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第21回 ─ SMOOTH JAZZ

第21回 ─ SMOOTH JAZZ(2)

連載
Di(s)ctionary
公開
2007/12/20   20:00
ソース
『bounce』 293号(2007/11/25)
テキスト
文/馬場雅之

II  それでは実際に聴いてみよう! その1

GROVER WASHINGTON Jr. 『Winelight』 Elektra(1981)
70年代初頭からジャズ/フュージョン・シーンで活躍してきたサックス奏者の彼が放った、80年代的なメロウ&アーバンなムードを如実に表現した一枚だね。ビル・ウィザーズが客演した“Just The Two Of Us”が大ヒット。スムース・ジャズの礎を作った作品と言われているよ。

LARRY CARLTON 『Larry Carlton』 Warner Bros.(1978)
ギター・キッズの憧れの的だったフュージョン界のスターもスムース・ジャズ・ファンから非常に人気があるね。この大ヒット作は、ギターの西海岸的な爽やかさやソティスフィケイトされた曲調がとてもスムース・ジャズ的だとして親しまれている一枚なんだ。

SPYRO GYRA 『Morning Dance』 Amherst(1979)
東海岸出身の老舗フュージョン・バンドだけど、スムース・ジャズ・シーンでも活躍しているね。彼らの代表作である本作は、カリプソを採り入れたトロピカル・テイストな表題曲ほかライトでスムージーなサウンドが満載で、スムース・ジャズの古典と呼ぶべき一枚だね。

DAVE GRUSIN 『Mountain Dance』 GRP(1979)
映画音楽作曲家として有名なピアニストだけど、スムース・ジャズ系の代表的レーベル、GRPを設立したことでも重要な人。抑制の利いたタッチやクールかつ知的なハーモニーなど、本作では現在のキーボード系スムース・ジャズの基調ともいえるアプローチが随所で聴けるよ。

AL JARREAU 『Breakin' Away』 Warner Bros.(1981)
R&B的フィーリングやまるで楽器のような唱法など、見事なヴォーカル・テクニックを持つ素晴らしいシンガーだね。ジェイ・グレイドンがプロデュースで参加したこのAOR~ブラコン・テイストの傑作は、実にスムース・ジャズ的なテンダーネスが溢れていて人気なんだよ。

LEE RITENOUR 『Rit』 Discovery(1981)
ラリー・カールトンと並ぶ70年代フュージョン・ギター・ヒーローで、いまもスムース・ジャズ系ギタリストらに影響を与え続けている存在だ。ギターのスムースな質感が心地良い本作はラジオ乗りが抜群のAOR名盤。オンエアで映えるかどうかがスムース・ジャズの生命線なんだよね。