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第27回 ─ MPB

第27回 ─ MPB(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2008/05/29   23:00
ソース
『bounce』 299号(2008/5/25)
テキスト
文/佐々木 俊広

II それでは実際に聴いてみよう! その1

ELIS REGINA 『Samba Eu Canto Assim』 Philips(1965)
新進ソングライターの楽曲を積極的に歌い、その作者たちも次々とMPBの表舞台へと羽ばたいていく……ボサノヴァとMPBの橋渡し役を果たした重要人物こそ、このエリス・レジーナだ。19歳で吹き込んだ今作にも、エドゥ・ロボなどの瑞々しい佳曲が並んでいるね。

CAETANO VELOSO 『Caetano Veloso』 Philips(1967)
豊潤な歌心をサイケなオーケストレーションと屈折したコラージュ感覚で包み込んだ初のソロ作。その直後に参加したトロピカリズモのマニフェスト作品『Tropicalia Ou Panis Et Circencis』への伏線も散見できる。また、ベックの名曲“Tropicalia”の雛形としても重要だぞ。

GILBERTO GIL 『Gilberto Gil』 Philips(1969)
北東部リズム、アフリカン・ビート、ファンクと自身のルーツを巡る旅を続けるジルの3作目。ラニー・ゴルディンの変態ギター・プレイとの絡みも聴きどころだけど、何よりジルの電脳フェチぶりに驚かされるよ。彼がブラジルに初めてレゲエを持ち込むのは、もう少し後の話だね。

CHICO BUARQUE 『Constucao』 Philips(1971)
著名な歴史学者の息子で、幼少時からボサノヴァの要人に囲まれて育ったシコ・ブアルキは、粋でちょい不良、ボヘミアンな雰囲気を漂わせるサンバ詩人だ。本作ではアントニオ・カルロス・ジョビンやコーラス・グループのMPB4らによる好演を得て、渋~い歌声を聴かせているよ。

TOM ZE 『Brazil Classics 4 : The Best Of Tom Ze』 Luaka Bop
ハイ・ラマズやトータスにも崇拝されているトン・ゼーの、70年代に録音された楽曲をデヴィッド・バーンがまとめた編集盤。〈パンキッシュなフランク・ザッパ〉といった風情の音楽が並んでいるが、お茶目なポップ性とユーモアのバランス感覚は唯一無二だ。

MARCOS VALLE 『Previsao Do Tempo』 EMI Brazil(1973)
ボサノヴァのシンガー・ソングライターとしてキャリアをスタートさせたマルコス・ヴァーリ。幾多の名曲を残したヒットメイカーで新しもの好きな彼だけに、この10作目ではアジムスとのファンキーな共演で溶け合っている。この〈揺らぎ〉は水中というより宇宙的だね。

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