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第6回 ─ オリジナル・ディスコマン

第6回 ─ オリジナル・ディスコマン(4)

連載
JAMES BROWN IS NOT DEAD
公開
2007/10/18   22:00
ソース
『bounce』 291号(2007/9/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

JBの素敵なアルバム紹介──(6)今月はJB流儀のディスコがズラリ!

『Sex Machine Today』 Polydor/Hip-O Select(1975)
前年までの社会派路線からいきなり方向転換した最初のディスコ・アルバム。12分の大曲に焼き直した〈Sex Machine〉を筆頭に、軽快なギターのカッティングでスイスイ紡がれていくグルーヴはかつてなく薄口、なれどJBらしさはギリギリ匂う。アイザック・ヘイズ風の緊迫ファンク“Deep In It”が好感触だね。

『Get Up Offa That Thing』 Polydor/ユニバーサル(1976)
〈I'm Back!〉と繰り返す猥雑なファンクの表題曲がヒットした快作。後半にヤバい展開を見せる長尺の同曲でバリー・ホワイトに噛み付きつつ、“You Took My Heart”はそのバリーを模倣したストリングスとコーラスでシルキーに押し切るのだから強気だ。“I Refuse To Lose”などハンドクラップをあしらったアッパーなディスコ・ファンクも迷いなく強靱だぜ!

『Bodyheat』 Polydor/ユニバーサル(1976)
帯にある〈小細工無しのJBスタイル〉というのは嘘で、時流に応じた小細工が成功した隠れ名盤だ。精神性を強調しつつメロウ面も充実させ、ロマンティックなスロウの“Kiss In 77”やバカラック&デヴィッド曲のディスコ・カヴァー“What The World Needs Now Is Love”にはカーティス・メイフィールド風の温かみもある。全女性に捧げた泥臭い“Woman”も良いね。


『The Original Disco Man』 Polydor/Hip-O Select(1979)
サザン・ソウル的な感覚をベースに躍動感を重視したブラッド・シャピロの的確なプロデュースによって、表題どおりの気概を示すことに成功した傑作! 女性コーラスが効いた70年代最後のヒット“It's Too Funky In Here”をはじめ、ブルースから艶やかに飛翔していく“Let The Boogie Do The Rest”、ガラージ調の“Star Generation”など、新機軸もいちいち魅力的だ。


『J.B.'S INTERNATIONAL Jam II Disco Fever』 Polydor(1978)
上掲作の多くに参加しているギタリストのジミー・ノーランらから成る新生JB'sがこの名義で残した唯一のアルバム。“Night Train”のリメイクを筆頭に、JBのオルガンとマーサ・ハイらのコーラスが(JB'sだと思わなければ)楽しめる手軽なディスコ集!