されているライヴ盤シリーズ〈Live Phish〉にも必聴作が多いけど、最初の一枚としては94年のライヴを収めたコレを。ファンクも呑み込んだ重心の低いグルーヴ、アメーバのように形を変えていくジャム、それらが化学反応を起こすマジカルな瞬間を収めた名盤!


MEDESKI, MARTIN & WOOD 『Combustication』 Blue Note(1998)
NYの先鋭ジャズ・シーンから登場したMMWは、むしろジャム界隈に〈発見〉された存在。不定形なグルーヴの凄まじさが彼らをシーンの頂点に押し上げることになったんだね。DJロジックも参加した本作は、シーンを別次元へと導いた金字塔的な一枚。


THE OTHER ONES 『The Strange Remain』 Arista(1999)
デッドの解散は中心人物だったジェリー・ガルシアが死去したことが直接的な要因だったんだけど、ジェリー以外のメンバーを中心に結成されたのがこのバンド。別掲のスティーヴ・キモックが披露する気持ち良すぎなギターも聴きどころで、涙モノのライヴ盤だよ。

THE STRING CHEESE INCIDENT 『Carnival '99』 SCI Fidelity(2000)
もしかしたら、いちばんジャム・バンドらしいバンドは彼らかも。ブルーグラスなどアメリカのルーツ音楽にレゲエやラテンなどをブチ込み、それをサイケデリックに表現。そんな特異な個性はこのライヴ盤で確認を。ただし、現在活動休止中……残念!


SOULIVE 『Turn It Out』 Velour(2000)
MMWがジャム・バンド愛好家の〈ジャズ耳〉を鍛えていた頃、NYから突如登場したのがこのオルガン・トリオ。濃厚かつスタイリッシュなジャズ・ファンクが当時のシーンに与えたインパクトは相当なものだったんだ。以降の作品もイイけど、やっぱりこのデビュー作が最高!

CRITTERS BUGGIN 『Bumpa』 Loose Groove(2000)
数々のバンドで活動する鬼才サックス奏者、スケリック率いる変態的な異端ジャム・バンド。シーンには珍しい暴力性と卓越した演奏力が出会い、それをフランク・ザッパのフィルターを通して表現した……と書くとワケわからない感じだけど、その〈?〉なノリがクセになる傑作。