EMINEM 『The Eminem Show』 Aftermath/Interscope(2002)
キレたキャラとは裏腹な子煩悩ぶりで知られてきたエミネムですが、ここでは娘のヘイリーを〈ショウ〉の舞台に上げ、たどたどしい声で“My Dad's Gone Crazy”を歌わせるという悪趣味を全開に。マッドな父親を持つ人はいっしょに歌ってあげましょう。
(出嶌)
NATALIE COLE 『Unforgettable : With Love』 Elektra(1991)
ナット・キング・コールが51年に残した名曲“Unforgettable”のヴォーカル・トラックに、娘のナタリーの声と演奏を新たに重ねた奇跡のデュエットが聴きもの。40年の時を超えて実現した美しくも儚い親子の交感に、娘の父に対する無上の思いを感じて涙。
(北爪)
E-40 『Breakin' News』 Sick Wid' It/Jive(2003)
息子の誕生日にスタジオを贈ったら、ヤベエの作ってきてさ……と言ったかは知りませんが、ベイの帝王の傑作をシメる“Pharmaceutical Outro”のビートを手掛けてマイクも握るのは当時15歳のドゥループ・E。いまやベイきっての変態トラックメイカーに育った孝行息子ですね。
(出嶌)
MYSTERY JETS 『Twenty One』 Warner UK(2008)
足の悪い息子を気遣ってメンバー入りし、ステージを降りる時も後ろからそっと杖を差し出すヘンリー父ちゃん。先日脱退を表明したが、それもこれもせがれの自立を願っての決断だったとか(とはいえ、引き続きギタリストとしてツアーには帯同)。父の愛は海よりも深し!
(山西)
NANCY SINATRA 『The Essential Nancy Sinatra』 Liberty
20世紀のUSショウビズ界を牛耳ったドン、フランク・シナトラも愛娘のナンシーに甘えられ、“Somethin' Stupid”でデュエットを披露。父の円熟ぶりと娘のアンニュイさがマッチした名曲だが、当然のように全米1位を獲得したのも大物親子の証。
(北爪)
北島三郎/水町レイコ 『夢人/ぼくらの世界』 クラウン(2008)
日本歌謡界が誇る〈オヤジ〉と、某〈渡鬼〉などで知られる女優の三女がそれぞれ歌ったTVアニメ「おじゃる丸」の主題歌! 次こそは父娘デュエットを期待したいところです。ちなみにペンネームで曲を書いてるのはオヤジの次男で……これぞファミリー・ビジネス!?
(出嶌)
LEON BIBB/ERIC BIBB 『A Family Affair』 Hatman/Mamhaton(2002)
タジ・マハール・チルドレンとして彗星の如く現れたエリックが、ブレイク後にギターの先生である親父を誘って発表したのがこの一枚で、親父の大好きなレッドベリー曲をデュエットするなど、何とも美談な親孝行盤。こんな息子が欲しいわ。
(山西)