NEWS & COLUMN ニュース/記事

第15回 ─ ACID JAZZ

第15回 ─ ACID JAZZ(3)

連載
Di(s)ctionary
公開
2007/07/05   16:00
更新
2007/07/05   17:59
ソース
『bounce』 288号(2007/6/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

Ⅱ それでは実際に聴いてみよう! その2

GALLIANO 『A Joyful Noise Unto The Creator』 Talkin' Loud(1992)
87年に“Frederic Lies Still”でAJLからデビューした(当初)4人組。ミック・タルボット制作の本2作目は、アーチー・シェップやファラオ・サンダースのリメイクを含むアシッド・ジャズ時代屈指の名品だ。ロブ・ギャラガーのその後はご存知のとおり。

INCOGNITO 『Tribes Vibes + Scribes』 Talkin' Loud(1993)
このシーンの代名詞的な名前ながら、実は80年代初頭のジャズ・ファンク隆盛期に一度デビュー済みで、つまりはブルーイの再チャレンジだったんだ。いまも良作を連発中だけど、定盤はスティーヴィーの名カヴァー“Don't You Worry About A Thing”収録の本作だろう。

JAMIROQUAI 『Emergency On Planet Earth』 S2(1993)
この界隈から登場した最大(唯一?)のポップスターはジェイ・ケイ君だろう。ジョニー・ハモンド・スミスを引用したデビュー・シングル“When You Gonna Learn?”はAJL発だったんだ。アルバムに横溢するスティーヴィー・ワンダー風味もこの時代らしいよね。

MOTHER EARTH 『The People Tree』 Acid Jazz(1993)
デラックス仕様でリイシューされたばかりの名盤。表題は某誌の連載に転用されているね。カーティス・メイフィールドらに通じる温かみを備えたアーシーなロック・グルーヴが心地良いんだよ。なお、マット・ディートンはオアシスのツアー・ギタリストを務めたりしてる。

PAUL WELLER 『Wild Wood』 Go! Discs(1993)
そもそもスタイル・カウンシル自体がアシッド・ジャズに共振するモッド集団だったわけで、スタカン末期の88年にキング・トゥルーマン名義でAJLからリリースのある彼。このソロ2作目でもソウルフルなお洒落ムードは濃厚なんだ。次作からは熱血アニキ路線になっちゃうけどね。

VARIOUS ARTISTS 『Kyoto Jazz Massive』 フォーライフ(1994)
ジャイルズの伝言から名前が付いたKyoto Jazz Massiveも、レア・グルーヴ~アシッド・ジャズの時代性を吸収して生まれた。BOSSA FREE、DJ KRUSH、BAHIA SUNSETS(大沢伸一+MONDAY満ちる)らが参加した本作で極東アシッド・ジャズ事情を垣間見てほしい。