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第4回 ─ リヴィング・イン・アフリカ

第4回 ─ リヴィング・イン・アフリカ(3)

連載
JAMES BROWN IS NOT DEAD
公開
2007/06/21   12:00
更新
2007/06/21   17:58
ソース
『bounce』 287号(2007/5/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

JB生存説を裏付ける証拠物件の数々──今月も時空を超えてあれこれ提出するぜ!

GERALDO PINO & THE HEARTBEATS 『Heavy Heavy Heavy』 RetroAfric/ライス 
シエラレオネ出身のアーティストで、本文にもあるようにフェラにJBサウンドの凄さを教えたというピーノ。アフリカでいち早くUS産ソウルを採り入れたとされる男だけに、この自作でもシンプルでアーシーなファンクを掌中に収めているぜ。

TONY ALLEN 『Eager Hands And Restless Feet -The Best Of Tony Allen』 Wrasse 
クライド・スタブルフィールドにも影響を与えたファンキー・ドラマーのベスト盤。70年代後半のラゴス録音から、アフロビート2000との80's曲、さらにドクターL仕切りの2000年代モノまで、初心者でもすぐに楽しめるポップな選曲だぞ。

DIZZEE RASCAL 『Math + English』 XL/Beggars Japan(2007)
今月の表紙を飾っているディジー君だが、アルバム冒頭を飾る“Pussyole”は、ロブ・ベース&DJ EZロック“It Takes Two”と同じ用法で、JB制作のリン・コリンズ“Think(About It)”をネタ使いしたものなんだ。ループされる金切り声の向こう側にJBがいる!

FELA KUTI & THE AFRICA 70 『Why Black Man Dey Suffer』 African Songs/ライス(1971)
USでカルチャーショックを受けたフェラが帰国後に作り上げた作品のひとつ。ヨーロッパ人の侵略や白人風に振る舞う黒人富裕層を非難した詞、長尺の2曲でLPの両面を占める構成など、それ以降のフェラ流儀が確立された重要作だ!

ANTIBALAS' AFRO BEAT ORCHESTRA 『Liberation Afro Beat Vol. 1』 Ninja Tune(2000)
P46でも紹介している近作で新境地を拓いたNYの楽団だが、〈フェラ+JB+ティト・プエンテ〉と評されたこの初アルバムの時点では、先達への畏敬が前面に出ていたな(ジャケがモロにフェラ)。この時期にJBの前座を務めたこともあるんだよ。

WAAJEED 『The War LP』 Bling 47/OCTAVE(2007)
漆黒のコズミック・グルーヴが蠢く作品自体の詳細はP40をチェックしてほしいけど、この連載的に重要なのは“Proud”だろうね。その名のとおり、“Say It Loud I'm Black And I'm Proud”のホーンやガキ声コーラスをザックリとチョップした無造作なノリが格好イイよ!