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第7回 ─ 稀代のヒットメイカー、筒美京平

タイムマシ~ンに乗って〈まるごと筒美京平〉のオリジナル・アルバム、コンピを聴きに行こう!

連載
Ho!楽探検 タイムマシーン
公開
2007/08/02   16:00
更新
2007/08/02   17:41
ソース
『bounce』 289号(2007/7/25)
テキスト
文/久保田 泰平

いしだあゆみ 『筒美京平ウルトラ・ベスト・トラックス』 コロムビア 当時の流行歌手には珍しい、コブシやフェイクといったものをまったく使わない個性派。彼女の初ヒット“ブルー・ライト・ヨコハマ”が京平先生の名を一躍有名に。以降もこの名コンビで数多くのヒット&傑作を送り出していく。

弘田三枝子 『筒美京平ウルトラ・ベスト・トラックス』 コロムビア 〈人形の家〉に棲まう前の〈ジャパニーズ・ダイアナ・ロス〉=ミコをバックアップし、少女からオトナへの橋渡し役を果たした京平先生。大ヒットこそ少なかったものの、“渚のうわさ”“可愛い嘘”など、ソウルフルでキュートな作品目白押し。

平山三紀 『筒美京平ウルトラ・ベスト・トラックス』 コロムビア 京平先生を敬愛する小西康陽いわく〈京平先生は悪声好き〉。そんなご趣味にピタリとハマッたシンガーが、郷ひろみであり、平山三紀。大ヒット“真夏の出来事”ほか、この〈鼻をつまんだような〉声で歌われる名曲群は、クセになります。

南沙織 『GOLDEN☆BEST~筒美京平を歌う』 ソニー 元祖オキナワン……というより70年代前半を代表するアイドルだった彼女のヒット曲もほとんどが京平先生の作品。のちに森高千里がリメイクした“17歳”ほか、彼女のハツラツとしたイメージに合った、弾けるようなポップ・ナンバーばかりです。

岩崎宏美 『Wish』 ビクター(1980) 初期ヒット“センチメンタル”“ファンタジー”“未来”=〈ディスコ三部作〉でもキレのあるお仕事をなさっていた京平先生ですが、デビュー5周年記念で初の海外(LA)レコーディングを行った本作では全曲書き下ろし。西海岸テイストと京平メロディーは合う。

沢田研二 『女たちよ』 ユニバーサル(1983) ニューウェイヴ時代の幕開けと共に、先鋭的なサウンドと過激なヴィジュアル戦略で歌謡シーンを席巻していたジュリー。そんななか、全編京平先生と組んだ本作は〈源氏物語〉をモチーフにした幻想的なコンセプト・アルバム。並のことはやりません!

小泉今日子 『Betty』 ビクター(1984) デビュー2年目のシングル“まっ赤な女の子”からのお付き合い。スーパー・アイドルへの旅先案内人はやはり京平先生。本作は全曲京平先生の書き下ろしで、シングル曲は未収ながらもファンの間でやたら人気の高かった“ラブコールをアンコール”を収録。

早見優 『GOLDEN☆BEST~筒美京平POPSベスト』 ユニバーサル “夏色のナンシー”“誘惑光線・クラッ!”などウキウキしちゃう秀曲揃い。かつての南沙織もそうだったように、南国育ち特有の天真爛漫なキャラクターとリズム感が、京平先生の作品と相性バッチリなんじゃない?……Yes!

安倍麻美 『Wishes』 ユニバーサル(2003)〈なっちの妹〉ということでセンセーショナルにデビューした彼女だけど、デビュー曲“理由”が京平先生の作品だったり、その曲がドラムンベース風だったり、アルバムの曲も全部京平先生だったり、これがまた良かったり……いろいろ驚かせてくれる娘です。

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