こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

NEWS & COLUMN ニュース/記事

第125回 ─ 90年代初頭、レゲエを学ぶために2人のサムライが海を渡った……

連載
360°
公開
2007/06/28   18:00
ソース
『bounce』 288号(2007/6/25)
テキスト
文/岡部 徳枝


  名古屋を拠点に活動する双子のレゲエ・デュオ、ACKEE & SALTFISH(以下アキソル)が4年ぶりの新作『BREDREN』を完成させた。しかも、今回はいつもの作品とは一味違う。その昔、2人がNY~ジャマイカで武者修行をしていた時代に、彼らに〈レゲエ〉を教えてくれたジャマイカン・アーティストとコラボレートするという特別な意味合いを持ったコンセプト・アルバムなのだ。

  本作にはブジュ・バントンやモーガン・へリテイジ、メジャー・マックレル、シンギング・メロディー、ジョニーP&フォクシー・ブラウン、チャック・フェンダら錚々たるメンツが共演者として名を連ねているわけだが、アキソルにとって彼らこそ10数年前から心を結ぶ〈BREDREN〉、すなわち〈心友〉なのである。制作期間は実に2年。日本の重大な歴史をマックレルと綴った“KAMIKAZE”、ワン・ラヴを掲げるモーガン・ヘリテイジとの“Every Man Say”など、ジャマイカに長期滞在し、じっくり作り込んだ作品だけあって、その内容は土地の空気を密封したかの如く濃厚だ。歌詞にしても全12曲中9曲がパトワ。近年では日本語詞をメインとしていたアキソルだが、今作に限っては「ジャマイカン向けに作った曲が多い」とのことで、いうなれば日本仕様に作られたものではない。さらにSALTFISHは、「ジャパレゲという括りでのアキソルとは違うカタチ。でもこれが俺たちの本当のスタンス。ここが出発点」と続ける。では、その〈本当のスタンス〉は、どのようにして築かれたのだろうか? 心友たちとの出会いも含め、『BREDREN』の鍵を握る修行時代を2人と共に振り返ってみることにしよう。
▼ACKEE & SALTFISHのアルバムを紹介。