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第79回 ─ お父さん、大好き

連載
Discographic  
公開
2008/06/05   18:00
更新
2008/06/05   19:10
ソース
『bounce』 299号(2008/5/25)
テキスト
文/北爪 啓之、出嶌 孝次、山西 絵美

6月17日は何の日? そうそう、〈おまわりさんの日〉ね。明治7年に巡査制度が誕生して……ってそれも間違ってはいませんが、もっと身近にヒントがあるでしょ! というわけで、この機会にじっくり考えてみませんか、大好きなお父さんのことを!


忌野清志郎 『abcd』 EMI Music Japan(1993)
日本ロック界の偉大なるパパが、働くお父さんたちへ熱いエールを送ったヒット曲“パパの歌”をはじめ、“パパの手の歌”や“鉄人パパ”などの〈パパ・シリーズ〉をまとめた企画盤。ちなみに全作詞を手掛けたのは、「となりのトトロ」のさつき&メイのパパ役でもお馴染みの糸井重里。
(北爪)

SHAWNNA 『Block Music』 Disturbing Tha Peace/Def Jam(2006)
シカゴを代表する女性MCとして活躍するショウナの父親は、ブルース・レジェンドのバディ・ガイ。今作中の2曲で初の父娘共演が実現しており、特にシメの“Chicago”ではアウトロまでアドリブ演奏をキュイ~ンとキメてくれてお父さんありがとう。
(出嶌)

CARNIE WILSON 『A Mother's Gift』 Big3(2006)
ブライアン・ウィルソンと娘のカーニーが、亡き叔父デニスの名唱で知られる“You Are So Beau-tiful”を和やかにデュエット。作品自体もカーニーの娘に捧げられていて、父と子のみならず家族の愛と絆に満ちた逸品!
(北爪)

高田渡/高田漣 『27/03/03』 CHORDIARY(2003)
故・高田渡も息子の漣と何度か共演しているが、このライヴ盤などで聴ける親子ならではの密な空気感が素晴らしい。誰からも愛された親父の魂は、ペダル・スティール奏者として引っ張りダコの息子へと確実に受け継がれている。
(北爪)

BOB MARLEY 『Chant Down Babylon』 Island(1998)
息子のスティーヴンが指揮を執ったボブ・マーリーの擬似デュエット集。なかでも聴きモノはボブの孫の母親にあたるローリン・ヒルとの“Turn Your Lights Down Low”だろう。〈心の父〉に向けられた感謝の思いがひしひしと伝わってくる、ローリンの丁寧なラップに鳥肌!
(山西)

クレイジーケンバンド 『SOUL電波』 Almond Eyes(2007)
仲違いをしていた父親に向けて感謝と尊敬の気持ちを綴ったアルバム最終曲“RESPECT! OTOSAN”。〈親孝行はできるうちにしとけよ!〉という剣さんの熱いメッセージにグッときたキミは、いますぐお父さんを抱きしめながらこの曲を熱唱しよう!
(山西)

JAMES BROWN 『A Family Affair』 Brownstone(2007)
ソウル界の偉大な父親ともいえるJBは、この死後作で愛娘のヤマとヴェニーシャ各々のソロ曲をプロデュース。特にヤマは〈グッゴォ~〉と吠えていたり、血は争えませんな。なお、JBは隠し子が次々に名乗りを上げるなど、死してなお放蕩親父ぶりを発揮しています。
(出嶌)

OZZY OZBOURNE 『Under Cover』 Epic(2005)
オジー・オズボーンもブラック・サバス時代の名バラード“Changes”を娘のケリーとデュエット。失恋ソングだった原曲の歌詞を変えて父娘の別離を歌っているが、実際にはまったく親離れ子離れできてなさそうなところが、キャラとのギャップも相まって微笑ましい。
(北爪)