II それでは実際に聴いてみよう! その2

GINO VANNELLI 『Brother To Brother』 A&M(1978)
AORの音楽性の高さ、スキルフルな部分を象徴するシンガー・ソングライターで、〈ミュージシャンズ・ミュージシャン〉としても知られるのがこの人。名バラード“I Just Wanna Stop”が全米6位を記録したように、クォリティーと聴きやすさを両立させたのがAORの魅力だ。
MICHAEL FRANKS 『Sleeping Gypsy』 Warner Bros.(1978)
〈アントニオの歌〉で知られるジャジーAORの代表格。ボサノヴァやジャズの影響をインテリジェントにしたためて、独特のウィスパー・ヴォイスで小粋に歌う。デビューから30年、そのスタイルがいまもまったく変わらないという奇跡の人。
TOTO 『TOTO』 Columbia(1978)
ボズ・スキャッグスの『Silk Degrees』をキッカケに誕生した、LAの若手セッション・ミュージシャン集団。90年代に入るとスティーヴ・ルカサーが前面に立ってロック色が濃くなるが、本来はヴォーカル中心のコンテンポラリーなバンドで、ファンキーな味わいも。
CHRISTOPHER CROSS 『Christopher Cross』 Warner Bros.(1979)
デビューするなり80年度グラミー賞で主要5部門を総なめにしたAORのシンボル的な作品。クリスタルのように澄んだ歌声、流麗なメロディーラインは、まさに天からの授かり物だ。翌年〈ニューヨーク・シティ・セレナーデ〉でオスカーも掌中に。
AIRPLAY 『Airplay』 RCA(1980)
のちに大物プロデューサーとなるデヴィッド・フォスターとジェイ・グレイドンによるユニットのワン&オンリーなアルバム。USではまったく売れなかったが、日本では玄人筋に注目され、歌謡曲やポップス方面のアレンジの教科書とされた。ロック系AORの金字塔的存在。
寺尾聡 『Reflections』 EMI Music Japan(1981)
山下達郎、ユーミン、南佳孝、ブレッド&バター、角松敏生……と、日本にも洋楽ライクなAORテイストを香らせるアーティストは少なくない。その代表格としてこの名盤をチョイス! バックを務めたパラシュートは、さしずめ〈日本のTOTO〉といったところか。