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第18回 ─ BURBANK

第18回 ─ BURBANK(4)

連載
Di(s)ctionary
公開
2007/10/18   23:00
ソース
『bounce』 291号(2007/9/25)
テキスト
文/鈴木 惣一朗

Ⅲ その後の流れと、現在の音楽シーンに見るバーバンクの影響力

 さて、その後についても話しておこう。70年代後半にイギリスからパンク/ニューウェイヴの波が押し寄せ、バーバンクは一掃されてしまうんだよ。まぁ、トーキング・ヘッズなどはバーバンク的な古臭さを感じるけど……でも一部の例外を除いて音がどんどんデジタル化されていくんだ。しかし90年代に入るとソフト・ロック全般が再評価されるようになる。そんな気運が続くなか、90年代半ばにはレニー・ワロンカーがドリームワークスの音楽部門の責任者に就任し、そこでふたたびバーバンクっぽいことをやろうと試みたんだ。なかでもルーファス・ウェインライトには固執していたようで、アルバム制作には膨大な費用を使ったらしいよ。レーベル自体は失敗しちゃったけど、ジョニ・ミッチェル『Shine』をリリースするヒアーやノンサッチにバーバンク精神は受け継がれているような気がする。ヒアーにしても〈豊かな音楽を消さないぞ!〉みたいな執念深さを感じませんか?

 また、スフィアン・スティーヴンスが各州ごとに一枚ずつアルバムを作っているけど、あれなんてまさに『Discover America』的だよね。あと、ノラ・ジョーンズもすごくバーバンクっぽいセンスがあるなって思っている。ラヴィ・シャンカールの娘だけあって、幼い頃から耳にしてたんだろうね。そうでなきゃ、こんな音楽は作らないよ。ほかにも、アニマル・コレクティヴやウィルコなどいろんなところにバーバンクは潜んでいるから、各自探してみてくださいね。
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